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第二章 どうやら俺のスパイ行動は人の恋路をスパイするだけではなかったらしい。
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第四十二話 君がいる夏は

「これより、花火大会が始まります。」


ついに始まる花火大会。


私。神谷綾華は上を見あげて花火に集中します。


真っ暗な夜空に下から登っていく光。

その光はやがて大きく花のように咲いて、一瞬にして散る。


私たちはそれを眺めます。


「綺麗ですね。」


私と楓。そして霜月さんが三人で横に並んでいて、少し間を開けて神楽坂さんと水無月くんがいます。


二人は仲が良いようです。


「水無月くん。うち、花火好きなんや。今年、みんなと見れてうちは幸せもんや」


「俺もだよ。そろそろ大きいの来るんじゃない?」


二人の会話が少し聞こえました。


私も楓と二人で、、、


大きな花火が夜空に向かっていきます。


大きな音を立て、花火は夜空一面に広がります。


この場にいる人は皆それに注目しているでしょう。


ふと、横を見ると、上を見上げる楓。


楓の瞳に移る綺麗な花火。


時が止まっているように感じます。


心臓の鼓動は早くなる。


おかしいです。


私はまたすぐに上を見上げる。


鳴り止まない心臓。


なんでこんなにも思ってしまったのでしょう。


上がっていく体温。


花火が空に打ち上がっていき、大きく咲いた瞬間私の口が開いた。



「好き」



思わずでた言葉に焦るが、花火の音にかき消されたと思います。


楓は上を見続けるままです。


聞かれなくて良かった。


体は焦ったままです。


花火大会に来たのに全然花火を楽しめてません。


花火と共に蘇る過去の記憶。


「楓くん。花火綺麗です。」


小学生の私と楓くん。


あの時の花火大会を思い出します。


次の年も楓と行きたかったけど、、


トラウマのがある楓に行かないと言われました。


あれから、私は花火大会に行ってないのです。


私の花火大会は君だけだよ。楓。


君がいたあの夏は幸せでした。


あの夏を越えられないから、私はあれから夏祭りには行ってないのです。




花火はもう30分くらい打ち上がっているはずなのに、まだまだ終わりが見えないです。


花火を見る時って静かにするもので合ってますよね?


あの日以来行ったことがない私は喋った方がいいのか、このままでいいのか分かりません。


「楓。ありがとう」


「え?どうした?」


「久しぶりの花火大会。楽しい」


「それなら良かった。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


時は少しだけ遡り、水無月と神楽坂が屋台に行くところである。


「水無月くんって計画性あるよなあ。私何も考えてないから、すごい尊敬やわぁ」


俺、水無月蒼空は神楽坂さんと二人でたこ焼きの所に並んでいる。


「そんなことないぞ。」


「うち、今日ホンマに楽しみやったんや。」


神楽坂さんはニコニコしながら言う。


「俺もだよ。」


文化祭のとき、楓と霜月さんが俺と神楽坂さんが同じグループになるように仕向けてくれた。


それから、神楽坂さんとはどんどん仲良くなっている。


神楽坂さんの容姿に一目ぼれした俺だが、神楽坂さんは性格もいいことが分かった。


(好きだ)


そう、俺は神楽坂さんが好きだ。


今日の花火大会で何度も心の中だ言った。


(楓。ありがとな)


神楽坂さんと付き合えても付き合えなくても、俺は今こうしているだけで幸せだ。


だから楓にも幸せになってほしいんだ。


楓、教えてくれ。


お前は人の恋ばっか見てさ、俺の恋の協力とかしてさ、楓は恋愛したいと思わないのか?


意外とモテてるんだぞ。楓。


楓と付き合うのはやはり霜月さんか綾華さんだろうか。


楓、お前はどっちが好きなんだよ。


教えてくれよ。


友達として、俺もお前を応援したい。


霜月さんを選ぼうが、綾華さんを選ぼうが、他の人を選ぼうが俺は応援する。


そう心の中で思う俺だが、楓に聞くことはしなかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「多分これでラストだ。」


楓が言うと、今までで一番大きい花火が美しく夜空を覆った。

そして、一瞬にして儚く散る。


「これにて花火大会は終了です。」


花火大会は終わっても、それと同時に始まる恋は多いのでしょう。。


「これ、帰るのに一苦労だな。」


楓くんの言う通り、帰り道は大行列です。


みんな人ごみにまみれます。


「神楽坂さん離れないで。」


そういって、前の水無月くんは神楽坂さんの手をつかみます。


水無月くんかっこいいじゃん。


楓は、、、、


なにもないか、、


「もう、、、」


私は後ろから楓の手をつかみます。


置いてかないで。など色々な言葉が浮かんできますが私はこう言いました。


「離れないでね、私から」


そう、小学生のとき楓くんに言ったように


「あ、、すまん」


久しぶりの夏祭り、楽しかったよ楓。


毎年この時期になるとあの日を思い出します。


君と一緒にいった唯一の花火大会を。


君がいた夏は、私の思い出からは消えず、残り続けてる。


今年、久しぶりに花火大会に来て、本当に楽しかった。


私の夏休みは毎年つまらないものでした。


でも、今年は違います。


楓。こんなにも幸せなんだね。


君がいる夏はこんなにも、、、


そう心の中で言った私に答えるかのように楓は私の手を握り返した。


















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では、またお会いしましょう!

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