第三十四話 お疲れ様。
教室に戻ると、神月の言う通り午前中よりも雰囲気が悪い。
「霜月。」
「楓くん。大変です。」
「西谷のことか?」
「はい。おそらく優勝はないでしょう。みんなの雰囲気は最悪です。」
俺はみんなに何と伝えるか迷う。
全員が信じるとは思えないし、混乱を招く。
「西谷はどこだ?」
「待機室でみんなに言い張ってますよ。」
「分かった」
そして待機室の西谷にを呼ぶ。
「西谷。ちょっと来い」
「お前。確かにさっき解決したが、きっと信じる者はは少ない。」
「そんなの分かってるようるせえな。」
「俺が何とかするから、お前はしばらく静かにしておけ。みんなが信じても信じなくても結果は変わらない。今は文化祭に集中することが大事だ。」
「ちッ。でも今回はそうしとくわ。助けてくれてありがとな文月。」
突然のお礼に俺は驚く。
「珍しらしく素直だな。」
「黙れよ。俺だって礼くらい言えるわ。」
「そうだな。今回はおとなしくしとけよ。」
「だから、分かったっつーの。」
そうして、また待機室を訪れる。
「みんな。まだ優勝はある。西谷のことは忘れて、頑張ろう。」
「西谷がやらかしたんだから、ないよ。」
休憩中の紅が言う。
「責任者の俺から言わせてもらうが、西谷がやったことくらいじゃペナルティがつく可能性は低いぞ。」
「ほんとに?」
もちろん嘘だ。
西谷のしたことが本当ならば優勝はなくなっていた。
「ああ、ほんとだ。それに西谷がやったことはまだ本当かわからない。それはきっと文化祭が終わってから分かる。」
「それもそうですね。あきらめるのは違うと思います。」
いつも静かな花宮が言う。
「じゃあ、残り時間。俺が出るか。」
クラスの悪い雰囲気を俺が打ち消すしかない。
「紅。衣装をくれ。」
「はいよ。」
そうして、着替える、
「花宮。お前も行けるか?」
メイド役が一番似合っているのは花宮だ。
誰が見てもかわいい顔をしている。
「あ、はい。私は行けます。」
「よし、行こう。」
「あ、ちょっと待って、、ください。」
花宮が言う。
「すまん。どうした。」
「こっち来てください。」
そうして俺は座らせられる。
「メイクしましょ。文月くん。」
「まじか?」
「まじです。」
特に断る理由もない。
花宮は俺にメイクをしてくれる。
途中、少し話してみる。
「徳永とはどうだ?」
「まだあんまり話せていませんが、、」
「まあ、ちょっとずつがんばれ。文化祭でお前が頑張っているのは伝わってくる。午前中の売りあげもお前のおかげだ。」
午前中の売り上げは会計をしていてすごいと感じた。
花宮の頑張りも分かる人は分かっている。
「できました。」
「ありがとう。じゃあ行こうか。」
そうしてAクラスに戻る。
「か、楓!」
客はたくさんいるが、悪い雰囲気は続いているようだ。
客を気にせず俺は声を張る。
「盛り上がってくぞ!!!!!」
普段あまり大声は出さないので驚くものもいる。
『盛り上がっていくぞ!!!!!!!!』
すでにメイドの、水無月、柊も俺に乗ってくる。
「楓。かわいいね。」
「綾華。おちょくってないで集中してくれ。」
「嘘じゃないのに、、、」
「え?」
「何でもないよ。」
最近やけに綾華がデレてくる気がする。
「楓ーこっちきてくれ。」
「はいよ。」
雰囲気は良くなった気がする。
自分でいうのもあれだが、俺の活躍、そして花宮の活躍によって午後も調子を取り戻す。
疲れた俺はメイド姿のまま会計に戻る。
「すまん霜月。もう疲れた。」
「お疲れ様です。楓くん大好評ですよ。」
「霜月もメイドやればよかったのに。」
「恥ずかしいです。それに花宮さんなど、うちのクラスには適任がいっぱいいますよ。」
「やっぱり花宮も人気か?」
「はい花宮さん目当ての客はかなり多いです」
「だろうな。」
「そろそろ客もいなくなってきたな。」
もう一日目文化祭は終わろうとしている。
しばらくして、放送が鳴る。
「志寺高校文化祭一日目。これにて終了です。」
「終わったな。」
「お疲れ様!!」
クラスの雰囲気は良い。
「楓くんのおかげですよ。ありがとうございます。」
霜月は言ってくる。
「俺は何もしてないぞ。」
「みんな楓くんが頑張ってるのをみて頑張ったんですよ。」
「そうだよ楓ーーお疲れ様!。」
紅が話に入ってくる。
「紅も頑張ってただろ。」
「楓ーたまには自分を称えなさいよ。」
「称えるほどではない。」
「今日だけじゃなくて、準備期間も楓が頑張ってたのはみんな知ってますよ。」
霜月も言ってくれる。
「そうだな。ありがとう霜月、紅。」
「文月くん、、」
三人で話していると、花宮が来る。
「花宮。お疲れ様。」
「花宮さん!ほんとかわいかった。」
紅が花宮を褒める。
「あ、ありがとうございます。」
「文月くんのおかげで頑張れました。ありがとうございます。」
「なら良かった。」
「明日も、、、頑張りましょうね。」
「ああ、もちろんだ。」
色々あったが、文化祭一日目を無事に終えることができた。
明日は何も起こらないでくれ。
俺はそれだけを願った。
そうして、この日は終わった。
そうして二日目はやってくる。
「楓くん!大変です。」
早速やめてくれよ。また何か起こったのだろうか。
「どうした。」
「花宮さんと紅さんが体調不良で欠席です。」
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