第五十話 焦る
緑岡か。
凪と緑岡は繋がっていたりするのか?
恐らく血が繋がっていると俺は結論付けた。
体育祭は大変なことになりそうだ。
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「なんでしょうか。緑岡くん。」
「お前に頼みがある。俺の事を調査しているやつがいるらしい。」
「なるほど。それを止めればいいのですか?」
「ああ、正体だけでもいいから突き止めろ。」
「分かりました。」
「急ぐことではない。ゆっくり調べてくれ。」
「分かっています。」
「なあ、おかしいと思わないか?」
「なにがでしょうか。」
「俺らを調査っていっても、どうやってるのか気にならないか?盗み聞きか?俺らが居ない時に侵入してるのか?」
「確かにそうですね。後はやっぱり、、、」
『内通者』
「だな。」
「はい。」
「東條か、霜月か、黄瀬川か、神月か。それともお前か。まあ、ゆっくり見つけ出そう。本当かも分からないしな」
「そうですね。」
「それに、ちょっとくらい遊んでやらないとな。どうせ、俺には勝てないんだからな。」
「それもそうです。」
「では、この辺で私は失礼します。」
「ああ。頼んだぞ。」
「お任せを。」
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「こんにちは。楓先輩。」
「ああ。お疲れ様。今日はどうしたんだ?」
俺は霜月星良に呼ばれて二人で話すことになった。
「体育祭の件です。」
やっぱりか。
「教えてくれるか?」
「もちろんです。まず、緑岡くんが動き始めました。」
「それはどういうことだ?」
「何者かが調査しているのに気づいています。」
「なるほどな。」
「だから、これからはより慎重に行動するべきだと思います。」
「ああ。」
「そして、やはり凪さんですね。」
凪は間違いなく体育祭で俺の前に立ちはだかるだろう。
「やっぱりか。」
「具体的には分かりませんが、楓くんに仕掛けると私に言っていました。」
「そうか。気をつける。」
待て、緑岡は俺のスパイに気づいていないのに、凪は俺のスパイに気づいているのか?
そういえば、バスケ部で俺に宣戦布告してきたが、あいつは全部分かってやってたのか?
今までの行動、霜月の発言から凪は間違いなく俺のスパイに気づいているだろう。
凪の行動にすべて違和感を感じて鳥肌が立つ。
なんで凪は俺の事を知っているのか?
と霜月に聞くか迷うが、やめておいた。
後は俺一人、いや神月と二人でやる。
「じゃあ、ありがとな霜月。」
「はい、お気を付けて。」
そう言って霜月星良と別れる。
体育祭までの残り何日間は練習と緑岡の対策で忙しくなるだろうな。
日は変わってまた放課後。
今日は神月と情報収集だ。
「凪って子が危険なのね。」
「ああ。」
「楓くん。前から思ってたんだけど、結構余裕感があるというか、焦りがないよね。」
確かに、俺は全然焦っていない。
心のどこかでどーせなんとかなると思ってしまう。
「少し焦るとことも大切かもな。」
「うん。」
「神月。さっき言った通り相手は警戒してる。言葉が漏れないようにしてるかもしれないし、こうして盗み聞きしてるのにそろそろ気づかれるかもしれない。かなり危険だ。」
「それもそうね。本人からの情報は私が生徒会室の中で聞くしかないのかも。」
「そうかもしれないな。」
ブー
スマホの通知がなる。
「すまん。」
スパイをしているというのだから、通知を切っておくべきだった。
失格だ。
スマホを取り出すと予想外の相手からのメッセージに俺はビビってしまう。
「神月、、、」
俺が神月に見せるスマホの画面には黄瀬川凪の名前。
なぜ、凪からメッセージが?
「マネージャー邪魔だから、消しちゃった!」
意味の分からないメッセージに俺と神月は固まってしまう。
「なに、、、、言ってんだ?」
なんだろう。胸騒ぎがする。
あれ、焦っているのか?
いや、こうしてる場合じゃない。
俺は廊下に飛び出る。
「ちょっちょ楓くん。」
気づかれないように神月も俺を追いかける。
お知らせ掲示板の目の前に俺と神月は立つ。
心臓が鳴り止まない。
神月。俺は焦りを覚えたようだ。
「楓くん。これって、、」
冷や汗が止まらない。
ダメだ。
やめろ。
これ以上は。
退学者
新田美優
久保由利
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