第九十七話 アイロニー
霜月有栖は突然本木、武藤の二人が楓に接触しているのを見つけ、ただの遊びではないと判断し、少し後を追うことにした。
私は今、面白い話を聞いているところです。
楓くんが本木くん、武藤さんと話しているのです。
「楓。なんで綾華は退学になったんだ。」
予想していた話が早速始まります。
確か、本木くんと武藤さんは元々綾華さんと仲が良かったはずです。
「すまない。」
「お前の謝礼なんてどうでもいいんだ。また生徒会絡みなのか?」
「ああ。」
楓くんは中々離そうとしません。
私は前、綾華さん本人と直接通話することがありました。
その時に言われた衝撃の事実。
そのことは絶対に他言しないでと言われたのですが、楓くんは知っているのでしょうか。
もしかしたら本当に私しか知らないのかも知れません。
「他言しないと誓えるか?」
二人とも楓くんのいうことに頷く。
そうして、楓くんは何があったのか話し始めた。
ーーーーーー
俺は、本木と武藤に話を詰められ、生徒会と綾華に何があったのか話すことになってしまった。
特に緑岡のことだ。
別に話しても問題はないと判断した。
もう緑岡との戦いは終わったのだから。
俺は二人にクラスマッチでの俺の対決のこと、テストで綾華が勝負したことを話した。
最初は綾華のことだけ話したのだが、痛いところを突かれ、俺の自分のクラスマッチのことも話した。
本木は頭がいいことを忘れていた。
俺が生徒会をスパイしていたこと。
クラスマッチで退学を賭けて戦っていたこと。
綾華が緑岡を裏切ったこと。
それにより、綾華は緑岡と対決することになり、それに負けて退学になってしまったこと。
この四つを、本木と武藤は知った。
納得はしている様子だが、疑問点と不満点がいくつもありそうなのが目に見てわかる。
そして武藤にしっかりと痛いところを突かれてしまう。
「緑岡くんは負けたってことだよね?なのに緑岡くんは退学しないの?」
こうもう人は実際思うだろう。
実際、緑岡は退学するはずだった。
でも、それは無くなった。
そうしたのは俺だ。
決して情けなどはない。
綾華の件含め、俺が緑丘を許すことは絶対にない。
じゃあなぜ、緑岡を残すことにしたのか。
答えは簡単だ。
少々悪い言い方だが、あいつにはまだ使い道がある。
もう、あいつが表舞台に出ることはほとんどないだろう。
そして、この前には俺にある程度協力してくれると言っていた。
今の緑岡は確実に使える。
強力なピースとなるのだ。
俺は来年も恐らくスパイをすることになるのだ。
しないのが一番だが、残念なことにもう敵の見当はついている。
今年の経験を活かして、早いうちに処理したいところだが。
そのために緑岡は大事な戦力となる。
だから、俺は緑岡を残した。
このことは本人の緑岡にもある程度伝えてある。
本人も納得して、俺にある程度は協力してくれると言った。
この件に関しては、流石に本木と武藤には言えない。
さっき話したことは、最悪噂になっても、終わったことだからそこまで問題はない。
だが、これからのことがもし本木と武藤に話すのをきっかけに漏れてしまうことを考えると、二人には言わないのが賢明だろう。
「緑岡を退学させることはできなかった。」
誤魔化すことにする。
「だが、もし、来年緑岡がまた生徒会をやることになったなら、責任を持って俺が生徒会に入る。そしてあいつをまた止める。」
今言ったことは半分嘘だ。
緑岡は来年生徒会はやらないと言っていた。
でも、半分は本当だ。
何が本当か。
それは緑岡が生徒会になることだ。
本人はやらないと言っているが、俺がやらせる。
もちろん俺も生徒会に入る。
来年は生徒会に入り、直接スパイをする。
緑岡を協力者として生徒会に俺が入れる予定なのだ。
そもそも二人とも入れるかどうかは置いといてだ。
もし、本木と武藤に言ったことが、噂として広まる分にはこちらとしては好都合だ。
俺が緑岡を止めるために生徒会に入った。
そう思われることで、表面では俺と緑岡は敵対、実際には手を組んでいた、、、なんて立ち回りができる。
一応、何回でも言っておくが、俺が緑岡を許すことはない。
緑岡と手を組むだけであって、俺はアイツのことを仲間だと思うことは絶対にないと、誓おう。
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