第七十三話 勝利
凪の件。神月から面白い話を聞いたので、俺は行動に移すことにする。
「それで、話って何ですか。」
「東条英太郎。お前は誰の味方だ。」
「味方って、どうゆうことですか。」
「じゃあ、緑岡と凪が対立した時、お前はどっちにつく。」
「それは、、、」
「お前、知ってるな?」
「ーーーーー。」
「お前、凪が好きらしいな。」
「!なんでそれを!?」
「俺の情報力なめんな。さあ、全部話してみろ。」
少々汚いやり方だが、俺はさっさとこの件を終わらせたい。
「ーーーーー。」
「凪が好きなこと、俺はいつでも、流せるぞ。」
いやーゲス!やだなーごめんな東条。でもこれが1番楽なんだ多分!
汚いやり方に罪悪感を覚えながらも東条から話を入手することに成功する。
「なるほど、凪は俺と緑岡の直接対決中に動こうとしてたのか。」
どうりで、凪はぜんぜん仕掛けてこないと思った。
東條が言うには、俺のテスト結果を改ざん、そしてクラスマッチでの邪魔をしようとしていたらしい。
これが嘘だったら大した度胸だ。
テストの改ざんはだいぶ難しい気もするが、できるのだろうか。
親パワーで何とかなるのか?
まあ、いいだろう。あと少し手を加えてこの件は終わりだ。
失敗したとしてもそこまで俺の身の危険はないだろう。
結果が楽しみだな。
時がすぎるのはあっという間だ。
緑岡との対決の試験はもうあと一週間にも迫っている。
そこでは、凪も参戦してくる。
この一週間無駄がないようにしよう。
ーーーーーーーーーーー
試験の日はやってくる。
ちなみに、試験が終わると、すぐ冬休みに入るので、みんなそれを楽しみに勉強して来たのだろう。
久しぶりの感覚。
勉強に集中する俺。
わかる。
あの頃の感覚。
目の前の問題がどんどん解けていく。
なかなかの手応えで、試験を終えることができた。
ーーーーーーーーーーーー
試験が終わり、今日は終了式だ。
それと共にテストの結果も張り出されるだろう。
今日俺が楽しみにしているのはもう一つあるのだが。
どれどれ、俺は何位だろうか。
一位 文月楓
よし、ちゃんと一位だな。
じゃあ二位は緑岡か、あれ、、
二位 神谷綾華
最近暗かった綾華。ここで来たか、面白いな。緑岡も本気でこの試験に挑んだだろうし、中々やるな、綾華。
三位 緑岡林太郎
四位 神月桜
五位 霜月有栖
六位 水無月蒼空
七位 神楽坂心
八位 本木力
九位 如月鈴花
十位 柊雄太
よし、これで一戦目は俺の勝利だ。
まず、俺の退学は無くなった。
あとはバスケで勝つだけだ。
どれ、もう一つ見に行こうか。
退学者
黄瀬川凪
東条英太郎
完璧だ。
残念だったな凪。そして東條。
「俺の勝ちだ。」
ーーーーーーーーー
「林太郎〜。今日で32敗目だぞ。もう無理なんじゃないか?」
僕はあの日、姉に負けてから毎日のように挑んでいるが、全く歯が立たない。
僕に負けた兄はずっと俺と姉の対決を観戦している。
「テストで負けたよ。」
「例の楓って人に?」
「ああ。」
「バスケなんかしてるからでしょ。」
「いや、関係ない。あいつは強かった。それに、本番はバスケだ。」
そうだ、本番は一ヶ月のクラスマッチ。
そこで僕は絶対にあいつに勝つ。
にしても、楓の本気には驚いた。
まさか本当に一位を取るとは。
綾華が僕より上だったのも驚いたが。
「今日も私の勝ちね。」
姉には全く勝てそうにない。
それでも、僕は挑戦し続ける。
「もう一回、頼む。」
勝てる。
今なら、勝てる。
もう負けはいらないんだよ。
毎日毎日負けて、今日は試験で楓に負けて、しまいには綾華に負けて。
もういいって。
僕も十分天才なはずなのに、僕より楓の方が天才なのだろうか。
姉の方が天才なのだろうか。
いや、違う。
「ハア」
「何?降参?」
僕のため息に観戦者の兄がそういうが、それを無視して僕は聞く。
「緑岡家で一番天才なのは誰だと思う。」
俺は兄に問いかける。
「そりゃ、俺と言いたいところだが、さすがに明奈だろ。」
「いや、違う。」
「お前、、、」
「林太郎、、、」
姉も兄も驚いた様子で止まる。
ドリブルを続けながら、僕はさらにこう言った。
「俺だ。」
その日初めて、俺は姉に勝利した。
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