別居中その2
俺と友人は街の遊びに来ていた。なんやかんやで、買い物以外で外出するのは随分久しぶりな気がする。嫁ちゃんは買い物には必ず同行するのだが、目的の九割はお目当てのゲームや漫画を俺に買わせるためだ。…毎月それなりのお小遣い渡してるんだけどね・・・
「旦那!今日は俺の行きたいとこにとことん付き合ってもらうぜ?ストレス発散ツアーじゃい!」
「お手柔らかに頼むよ?友ちゃんと合流する前にへとへとは勘弁…」
「友ちゃんも夕方には来れるそうだからな、俺も人生初の風邪仮病使って明日休みにしてもらったし、とことん飲むぞぉぉぉぉおおおおお!!!」
学生時代から本当にコイツはブレないな…
十代の頃は友人と友ちゃんに徹夜でゲームに付き合わされたり、心霊スポットに連れていかれたり、行き当たりばったり旅行に連行されたりと、毎日波乱万丈だった。今となっては良き思い出なのだが、今はそんな体力無いからね?徹夜で某鉄道ゲームしないからね?
「んで?一発目は何処に行く?」
「まずはボーリング!その次はカラオケで、昼食挟んだらバッティングセンター!」
「わお、体育会系プランですな・・・筋肉痛がもう優しくないのお前も知ってるだろ?」
「いいんだよたまには。童心を忘れちまったらつまんないだろ?足元ばっか見て仕事の事、将来とか考えるのは、大人になれば嫌でも実感しちまうんだから。こうやってバカみたいに遊べる時間もこれから先減っちまうだろうしな」
友人が言うことはごもっともで、俺も嫁ちゃんと結婚したことにより、様々な変化が起こった。
親の世話になっていた時には考えてもいなかったが、ご近所付き合いや近所の掃除当番、スーパーのタイムセールやキッチンの換気扇の掃除。常に身近にあった些細な事も、実際に行ってみると中々に難しいし、億劫だった。
これから先、もしかしたら俺らにも子供を授かる時がくるかもしれない。その事をこの先考えると・・・親には頭が上がらなかった。親達が毎日当たり前のようにやっている行いが、同居をしたばかりの頃は骨身にしみた。俺は細かい作業や家事は好きだったので、早い段階で順応できたが、それでも家事放棄したくなる時はたまにある。
今でこそ余裕ができているが、当時は友人達の誘い等もそれどころではなくて断ってしまっていたので、もしかしたら寂しい思いをさせてしまったかもしれない・・・
(しゃーないな!)
「おーけー友人。今日は地獄の果てまで付き合うよ!」
「おっし!それでこそ旦那だぜ!今日は果てるぞー!」
「ほどほどになー!?」
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その後当初の予定通りにボーリングから始まり、友人が驚異のパーフェクトゲームを達成して店のサービスで記念撮影をしてもらった。友人の鬼気迫った投球を是非、上司様方に見ていただきたかった・・・
続いてのカラオケは赤日だった事もあり、ほぼ満室状態で混雑していて諦めかけていたのだが、受付をしていた女学生達が面白半分に「同室でよければご一緒にどうですかー?」と誘われ、友人が二つ返事で了承していた。・・・嫁いるんだけど???
そして現在、絶賛パニックなう!
男性陣は俺と友人の二人だけ。対して女生徒達は四人。完全に逃げ道を塞がれている状況なう…
「ほいじゃーウチとB子と友人さんが右側で、C子D子と旦那さんは左側に座ろっか!」
「いや、俺は友人と…「はいはいーい!旦那さんは真ん中ね~!」
ヘルプミー!どうしてこうなった!?俺は友人を睨んだが、このアホは・・・にやけきっていた。
追放したろか?いやマジで。既婚者が女学生とカラオケに、しかもサンドイッチ状態ってそれ何てエロゲ?売れねえよ!!!
「旦那ー!今日来て良かっただろ?こんな若い子達に囲まれることなんてこの先多分ねーぞ?あ、ここのお会計は同席させてくれたお礼に、お兄さんたちが払うから皆どんどん頼んじゃっていいからな!」
「え!?マジでさっすが社会人!ゴチでーす♪」
き・さ・ま!後で覚えておれよ・・・?必ず後悔させてやるからな・・・。具体的には貴様の吸う煙草のフィルターに、大量の七味を詰めておくからな・・・!!
「…もしかして旦那さん、ご迷惑でしたか?ウチらが誘ったの・・・」
「え?あぁ、いや…迷惑じゃないよ?あんまりこういう場に慣れてなくて緊張してるだけかな~アハハ」
右隣に座るC子ちゃんに気を使わせてしまったようだ、情けない。今日は遊ぶって決めたんだし、開き直って現実逃避だー!ワーーイ!
…一応友ちゃんにSOSメールだけ入れておいた。
「じゃあ一発目は私、A子が歌わせていただきまーす!」
こうして摩訶不思議なメンツで、カラオケ大会が始まった。
仕事が忙しすぎて中々更新が・・・;;
仕事と両立して即日更新できている方々、本当に尊敬します(´;ω;`)




