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第3章 恋愛も事件も全部俺がスパイする
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138 恋愛相談

 駅最寄りのカラオケボックス。

 先に入室して俺は客人を待つ。


「やあ。文月。待たせたな。」


「言うほど待ってない。二人だけか?」


「ああ。真面目な話の時は二人。ワシと琥珀。それに今回は相談もあるからな。」


 相手は谷田部琥珀。そして、八木寿人だ。


「なるほど。」


 俺は声を掛けられた側なのだか、ちょうど俺も用事があり、集まることになった。


「俺からでいいか?そんなに長くはならない。」


「ああ。もちろんだ。」


 谷田部が答える。


「何となく分かってると思うが、例の噂の事だ。」


 そう。俺は谷田部たちに少し噂について協力することになっていた。


 とは言っても、俺は谷田部たちを信用しきっている訳じゃないし、表面上の協力だ。

 仲間を増やしておくことはいい事だし、役に立ってくれる可能性もある。


「犯人は伊達と前に言ったよな?あと二人だ。」


「根拠は?」


「伊達だ。」


「本人と接触したのか。なかなか動いてるみたいだな。」


「まあちょっとな。」


 黄瀬川ではないらしい。など余計なことは言わない。


「あと二人。ウチらの予想だと一人他のクラスに犯人がいる。そうとすれば、あと一人ずつとなるが、それについてはとうだ?」


「なんとも言えないな。」


「そうか。ありがとな。文月。」


「いや。こんなしょうもないことですまない。」


「いやいや、これからもよろしく頼む。」


「ああ。じゃあ早速、相談?を聞こうか。そもそも、俺でいいのか?」


「正直、文月でなくても構わないのだが、噂のことを考えると、文月が適任と判断した。」


「噂と関係あるのか?」


「いや、まだない。」


「まだ?」


「ウチらのグループ。ここ2人に、渡良瀬、北村、綿引。この中の誰かが噂を流された時の対策だ。」


「ほう。本題を聞かないとよく分からないな。」


「そうだな。じゃあ俺が話す。」


 八木が話す。


「恋愛についてだ。」


「すまない。ちょっと予想外すぎる」


「ああ。まあ、5人の男女となると、やっぱ起こってしまう。好きとかな。」


「まあ、それはいいんだが、噂と何が関係あるんだ?」


「噂の中でも、恋愛系の噂は厄介だからだ。流されたら困る。」


「まあ、それは分かる。だが、それは俺にはどうにもできないぞ。」


「ああ。だから、もしもの時だ。噂が流れちゃった時、うちらはどうせ文月に相談する。だから、今この話をしとけば、二度手間にならないだろ?」


「まあ、理解はした。」


「あと、普通に友達が少ないっつーのもあるかな…」


 谷田部はうつむいた。


「分かった。で、その恋愛について詳しく聞かせてもらえるか?」


「ああ。まずはな。ん〜」


 言葉が途切れる谷田部。そして首を傾げる。


「八木。頼んだ。」


「おし。任せろ。」


 八木が変わって説明するようだ。


「まず、ワシたちのグループ。琥珀グループとでもさせてもらおうか。その中でな、ワシと琥珀を覗いた三人。」


「渡良瀬。北村。綿引か。」


「そうだな。それがなあ、三角関係ってやつなのだろうか。」


「なるほどな。」


「北村が渡良瀬を、渡良瀬が綿引を好きなんだ。」


「綿引は?」


「渡良瀬ではないとだけ言っておこうか。」


「なるほどな。状況は理解した。俺はどうすればいいんだ?」


「まず、シンプルに意見が欲しいな。ワシも琥珀も恋愛経験がなくて、何もわからんくてな。」


「うるせえ」


 谷田部がそう言うが、本当っぽい。

 だが、残念ながら俺も恋愛経験はない。


「文月は結構女子とも話すのをしばしば見かけるし、よく分かるだろうと思ってな。」


 まあ確かに女子とは話すが、恋愛なのだろうか。

 恋愛に関わることは多いけどな。

 恋愛知識も客観的ならば、ある自身は正直あるし、ここはアドバイスすることにしよう。

 実際、自分のことになると、何も分からないのだけどな。


「そもそも、八木はどう思ってるんだ?願望でもいいんだ。」


「ワシはなんでもいい。ただ、五人に亀裂が入るのが嫌なんだ。だからこうして相談している。」


「北村は俺的に色々な人を好きになる気がするが。」


 去年神楽坂に告白していたのを思い出す。


「実際そうだ。去年で、二回。今年で既に一回告白してる。」


「じゃあ、渡良瀬と綿引がくっつくのを優先するのがいいんじゃないのか?」


 無難な回答だろう。


「まあそうなのだが、綿引がな……」


 そこで口を止める。


「すまん。ちょっとトイレに行ってくる。」


 谷田部がそう言って部屋を出ていく。


「ナイスタイミング。」


 八木はそう言った。





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