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1,150km  作者: 虎司
6/15

疾走 伍 湾岸流します


男の頭の中で流れていた、

♪弱き者 汝の名を〜 〜 しなやかに

♪強き者 〜 〜を名乗れ ささやかに

なんと言う曲のだったろうか、

男は考えていた。


男の手には黒いタグの付いたキーがある

決して(男には)使われる事の無い、

バイクのキーが『Horse of BLACK』と

刻まれた黒い革のタグに繋がれてそこにある。

裏には『S' BLACK BIRD』の文字も。


握り締め立った。

男は歩き出した。



男は走っている。

伊勢湾岸道を走っていた。

観覧車の陰影(かげ)を見てパーキングに流れ込んだ。

が、ここには観覧車は無い。


そして今の俺の居場所も(ここに)なかった。

「あいつが居れば」

あいつが隣にいれば俺は居場所を見つけ(られ)る、

作る事もできた。


居心地悪く、甘いコーヒーを体に流し込む。


やたらに、

明るく自動販売機は立ち尽くす、

立ち並ぶ。



その男は、

「バイク乗りってのは馬鹿(バカ)だ。」

「走ってれば気が済むんだ。」

と、

「一般道でもいい、」

「高速をかっ飛ばす奴も、」

「サーキットで気取ったり、必死だったりする奴も、」

「山の中の坂で転がってる奴だって同じなんだよ。」

「(バイクの下敷きになって笑っている。)・」

と、言った。

その男は、ZZ-R1100に跨りながらはしゃいで見せる。

「だから、」

「幸せかもな。」と、

「俺は。」と、

言っていた。



離れて、観覧車の陰影(かげ)が見えていた。


この先は新名神に入る、

その先は中国自動車道に入ろう。

カーブが多いが、交通量は少ない。はず。

目指すは福岡か、博多。


男の声は、

今日(きょう)は、どっちだ。」

と、俺は聴く。


急ごう、待っていてくれる。


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