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俺×嫁日記  作者: 一ノ瀬
一章 俺は嫁ちゃんを更生させたい!
20/47

俺は嫁を更正することが・・・完

 「はぁ・・・はぁ・・・だぁーーー!!!ちくしょう!」


 俺は息を切らしながら階段を駆け上がっていた。何故かって?それは運悪くエレベーターがメンテナンスに入ってしまって使用できなかったからだ。いやマジで。


 旦那達が心配なので俺はとにかく急いだ。ついさっき、上の階から謎の奇声が聞こえてきたので嫌な予感がしてならない。


 「旦那、友ちゃん・・・無事でいれくれよ!!!」


 俺は一秒でも早く辿り着くため、がむしゃらに急いだ。


 _____________________________________________



 「うっ・・・・そだろ・・・?」


 旦那の驚いた顔を見て、私は思わず笑ってしまった。


 つい今しがた、私は旦那を刺した。何故かって?そんなの状況が変わったからに決まってるじゃん。

 どういうこと?って思う人もいるかもしれないけど、今は黙って事の成り行きを見守ってて。


 旦那は刺されて力が入らないのか、崩れ落ちるように倒れこんだ。


 「ごめんね、旦那」

 「あ、謝るぐらいなら最初から刺すんじゃねえよ・・・。麻痺しちゃって分かんないけど、多分俺・・・死ぬよね・・・」

 「うん。間違いなく死ぬと思うよ?まぁアンタ的には最悪な結末かもしれないけど・・・」


 私は初めて、意志のある言葉で


 「私的には得るものがあったから満足なんだよね」

 「は・・・?どういう・・・こと・・・だよ」


 ごめんね旦那。今君に何を言っても虚言にしか聞こえないだろうから何も教えない。


 「アンタを刺した事によって冷静になれたよ。あんな大声出したから疲れちゃったしね」

 「人殺しになるんだぞ・・・?そこまで狂ってたのかお前は・・・」

 

 確かに最初は本当に身体中に拒絶反応が起きて発狂しちゃったのはホント。だってさ・・・









 ーーーーーーーーーーーーーーーーー愛する人に本気で憎悪を向けられたら嫌に決まってるじゃん?


 心のなかだからこそ告白するけど、私は本気で旦那の事が好きだ、愛している。じゃあ今までの態度や旦那を刺したんだってなるよね。

 それは『次回のお楽しみ』にしといて。今は旦那の最後を看取るのが先。


 「はぁ・・・はぁ・・・ちくしょう・・・こんな死に方、あんまりすぎるだろ・・・君に疲れて、君に絶望して君に・・・殺されるなんて・・・」

 「ははは。存外人ってはしぶといもんなんだね。まだそんなに喋れるなんてびっくりだわー」

 「絶対・・・次会ったら君を・・・更正させてやるからな・・・次は死んでも諦めない・・・!!!」

 「・・・ッ。うん、期待してるから早く逝きな?」


 不思議と涙が溢れ落ちそうだった。けれども今は泣いてはいけない。最後まで冷酷を貫かなければ。



 バン!!!!

  

 旦那が再度口を開こうとした所で、玄関のドアが勢いよく開いた。やっと来たか、遅すぎ。


 勢いよく現れたのは予想した通りの人物。友人だった。


__________________________________________



 「旦那!友ちゃん!ぶじ・・・・・・え?」


 俺がリビングで最初に思った感想は・・・なんだこれはだった。

 顔面がボコボコにされている友ちゃんと血溜まりの中に倒れこんでる旦那。そしてその地獄の中で何故か笑ってる嫁ちゃんがいた。


 「嫁ちゃん・・・一体何が・・・?」

 「うーん。もうイチイチ説明するのダルいから簡潔に言うと、ぜーんぶ私がヤりました~」

 「は???」


 全く意味が分からなかった。喧嘩に発展しただけでここまでやるのかこの女は!?旦那なんて致命傷じゃねえのか!?


 「ゆ・・・じん」

 

 旦那が手を震わせながら俺に手をあげていた。


 「旦那!しっかりしろ!今救急車呼んでやるからな!諦めんなよ!いやガチで!」

 「ごめ・・な。俺・・・さいごの・・・さいごで、あきらめちゃったよ」

 「分かったから!後でお前の懺悔なんていくらでも聞いてやるから!だから今はもう喋んな!」

 

 それでも旦那は力の入らない手で俺の手を握りながら語り続ける。


 「もし・・・さ、つぎがあっ・・たら。ぜったいに・・・あきら・・から・・・」

 「もういい!わかったから!頼むから喋らないでくれ!」


 旦那の命が言葉を発する度にすり減っていくのを感じて、涙が止まらなかった。


 ・・・そして旦那は最後の力を振り絞って


 「友人、嫁ちゃん。今までありがとう。最高の親友達に出会えて幸せだったよ。なんだかもう眠いからさ、寝るね」


 そこにはいつもと変わらない旦那の姿が俺には映った。とても刺された直後の人間だとは思えないほどはっきり喋り、笑顔を見せた。


 けれどそれも束の間。


 旦那はそれ以降目を開けることもなく、音もなく、ただ何かに身を任せるように・・・息を引き取った。


 どうして・・・俺の嫌な予感は毎回当たっちまうんだよ・・・馬鹿野郎。。。

 _______________________________________________


 

 「旦那!だんな!返事してくれ!!!起きてくれよ旦那ぁぁぁぁぁああああああああ」


 旦那が死に、友人が雄叫びをあげる。


 私は彼等を無視してベランダに出た。


 「さてと、そろそろかな・・・」


 嫁ちゃんが発した刹那、強風が吹き乱れて思わず目を瞑る。


 「そろそろ私を助けてくれよな、旦那」


 目を開けると先程の強風で飛ばされてきたのか、看板が私に迫ってきていた。


 「あばよ、世界」


 私の世界がーーーーーーーーーーーーーーーーーー
















 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーブラックアウトした。。。

これにて一章完結です!私的にはこの章はプロローグ的なお話し(メンバー達の性格や、思いをメインに)なので、二章から更に物語は加速する予定?です。


これからも俺×嫁日記を宜しくお願いします!


ブクマ、感想、レビューお待ちしております^^

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