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第二章 どうやら俺のスパイ行動は人の恋路をスパイするだけではなかったらしい。
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第四十一話 君がいた夏は

「なあ、夏祭りさ、4.5人で行かないか?」


俺は結局綾華と霜月の誘いを断れず二人に提案する。


「楓と二人が良かったけど、まあいいよ」


「同じです」


「誰か連れていきたい人いるか?」


個人的には神楽坂水無月ペアや花宮徳永くっつける作戦など、色々候補はある。柊紅ペアもありだ。


「では、神楽坂さんと水無月さんはどうでしょう」


「いいな。水無月は俺が呼んでおく。」


霜月の意見に賛同し、五人のメンバーが決まる。


夏祭りか。

俺も行ったことはあるが、そんなにいい記憶は無い。

家族と行ったり友人と行ったり。

もちろん楽しかったが、別に花火大会である必要が無いといつも思ってしまう。

あと小さい頃に親と離れて迷子になってしまったのは普通にトラウマだ。


「楓。覚えてる?」


「何がだ」


放課後。綾華と二人で話す。


「何年ぶりだろうね。一緒に花火大会に行くの」


「俺の記憶だとお前と行ったのはたしか小学一年生」


「確か俺がお前の親に連れてってもらったんだよな。」


「そうだね。私の親厳しいけど、あの時は優しかったでしょ?」


「だったな。」


「楓が迷子なっちゃったの懐かしいな。」


「あれ、その時だったか。迷子」


「そうだよ〜」


「恥ずかしいな。」


蘇る記憶。小学一年生の夏祭り。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


シクシクと、一人静かに泣いている少年。


それは文月楓だった。


周りの者は見て見ぬふりをする。


「綾華ちゃん、、綾華ちゃんのママ、、、」


泣きじゃくりながらあちこちを見回す。


怖さのあまり足は地面から離れない。


もう、会えないんじゃないか。


もう家に帰れないんじゃないか。


世を知らない小学生の楓には恐怖しか無かった。


何時間一人でいただろうか。


何時間泣いていただろうか。


「楓くん!」


ついに綾華と綾華のお母さんを見つける。


その瞬間は本当にどれほど安心したことだろうか。


嬉しさのあまり小学生の楓はさらに泣く。


「ごめんね。楓くん。」


綾華のお母さんも泣きそうな目で楓を慰める。


綾華は泣いている楓を抱きしめる。


「綾華ちゃん?」


「楓くん。寂しかったですね。もう大丈夫です。もう、離れないんですよ。私から」


「うん。分かった。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「やべ、トラウマ思い出しちゃったかも。」


トラウマを思い出したこと。そして綾華に抱きつかれたことを思い出す。


「今となってはいい思い出じゃない?もう高校生になって迷子とか言わないでよね!」


「当たり前だ。仮になっても泣きじゃくるなんてしないから安心しろ。」


「そうだね。じゃあ私友達待ってるから帰るね。またね。」


「ああ。じゃあな。」




「楓くん。」


「ん?どうした。」


綾華が帰ると霜月が話しかけてくる。


「綾華さんと仲良いのですね。」


「まぁ、幼馴染だからな。」


「、、、」


「どうかしたか?」


霜月が俺に寄りかかってくる。


「もっと、構って、、」


「え?」


あまりに小さい声によく聞こえなかった。


「霜月。」


「寂しいよ」


そう言われて俺は霜月の頭を撫でる。


「今度みんなで花火大会行くの楽しみじゃないか?」


「楽しみ、、です」


「楽しもうな。」


俺は優しく笑い、霜月も嬉しそうに笑う。



あっという間に時は過ぎ、花火大会の時は来るのだった。


「今日は楽しもうな!」


水無月が言う。


メンバーは俺、水無月、霜月、綾華、神楽坂の五人だ。


自分で言うのもあれだが、かなりハイスペックな集団ではないだろうか。


「花火が始まるのはあと二時間くらいか?」


「そうだな。それまではひたすら屋台とか歩き回るぞ。」


俺の質問にスラスラ水無月は答える。

こういう時の水無月は本当に頼りになる。


これは今関係ない話なのだが、花宮は徳永を花火大会に誘えたようだ。


「私ちょっとお手洗い行ってきます。」


綾華が言う。


「俺ちょっと目の前の屋台でたこ焼き買ってくるわ。楓は?」


「俺は大丈夫だ。」


そうして、水無月は神楽坂を連れていった。


「順調そうですね。水無月くん。」


「そうだな。そのうち付き合う日も近いかもな。」


「ですね。」


二人きりで俺と霜月が話す。


女子さんには今日みんな浴衣を着ている。

綾華は薄いピンクを基調とした浴衣。

神楽坂は水色を基調とした浴衣。

そして霜月は白を基調としている。


三人ともとても似合っていると感じた。


「大変じゃないか?浴衣」


「普通の服に比べれば確かに疲れますね。」


「辛かった言えよ。」


「ありがとうございます。浴衣、どうですか?」


「すごく似合ってると思うぞ。」


気遣いよりも褒め言葉だろうか。


「それだけですか?」


何か最近同じようなことを聞かれた気がする。


「可愛いぞ。」


そういうと、霜月は照れくさそうにして、下を向く


「ごめん。お待たせしました。」


綾華が帰ってくる。

すぐに水無月と神楽坂も戻ってくる。


「これより、花火大会が始まります。」


「お、来たか」


「楽しみです」


アナウンスがなり花火大会は始まるのだった。





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では、またお会いしましょう!

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