第五十三話 なんで
騎馬戦が始まった。
俺は指示を出し、下の仲間はそれに応じる。
ポイントの取り方は二つ。
大将を落とした数と生存ポイントだ。
生存ポイントだけでもいいのだが、俺はリスクを冒してでも大将を潰しに行く。
凪はどこだ、早めに潰しておきたい。
凪は結構遠くにいた。
「よし、一旦こいつらから奪う。」
そう言って、目の前の敵に攻撃をしかける。
仲間の華麗な動きに合わせて、俺は大将のハチマキを奪うことに成功する。
周りを見渡すともうすでに半分ほどチームは消えている。
「早いな、、」
「どうする楓。」
「すぐ近くのあいつらだ。」
だが、感じる。
凪が近づいてくるのを感じる。
「おっと?ものすごいスピードのチームがあります」
実況の声が聞こえる。
その通り、凪のチームが猛スピードでこちらに向かってくる。
かなり遠い位置から、俺のもとへ、、
まさか、、、突っ込んでくる気か?
まだ距離がある。
どうすれば、、
すると、俺の前に綾華の部隊が立つ。
「綾華。危ない。逃げろ!」
そう言うが綾華は動かない。
俺がよそ見しているうちにほかのチームは攻撃を仕掛けてくる。
「クソっ」
「どけ!綾華先輩!」
そういいながら、凪が近づいてくる。
怒りを抑えたいところだが、敵はそんなこと関係ない。横からまた敵チームがやって来る。
「楓!」
すまない綾華。
俺は向かってくる敵を待ち構える。
しかし、その敵チームは俺たちの横を通り過ぎるとそのまま前に進み凪の方へ進んでいく。
なぜだ。
大将は、、
「吹雪先輩?」
「え?ちょちょいちょい」
焦る凪だがそのまま吹雪先輩のチームと衝突する。
「先輩!」
倒れ込む吹雪先輩の部隊と凪の部隊。
「楓ちゃん。私はいいから。」
「先輩、、」
「分かんないけど、楓ちゃんが頑張ろうっていう感じが伝わってきたわ。だから、私たちの分まで頼むわよ。」
「先輩、なんで先輩はいつも、、」
吹雪先輩の思いを背負いその場を去る。
俺は流れそうな涙を必死にこらえる。
残り少ない部隊数だが、攻撃をし続ける。
「さあ1対1です!」
実況の声。
最後の相手は、、
「久しぶりだな。緑岡。」
緑岡がどう思っているかは分からないが、俺からすれば敵だ。
『いけ!楓ー!』
クラスの声援が聞こえてくる。
長い攻防が続く。
緑岡の部隊がよろける。
今だ。
俺は手を伸ばす。
「甘い。」
緑岡の一声を合図にするかのように体制を整え俺の頭に緑岡の手が伸びてくる。
「楓!潰せ!!!!!」
はっきりと聞こえる応援の声は綾華。
それと同時に俺は緑岡の攻撃をよける。
盛り上がる会場。
湧き上がる声援。
俺はそのまま緑岡のハチマキを掴みとった。
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「楓。大活躍だったじゃねえか。リレーも頑張れよ。」
クラスのみんなが称えてくれる。
だが、そんなことよりも先輩と凪が気になる。
でも、リレーがもう始まってしまう。
「行ってこい!楓」
水無月が言う。
「ああ。」
リレーに向かう前に霜月が話しかけてくる。
一応、有栖の方だ。
「楓くん。かっこよかったですよ。」
汗を流しながらの霜月。
「ありがとう。リレーも勝ってくる。」
「頑張ってください。私は応援してます。」
そして、選抜リレーに向かう。
そこには緑岡もいる。
凪は流石に居ないか。
俺は同じクラスの徳永と綾華、紅と一緒に待つ。
すると、神月の姿を見つける。
「神月も走るのか。」
「あ、楓くん。騎馬戦、凄かったね。」
「ありがとう。リレー頑張ろうな。」
「うん。」
どこかいつもより大人しめな神月がそう言う。
「これより、最終種目。選抜リレーを開始します」
実況の声とともに、俺たちは入場した。
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