第六十二話 花になって
修学旅行2日目。
昨日の夜あったことが頭から抜けないが、今日は自由行動だ。
2日目と3日目は行動班で京都内ならどこでも行っていいことになっている。
行動班の水無月、西谷、綾華、霜月、神楽坂と集合する。
予め決めていたルートを全員で確認する。
今日は銀閣寺付近の探索だ。
金閣寺と銀閣寺どっちがいい問題がこの班の中で起こったのだが、俺たちの班は多数決で4対2で金閣寺になった。
俺は銀閣寺の方が好きだ。
落ち着いた雰囲気がとてもかっこいいと思う。
午前中は歩きでホテルから金閣寺まで徒歩で向かう。
30分程だろうか。
道は全て水無月に任せる。
この班は皆頭が良いし、わざわざ俺がでしゃばる必要もないだろう。
皆で喋りながら歩く。
水無月と神楽坂が二人で盛り上がる。なんてことはなく全員で話に盛りあがっている。
綾華は昨日のことを引きづっているのかどこか暗い。
何か力になりたいが、俺には何も出来ない。
「そーいえば、お昼決めてなくね?」
水無月がハッとした表情で言う。
確かに決めていない。
「確かに、決めてないですね。」
「みんな、何が食べたいんや?」
神楽坂はみんなの意見を求める。
とはいっても、このメンバーはこういう時に自分の意見をハッキリ言うようなタイプでは無い。
「金閣寺周辺であるかな」
午後は金閣寺から徒歩で向かう事ができる北野天満宮だ。
あまり遠くは行けない。
「ちょっと調べてみるわ」
俺が調べることにする。
調べていると、右の水無月と左の霜月はスマホを覗いてくる。
「全部美味そうだな。」
和食も洋食も色々あるようだ。
京都といったら和食なのだろうか。
正直あまり和食は好きでないし、ハズレが少ないラーメンに俺は惹かれる。
ラーメンを選べばハズレを引くことはそんなにない。
すると、美味そうなラーメンが目にとまり、そこでスクロールをやめる。
「美味しそうなラーメンですね。」
霜月が食いついてくる。
「うまそうだな。」
水無月にも好印象。
チャンスだ。これは行けるぞ。
「俺これ食べたいな。」
「俺も食べたい!」
「いいですね。」
水無月も霜月も乗ってくる。
「うちはなんでもええでー」
「私もなんでもいいです。」
「任せる。」
神楽坂、綾華、西谷はなんでもいいようで、ラーメンに決まる。
「どれどれー見してやー」
神楽坂が俺のスマホを覗きに来る。
「めっちゃおいしそうやなー。楽しみやな。」
そういって昼飯を即席で決めてるうちに金閣寺に辿り着く。
受付をし、中に入る。
「うわ、金だ!金!」
大興奮の水無月。
確かに想像以上に金だ。
写真を撮ったりして金閣寺を満喫する。
そして、近くのラーメン屋に寄る。
かなり良い味で、満足だ。
みんな美味しいと言っていた。
昼を食べ終わると、北野天満宮に向かう。
徒歩で行ける距離だ。
金閣寺の感想を話し合ったりしながら歩いていると、あっという間に着く距離であった。
「一旦トイレ休憩にしよう。」
近くにトイレがあったのを見て、水無月が言う。
俺はさっき行ったので、ベンチに座る。
すると、霜月が隣に座ってくる。
「隣、いいですか?」
「もちろん」
「ありがとうございます。」
「楽しめてるか?」
「はい。とても楽しいですよ。」
「良かった。」
「あの、星良から色々聞いたのですが、、、大変ですね、、」
緑岡の事だろうか。
「まあな。」
「星良が何かあったら言ってくださいね。」
「ああ。それなら霜月に裏切られたと思った時はビビったが。」
「それも星良から聞きました。すみませんね。」
「謝ることはない。実際裏切ってなかったしな。」
「楓くんを裏切るのは私が許さないです。」
「霜月は味方だと信じてる。」
「あの、、、さっきから霜月って言ってますけど、、」
「なんかおかしいか?」
「私と星良どっちのことか分かりませんよ。」
確かに俺はどちらも霜月と呼んでいた。
本人からすればどっちかからないのは当たり前だろう。
「なるほど、、」
霜月はたまに見せる少し小悪魔のようなイヤらしい顔をしてこちらを見つめてくる。
「そうだな、有栖。」
そう言うと、霜月有栖はこれを待っていたかのようにニッコリと笑う。
これをきっかけに俺は霜月のことを有栖と呼ぶようになった。
ご愛読ありがとうございました!
ぜひぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!
していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!
ぜひよろしくお願いします!!
では、またお会いしましょう!




