第二十八話 文化祭は準備が一番楽しかったりする
「楓―ちょっといいか?」
「ああ」
「お前文化祭の責任者やるんだったよな?」
「ああ、なにかあったか?」
水無月は俺に何か言いたそうだ。
「文化祭の準備ってさ、グループごとに役割みたいなの決めてやったりするか?」
俺はそのつもりでいる。やることは分担したほうが効率がいいだろう。
「そのつもりだが、なにかあるのか?」
「グループになりたい人がいてな、、」
水無月がこういうことを言うのは珍しな
「もしかして、あいつか」
俺は目線で訴える。
俺と水無月の目線の先にいるのは、神楽坂心。
この前打ち上げで水無月が一目惚れしていたから、なんとなく予想がついた。
「で、おれになにをしろと?」
「それは楓の判断にまかせるよ。」
素直にお願いすればいいものを。
にしても、どうするか。
水無月の恋も見てみたいものだ。
少し頑張ってみるか。
俺はある作戦を思いつく。
そんなに大した作戦ではないが。
作戦のため、俺は霜月に話しかける。
「霜月。文化祭のことで相談がある。」
霜月は俺と同じ責任者であるし、相談するのは霜月がいいだろう。
「神楽坂心ってわかるか?」
「はい。打ち上げでいましたよね。クラスも同じみたいですね。」
「率直にいうが、水無月が神楽坂のことを気になっているっぽい」
「相談とはそんなことですか?」
少し馬鹿にするように霜月は言ってくる。
「そうだ、でも水無月の恋は応援したいと思わないか?」
「それもそうですね。でもなにをするのですか?」
「とりあえず仕事の分担をする時、グループ分けをするだろ?それであの二人が同じグループになれれば、自然と話すチャンスが生まれる。」
「言いたいことはわかりますが、そんな都合よくなれるのでしょうか。責任者だからって、私たちが勝手に決めるのも違いますし、、、」
「霜月、神楽坂と友達になれないか?面識もあるんだし。」
これは、水無月のためでもあるし、まだ友達が少ない霜月のためにもなる。
「なるほど、、それでグループを組む際、私と神楽坂さんが組んで、そこに楓くんと水無月くんが来れば、自然と同じになれますね。」
「そういうことだ。それに、俺と霜月は責任者の仕事もある。それをする間は自然と水無月と神楽坂が二人になれる。完璧じゃないか?」
「面白いです。でも私、、できるでしょうか」
「大丈夫だ。俺とお前がこうやって話しているのも、お前が俺に話しかけてくれたからなんだし。文化祭のことなど適当に口実にして近づけばいい」
「私、頑張ってみますね」
「もし神楽坂がやばい奴だったら話は別だけどな」
「分かっていますよ」
「話はそれだけですか?」
「ああ、ありがとう霜月」
俺は今、三か月ぶりくらいだろうか。
部室に向かっている。
まだバスケはできないが、新入部員も来るので顔を出せと言われている。
「久しぶりです。先輩」
挨拶をして、部室に入る。
同じクラスの徳永と久保以外はみんな久しぶりだ。
特に何事もなく練習が始まる。
まあ、最初は練習ではなく新入部員の紹介だ。
新一年生は、俺は行ってないが見学などもしていたらしいので、俺以外はみんな面識があるらしい。
まず既存の部員から軽く自己紹介し、一年生の自己紹介も始まる。
一年生はの自己紹介を聞きながら、みんなの顔を覚えようとする。
知っている人はいないなあと思っていると見たことがある人をみつける。
ちょうどその人が自己紹介を始めた。
「霜月星良です。よろしくお願いします。」
思った通り彼女は俺の知っている霜月の妹だ。
彼女は名前を言うと、軽く俺を見てお辞儀をしてきた気がした。
まさかマネージャーになるとは思わなかった。
言ってくれてもよかったのにな。
その後は練習をして、それが終わると、軽く一年生と話をしたりした。
俺が今日印象に残った、というか、覚えた一年生は四人。
まずはもちろん霜月星良。もともと知っていたがな。
そしてもう一人のマネージャーの凪。俺に挨拶をしてくれたため、覚えた。下の名前は忘れてしまった。
部員は二名、甲斐田と木名瀬だ。こちらの二人も下の名前を忘れてしまった。後で聞いておこう。
二人は、一年の中でバスケがうまいとみていて感じた。まあ、俺ほどではないがな。
また、俺はしばらく部活にいいかないため、しばらくいない人として思われてしまうかもな。
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「霜月さん。ちょっといいですか?」
「神谷綾華さんですよね?どうしましたか?」
「霜月さん楓と仲が良いようですね。」
「楓くんには仲良くしてもらてますよ」
「付き合っているわけではないですよね?」
「つ、つきあってなんか、、ないですよ」
「そうでしたか。それならいいのです」
「え、、」
「どうかしましたか?」
「それならいいのですとはどういう意味ですか?」
「面倒なので、簡潔にまとめさせていただきますね。」
「楓は私のものです」
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