105 今年も早くも文化祭
新学年も一か月が経とうとしている。
特に何も起こってはいない。
友達だが、去年と同じ人と絡むばかりで、新しい友達はできていない。
いや、いないことはないか。
岩下と岩下が好きな相手、暁。
この二人とはまあまあ話す。
有栖と一緒にこの二人をくっつけようとしているから、俺もそこそこ頑張っている。
ちなみに今から、一か月後に迫る文化祭について話し合うのだ。
去年、たしか水無月をここで神楽坂と同じグループにしていい感じにさせた記憶がある。
だが、それは俺と有栖が責任者になったからできたことだ。
ちなみに今年の責任者は決めないようだ。
委員長を中心に話を進める。
今年の委員長は新島なのかだ。
「じゃ、まずは何やるか決めよっか。案はあるかな?」
新島は穏やかで、誰にでも平等で接すると一か月過ごして感じた。
こういう奴に限って裏があるんだと思うほどいい人だ。
出た案は以下の通り。
・お化け屋敷
・メイド喫茶
・カフェ(おしゃれなやつ)
・麻雀
・カジノ
まあ、文化祭と言った感じだ。
俺はもちろん麻雀がいい。
あっさりと多数決で決まり、とはならず、カフェが一位なのだが、俺の希望の麻雀が以外にも僅差で頑張っているのだ。
ここで、柊の意見で、麻雀カフェとなった。
丸く収まったわけだ。
「麻雀ができる人は麻雀について、できない人はカフェについてやる感じでいいかな?」
新島の発言に皆が頷く。
「じゃあ、麻雀出来る人はどのくらいいる?」
十数人ほど手が上がった。
ほとんどが俺をきっかけに麻雀をはじめたものだが。
その中でも、俺や、有栖、柊に猿田などは日常的にオンライン麻雀で段位を競って打ち込んでいる。
その後は、麻雀とカフェに分かれて、話し合った。
麻雀に集まった俺以外のメンバーは以下の通りだ。
柊、猿田、有栖、暁、岩下、緑岡、水無月、神楽坂、徳永、花宮、新島、黒庭
ちなみに、暁が麻雀をやっていることを俺が聞いたので、岩下にしっかりと教えておいた。
ファインプレーとなった。
水無月と神楽坂、徳永に花宮も、もちろん俺が教えた。
新島がやってるのは意外だ。
黒庭は喋ったことがないな。
「委員長、麻雀やってるんですね。」
有栖が言う。
「こんなにやってる人がいたなんてびっくりだよ。」
「結構やってるんですか?」
「まあ、毎日オンライン麻雀をやるくらいには好きだよ。」
なんと、逸材だな。
「そうなんですか。ぜひ今度対局しましょう。」
「いいね。みんなでやろっか。」
「おい。緑岡。」
小声ではなしかける。
「お前、麻雀やってたのか?」
「俺が知らないとでも思うのか?」
「お前はやっぱナルシだな。」
「兄弟で小さいころからたまにやってた。今もたまに暇つぶし程度にやるときもある。」
「そうか、じゃあぜひ俺と戦おう。」
「ああ望むところだ。」
その後は文化祭についてちゃんと話した。
なんてうまくも行かず、麻雀の話で盛り上がってしまった。
委員長も結構抜けてる感じで、厳しいわけではないようで、麻雀の話で盛り上がっても怒るどころか一緒に盛り上がる。
好きな役など色々話した。
知らない人には申し訳ないが、少しだけ語らしてもらうと、ちなみに俺はホンイツが好きだ。
リーチはもちろん好きだ。
正直、好きな役を聞かれてリーチと言わないものはだいたい麻雀を知らない。
だから、俺は一位はリーチということを前提にホンイツが好きというのだ。
ちなみに、新島、緑岡、有栖はリーチと言っていたので、まあ、なかなか期待だ。
柊はネタだと信じたいが、国士無双と言っていた。
そんな感じで、この日の話し合いは、麻雀カフェをやるということが決まった。
ーーーーーー
「暁。」
「お、文月か。文化祭、楽しみだな。」
「ああ。麻雀だから、人が来るかは分からないが。」
「まあ、カフェの方に力入れてもらえば何とかなるっしょ。」
「麻雀組のメンバーさ、付き合ってるやつ多くねえか?」
「誰かわかるのか?」
「ああ。徳永と花宮、水無月と神楽坂。それに柊と猿田も彼女もちだよな?」
「ああ。合ってる。」
「それにお前だ。付き合ってるんだろ?霜月と」
「何をいってるんだ。」
「え、違うのか?」
「それがお前が考えた答えなら、それは不正解だ。」
「まじか。付き合ってると思ってたわ。じゃ、いい感じってことか。」
「そうなのか?」
「お前は好きじゃないのか?霜月のこと。」
「どうなんだろうな。」
「やっぱお前面白いな。」
「何がだ。」
「何でもねえ。」
暁が何を言いたいのか、理解できなかった。
「俺、言ったっけ。好きな人。」
「いや、知らない。」
「俺いるんだ。好きな人。」
暁の好きな人は知らない。岩下が暁を好きということしか。
「岩下ってわかるだろ?最近お前とたまに話してるよな。」
「え、お前、岩下が好きなのか?」
「否定はしねえよ。」
少し間が空いて、暁は認めた。
「だから、岩下は、、、いや、何でもねえわ。」
「ああ。頑張れよ。俺は応援してる。」
「ありがとな。文月。お前も頑張れよ。」
何を頑張るのか、俺にはわからない。
恋愛のことなのだろうか。
俺が暁に頑張れといったが、俺は恋愛は頑張るものじゃないと思う。
そう、最近思った。
まあ、だからなんだって話なんだけどな。
「じゃあな。また明日。」
「ああ。またな。」
そう最後の会話を交わして俺と暁は分かれた。
そして、俺は有栖のもとに向かった。
「有栖。」
そういえば、最近有栖のポニーテール見てないな。
校則でも禁止されたし、しばらく見ることはなさそうだな。
「どうしました?」
「重大な情報を手に入れた。」
「おっと、何でしょうか。」
「暁は岩下が好きみたいだ。」
「なんと……近いうちに結ばれるといいですね。」
「ああ。そうだな。」
「これって本人には言わない方がいいですかね。」
「どうなんだろうな。暁には言ってない。岩下に言うかは、お前に任せる。」
「ずるずる引き伸ばすのもしょうがないですし、岩下さんに言っちゃいたいですね。」
「じゃあ、岩下には言っておいてくれ。」
「はい。任せてください。」
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