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優しさの濃度
優しいひとね あなた
でも
優しさの濃度は決まってなんかなくて
心地好いパーセンテージを
さがしているのでしょう
誰も彼もが きっとね
善意だと思ってる
好意だとも思ってる
気遣いだってわかってる
嘘なんかじゃないって
ちゃんと信じてる
それでもあなたの優しさは
わたしを酷く傷つける
あなたの気持ちがうれしい
あなたの心配りがうれしい
あなたの
あなたの
水増しされた 優しさが 憎い
甘いお水をいただいたの
あなたは優しいから
いつもなみなみ注いでくれる
そこに浮かべたひとかけの金平糖
確かにあったのに
溶けて消えて味もわからない
これはただの水じゃないかしら
いいえ そんなことない
本当は金平糖も何も入っていないのよ
ばかね 疑うなんてどうかしてる
本当は 本当は 本当は
優しいひとね あなた
なのに わたしは傷つくのだわ
建前でもない 社交辞令でもない
そこにあるのはただ
純粋な親切なのだと
わたしはいつまで
信じていられるのかしら




