第六十七話 これが最善
「わ、私、、かえ、、」
なんで私は、、これ以上言葉がでないのでしょう。
伝えたいのに。
もう、私は好きということを自覚しているのに。
勇気が出せない。
断られたらどうしよう。
嫌われたらどうしよう。
話せなくなったら、どうしよう。
私は、駄目ですね。
気持ちすら伝えられなくて。
「ごめんなさい。なんでもないです。」
こう言う自分が恥ずかしい。
霜月有栖は、後一歩が、踏み出せなかった。
ーーーーーーーーーーー
修学旅行は何事もなく終わることができた。
いや、何事もないは違うか。
まあ、楽しい修学旅行になってよかった。
もう11月か。
今年もあっという間に終わろうとしている。
今月は何もないけど、十二月には試験がある。
俺はその試験で緑岡を倒さなければならない。
そして、一月末にはクラスマッチ。
そこでも緑岡を倒す。
どちらも必ず勝利して、神月の退学を阻止する。
今月はゆっくり休みたいところだが、勉強しないとな、、、、
何も起こらないと思っていた楓だったが、うまくはいかないのだった。
修学旅行が終わってから、何日か経ったある日。柊は話しかけてくる。
「楓!今日麻雀やんね?」
「ああ。いいぞ。」
「見てくれ。これ持ってきたんだ。」
そうやって柊が俺に見せるものはリアルの麻雀セット。
これだけで、対局できるものが備わっている。
「俺飲み物買ってくるから、あと二人やる人探しといてな!よろしく!」
そう言い残して柊はこの場を去っていく。
自分勝手だな、、、
あと二人か。
誰にしよう。このクラスで麻雀ができるのは、、、
有栖。そして実は水無月もできる。
この二人でいいか。
俺はこの二人を呼んで三人で柊が帰ってくるのを待った。
「待たせたー。お、四人集まったか。」
数分後、柊が飲み物を手に持ちながら帰ってくる。
「にしても、よく麻雀持ってきたな。」
水無月が言う通り、俺もそう思う。
「バレたらどうするんだ。この学校厳しいんだし。」
俺が柊に問いかける。
「まー大丈夫っしょ。バレないバレない。」
柊は自分の麻雀牌を触りながらそう言う。
「賭ける?」
「賭けるのっていいのか?」
水無月は疑問に思っているようだが、普通に犯罪だ。
「100円くらいならいんんじゃね?」
「まあ、いいか。」
了承する水無月。
「楓と霜月さんは?」
「任せる。」
「私も任せます。」
「よし。じゃあ決まりだな。」
そうして、四人の麻雀対決は始まったのだが、、、
ーーーーーーーーーー
俺は今、職員室に来ている。
それはなぜか。
麻雀がバレたからだ。
最悪なことに賭けていることもバレているようだ。
正直、賭け麻雀がバレた時点で、俺は停学、最悪退学までも覚悟している。
となると、主犯の柊は一旦置いといて、、、、
俺にできることは何か。
いい考えを思いつく。
俺にとっても悪くない考えだ。
ちょっと頑張りますか。
「俺の話に合わせてくれ。」
隣の犯罪者仲間たちに俺は先生の隙を見てそれぞれに耳打ちをする。
先生が長々と叱り始める。
俺は先生が質問してくるのを待つ。
「で、麻雀持ってきたバカは誰なんだ?」
ここは柊が自首するのを待つ。
「はい。」
右手を挙げながら柊は答える。
「お前が主犯か。となると、お前の罪が重くなることくらい分かるな?」
「先生。待ってください。それは違います。」
ここで、俺が話に参戦する。
「そいつは持って来ただけで、全部俺のせいです。」
柊、水無月、有栖三人共に思ってもいなかっただろう言葉に驚きを必死に隠している。
「どう言うことか説明しろ。」
組む足を変えながら、だるそうに責めてくる生徒指導部。
「俺がやりたいって駄々こねて、柊にもって来てもらいました。水無月とあり、、霜月に関しては、人数合わせに俺が強制的に参加させたました。」
「それは本当なのか?」
俺以外の三人に質問する。
頼む。お前らはいいやつだから、俺のことを捨てることなんてしないことはわかっている。特に有栖と水無月は。
柊は普通に捨てて来そうだが。
でもここは乗ってくれ。
嘘がバレるのも面倒くさい。
「はい。」
柊が元気よく言う。
やっぱお前か。まあ、ナイスだが。
「そ、そうです。」
こうなると、有栖と水無月も合わせざるを得なくなる。
事情聴取は続いたが、結局主犯は俺と言うことで話がついた。
もって来た柊と俺で4対6くらいの罪になりそうだ。
処分が下されるのは明日だ。
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翌日。放課後。
「文月。柊。水無月。霜月。来い。」
先生に呼ばれる。
もちろん昨日のことだろう。
職員室の前に立たされ、一人ずつ、中に入ることになる。
たまたま先頭にいた俺が最初だ。
「一ヶ月、停学だ。」
「はい。分かりました。」
「お前、反省してんのか。」
「すみません。深く反省しております。」
「今日はこれだけだ。帰っていい。」
一ヶ月停学か。
ちょうどいいな。
柊は一週間の停学、水無月と有栖は厳重注意だそうだ。
水無月と有栖が無事で良かった。
柊は本当にあいつがもって来たんだし、このくらいの処分はいいだろう。
俺のおかげで少し罪が軽くなったんだから感謝してほしいところだ。
一ヶ月の停学。
水無月と有栖を庇う。
全部上手くいったな。
12月まで俺はこの学校から身を引くのだ。
全然落ち込んでなどないし、後悔もないし、反省もしていない。
この一ヶ月で、緑岡を完膚なきまで潰せるよう努力する。
もちろん、そんなことをしなくても勝てる自信はあるがな。
俺は自分が最善だと思った行動をするだけだ。
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