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恋の家達  作者: 紅月遥香
10/47

夏はこれから

今日もありがとうございます。

すみません。また遅刻してしまいました。でも今回はバイトのせい!ということにさせてください。

それで今回から新しいお話に入ります。

では前回の簡単なまとめ!


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


姉と仲直りし4人で楽しく昼食を味わった。

ただ、7人そろっていなくて寂しい感じもするのだった。


「誰一人私のことをわかってくれる人なんていない。」

鳴神 夏菜は部屋に閉じこもっていた。

でも、部屋にはちゃんと家族の写真が立てかけられていた、、、、。








中間テストは終わった。

ゴールデンウィークもあっという間に過ぎた。

みんなにとっては地獄のテスト返却も終わった。

そして今日はテストの順位表の返却日だった。

先生が名前を読み上げ結果を返却していく。机でボーッとしていたらさとしがやってきた。

「源、おまえどうせ今回10番以内だろー。頭いいやつってずるいよなー。」

さとしが俺のほっぺを指で高速ツンツンしてくる。きもい。

「そんなこと言うくせにさとし、どうせ50番ぐらいだろ?」

俺はお返しに、さとしのほっぺに軽く高速デコピンをする。

端から見るとこの2人、マジで気持ち悪い。

それに勉強できないやつからしたら、会話の内容が本気でうざい。


「清水 (さとし)!早く結果取りに来い!」

「すみませ~ん!」

先生に少し注意を受けていた。みんなはちゃんと番号順に並んでるのに俺にちょっかいかけているのが悪い。

俺はそんなことを思いながらあいつと一緒にならないように列に並ぶ。

「今回テスト全然だめだったからやばいよ~~~!」

俺は莉々に肩を揺さぶられる。番号順だと莉々は1つ後ろ。

俺の周りの人はボディータッチが多い。外人か!と突っ込みたいくらいに。

揺さぶられていると順番が来る。

「おおー、源おまえすごいなー」

先生はそう言いながら成績表を俺に渡す。

「ありがとうございます。」

と受け取って俺は成績表を見た。

317人中7位だった。今回も安定した順位で良かった。

「ねえ源、今度勉強一緒にしよー。」

俺の成績表を覗きながら莉々がつぶやいてくる。あまり良くなかったのだろう。でも、ごめん。

「それはできないかな。先約があるから、、、。」



昨日の夕方にさかのぼる。

昨日は月曜日だった。書道教室の日だった。

神崎さんとはかなり親しくなった。昨日も駅まで一緒に帰った。

「ええーっ!!神崎さん、夏菜の先輩なの!!」

「ええーっ!!鳴神君、夏菜ちゃんのお兄ちゃんなのーー!!」

俺らはお互いに驚いた。この前神崎さんの学校名を聞いて”夏菜と同じだなー”と思っていたが、まさか2人に接点があるとは思いもしなかった。

「まあ、たしかに言われてみれば似てるかも!鳴神君に、なんとなく!」

あんまり言われたことないんだけど、、、。お世辞かな?

「なあ、夏菜って美術部だとどんな感じなんだ?」

「そんなの一緒に住んでるからわかるでしょ?夏菜ちゃんは絵がうまくて、優しくて、かわいくて!美術部では多分みんな知ってる存在だよ!」

「あの夏菜が?????」

「えっ?家だと違うの?」

「もう正反対。部屋に引きこもるし、優しくないし、いつも不機嫌だし。まあ反抗期だからしょうがないけどな。」

「信じられないなー。学校ではいつも楽しそうなのに。」

俺は安心していた。学校でも夏菜は家みたいなのかなー、と思っていたが実際は楽しんでいるようで。反抗期が過ぎたらきっとあいつは家族の輪に戻ってきてくれるだろう。

「あっ。俺が神崎さんと知り合いってことは夏菜に内緒な!なんだかめんどくさいことになりそうだし、それにあいつも2重人格がばれるの嫌だと思うし。」

「ふーん、、いいよ!」

神崎さんは少し笑っている。

「何かおかしい?」

「いや、お姉ちゃんだけじゃなくて妹も大切にするんだなーと思って。」

「家族なんだから、、、当たり前だろ、、、。」

俺は若干照れてしまう。

なんだかんだでもう駅のすぐそばだった。

「じゃ、また来週だね!」

「気をつけてなー。」

神崎さんとは別れる。なんだか最近別れたあと若干孤独感に襲われる。なんだろうこれ。今度紅姉に相談してみよう。

俺は今日の晩ご飯のメニューを想像しながら家へ向かった。


「ただいまー」

今日はなんだか玄関が広い。靴からすると今日は夏菜しかまだ家に帰ってきてない。と、突然ダイニングのドアが”バンッ!!”と開く。

「お母さんにはそんなこと関係ないじゃん!私のかってでしょ!」

誰か出てくる。”バンッ!!”ドアが閉じられる。

正体は夏菜だった。俺はそんな夏菜を凝視していると目が合ってしまう。

「ちっ、、」

舌打ちと嫌な顔を俺に浴びせ、夏菜は2階へ上がっていった。

「ちょっと夏菜!待ちなさい!!」

今度はダイニングから母が飛び出してくる。そんな少しキレ気味のお母さんとも目が合う。

「ああ、源。帰ってたの?おかえり!」

いつもの優しい顔。夏菜とは正反対。

「ただいま。母さん。夏菜、何かあったの?」

「そうなの、源。お願いしたいこともあるしご飯食べながらそのことを話してもいい?」

「いいけど、、」

気になったので俺はさっさとご飯を食べる準備に移った。



「実はね、源。今日夏菜の高校から電話があってね。」

母はそう言いながら今日の晩ご飯の鯖の味噌煮をテーブルに持ってきてくれる。そして母は自分の席に座る。俺は「いただきます」と言って食べ始める。

「それでその内容がね、お宅の夏菜さんの今回のテストの点がいくら何でも悪すぎますって内容でね、このままじゃあ高校1年生から進学がやばいって言われてたの。」

まじか。あいついつも部屋にこもって何してたんだ?

「それでさっきテストの点数見せてもらったらほとんどの教科が1桁の点数でね、”何やってるのー!”ってさすがに怒ったらああなっちゃったの。」

母は怒って当然だ。親が学費を払ってくれているのだから。何もかも自分勝手な夏菜に俺もさすがにむかついた。

「でね、源。お願いがあるんだけど。」

ああ、今怒っちゃって夕食を2階に持って行きにくいから俺にお願いしたいってことね。そう思っていた。でも違った。予想を遙かに上回るものだった。

「夏菜に勉強教えてあげてくれないかな?」

俺は箸が止まったのだった。








          鳴神家の問題児に取りかかる。












最後まで読んでいただきありがとうございます。

紅葉さんの絵の件なんですが、色を塗ってみたら思っているイメージと違ったのでもう少し間を空けさせてください。

明日はスケジュール的に遅刻しないと思います。

明日じゃなくて今日も頑張ります!!

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