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第3章 恋愛も事件も全部俺がスパイする
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132 クラスの現状

 

「何か考えごとか?」


 放課後、朝から元気がなさそうな有栖に話しかけてみる。


「ん、あ、いえ。なんでもないですよ。」


「そうか。ならいいんだが。」


「はい。そういえば、先月は色々ありましたけど、今月は特に何もないですね。」


 話しを変える有栖。

 有栖の言う通り、先月は文化祭などで忙しかったが、今月は特に何もない。

 来月はテストにクラスマッチとまた大変になるけどな。


「そうだな。なんとかクラスの雰囲気が良くなってくれるといいんだが。」


「ですね…今のままではまずいですね…。」


 今のクラスの関係は大きく分けても五つくらいグループに分かれている。


 まず、谷田部のグループ。

 この前話した五人だ。

 谷田部琥珀

 八木寿人

 北村蓮華

 綿引真

 渡良瀬紫苑

 基本的にこの五人はずっと一緒だ。


 そしてよく分からない女子グループ

 岩下紅恋愛

 神無月夜

 如月鈴花

 紅茜

 鴨志田葉月

 特にこのグループは噂に敏感だ。猿田と柊の元カノである二人も絡んでいるし、1番めんどくさいグループと言えるだろう。


 あとは、少数精鋭のグループみたいな感じだ。

 暁、黒庭、伊達の三人だったり、

 猿田、柊の二人だったり。


 猿田と柊はあの噂の件があってから浮いている。

 俺は何とも思っていないし、全然話せるが、あの二人がクラスの人と関わろうとしていないため、俺も無理に話しかけてはいない。


 そして、孤立しているものが多くいる。

 黄瀬川だったり、新島、花宮、山川、西谷。

 緑岡や神月も基本的には孤立だ。


 俺はというと、水無月とか徳永とよく話す。

 あえてグループに分けるなら、

 水無月蒼空

 徳永翔斗

 霜月有栖

 神楽坂心


 だろう。この四人はあまり噂のことをなんとも思っていない。神楽坂なんかは結構色々な人と喋ってるし、徳永は彼女の花宮とはもちろんよく喋る。

 最近はこのグループに神月が入ることがちょくちょくあるかといった感じだ。


 大きく分けると俺から見たクラスの事情はこんな感じだが、グループ内のことは分からない。グループ内での不仲など色々な可能性が考えられる。


 今、決してクラスの仲はいいとはいえない。

 別に仲が良くないとダメなんかは思わないし、悪くてもいいとは思う。

 人には好き嫌いというものがどうしても付きまとう。

 だが、今クラスの雰囲気を悪くしてるのは間違いなく噂の件。


 これから考えられることは、この先グループ内での問題が発生することだ。

 そう、グループ内での噂によって、今仲がいいグループも一瞬にして崩壊してしまうかもしれない。


 例えば、谷田部のグループを例にあげる。

 谷田部が八木の悪口を言っていた。

 そんな噂を流すだけでそのグループはもう雰囲気が一気に悪くなるだろう。

 そして、最悪最後には全員が全員を信じられなくなる。

 そんなことだってあるかもしれない。


 噂の件でタチが悪いのは、噂がたまに本当の場合があるということ。

 噂が全部嘘と分かれば、みんな安心出来るが、今まで出た噂は本当のことが結構あった。

 猿田の件も少し違かったが本当といえば本当の事だった。


 誰かのしょうもない噂によってクラスの仲が悪くなり、三年生が台無しになってしまう。


「楓くん。まだ調査はしてるのですか?」


「一応な。」


「そうですか……」


 なんだか有栖はやたら俺の調査の件を気にする。

 もし有栖が犯人とかだったら話的には想定外で面白いかもしれないが、流石にないだろう。


「楓くんって進路とか決まってるんですか?」


 急な進路の話。


「進路か……正直やりたいこともないし、去年貰った推薦で適当な所に行って、普通の人生を過ごすつもりだ。」


「そうですか……」


「有栖は決まっているのか?」


「いえ…全然……」


「そうか。すまんな俺の聞いても参考にはならないだろ。」


「いえ、そんな事ないですよ。」


 進路……

 もう、残された高校生活も一年を切っている。

 まだ六月。そんな事を思っているとすぐに卒業は来てしまう。


 少しは真剣に考えてみてもいいかもしれないな。


 ーーーーーー


「で、何の用だ?」


 文化祭も終わり、1週間程が過ぎた。

 特に何もない生活を送り、また休日の土曜。

 俺は神月に呼ばれ、学校最寄りの駅のカフェにいる。


「せっかくの休日なのにお堅いねー楓くん。」


「どういうことだ?何か生徒会の事じゃないのか?」


「うん、まあ……」


「何かあるならちゃんと言ってくれ。」


「じゃあ、なんだろうな。デートってやつ?」


「はあ。」


「ちょっと暇だから遊ぼうよ。たまには。」


「最初からそう言ってくれ。」


「あ、大丈夫。私がちゃんとエスコートするから安心して!」


 ということで、突然神月とデート(?)することになった。

ご愛読ありがとうございました!

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していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!

ぜひよろしくお願いします!!

では、またお会いしましょう!

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