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疾走 弍拾へ 中央防波堤内側
バイクが二台並んでいる。
程なく、男が二人並んでいる。
一人は腰を落として座っていた。
もう一人はその男の肩に手を落とす様に立っていた。
「なぁ、俺で良かったのか?」
「あぁ、良いよ。」
「信用出来るのか?」
「まぁ、な。」
「いや、、」
眼を合わさす沖のゴミの人工島を見ながら話していた。
『信用した訳では無い、してないわけでもない。』
『遊ばない訳では無い。遊んでいるつもりも無い。』
『目の前が、全てだよ。』
「今度、遠くへ行かないか?」
「北海道がいいかな?」
『福岡のアイツがいないからね。』
「北海道か、いいかもな。」
『札幌には彼奴がいるな。』
新品のバイクが息をする。
「ちょっと行って来る。」
片手を軽く上げて走り出した。
男も軽く上げて送り出す。
男は改めて切り残された海を見ていた。




