LV100になりました
ちゃっちゃらー
Lv100になりました
そうだ 俺はつよい
頑強な装備を手にして 高笑う
ねえ あんたはまだLv1なの?
ちゃっちゃらー
1000人斬りを達成しました
何それ いつの間に?
俺は 人なんか斬ってない
ねえ あんたは何か知ってる?
「知ってるよ」
Lv1のあんたは言う
「きみがそのつよさで傷つけてきた数だよ」
ほうら 見てごらんよ
きみの周りは負傷者ばかりだ
楽しいことなんてちっともない
きみはつよすぎて誰彼構わず傷つけるのさ
「だから僕はLv1でいいんだ」
どうだ いいこと言ったろ?って
あんたは得意満面だけど
それは前に進むことを止めただけと
より良くなるための痛みから逃げただけと
何が違うんだ?
つよさに溺れてあいつもこいつも傷つけた
名前もわからない奴も傷つけた
確かに 俺は最低だ
だから俺は忘れない
振りかざしたつよさで誰かを痛めたことを
だから俺は二度としない
軽い気持ちでつよさをひけらかすことを
それでも俺は 上へ行く
人を傷つけたことがこんなにもつらいから
不甲斐なさすぎて 泣けてくるから
俺は 弱いと知っているから
ああ Lv1のあんた
ありがとう
あんたが教えてくれなきゃ
きっと まだまだ斬っていた
俺はもっとつよくなるよ
強さの意味を知るよ
じゃあな Lv1のあんた
スタートラインで馴れ合うのに嫌気がさしたら
あんたもおいでよ
待っててやらないけどさ
会えるの 楽しみにしてるから