表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
96/418

94話 行きたくないよぉ……



三章 九十四話 「行きたくないよぉ…… 」



朝になった…… とうとう来たかって感じだ。

なんでこんなに憂鬱な朝を迎えることになってしまったんだかな。


まぁ、自分の娯楽スペースを守る為だと思い頑張ります…… いや、やっぱり嫌なんですけど。


でも諦めるしかないよねぇ…… 昨日も桜守達にあんなこと言っちゃったし。


「はぁ…… 」




ーーーー 昨日、勉強会が終わったと思ってたら


ドンドンって扉を叩く音が俺をマンガの世界から、現実に引き戻す。


なんだ? 借金なんてしてないから取り立てではない。だとすると、勧誘?


ダルっ…… と思いながら、扉を開ける。


「あっ、師匠! 今日はお世話になりました。もう帰るので挨拶に来ましたよっ 」


勧誘…… の方がまだ話しを聞いてくれるって、レベルくらいに話しを聞いてくれない奴が挨拶に来たらしい。


「ご丁寧にどうも…… 気をつけて帰れよ。じゃ! 」


「えぇ!? それだけですか! ちょちょ待ってください! 」


「え、普通だと思いますが…… ちょちょあまりドアさんをいじめないで 」


あんまりドアさんを、引っ張っるなよ〜

最近、開け閉めの時にキィキィ泣く子になったんだからさ。


「いじめてませんって…… あの、明日は頑張りましょうね! 」


「アホか、明日頑張るのはお前らだろ? 俺は最後まで何もせずに、勝利を信じながら待ってる 」


「言ってることはカッコよく聞こえますけど、全然カッコよくないですよね? 本質的に 」


「賢いな、それなら明日は大丈夫そうだ。一つ、言っておくが…… 」


「応援ですか? エールですか? 大歓迎です! 」


「どっちも同じじゃん…… 明日は、俺に出番を回すなよ 」


何回も言ってると思うけど、一応な。


「? 」


「俺に回ってきても、俺はなんもできない。しかも相手が、あの会長さんなら尚更にだ…… つまり俺の前、4回のうちに決着を付けてくれ 」


まぁ会長さんが相手じゃなくても、どの道何もできないと思うが。


「俺に出番は回すなよ、俺の手を煩わすことなくカタをつけて来いってことですか? 」


「なにそれ超カッコイイな…… とにかく、俺に出番を回すってことは負けってこと…… わかった? 」


「ハァ…… 今回はそれで納得します。でも、次からは何事にも真面目に取り組んでもらいますからね 」


「おーい、俺は部員じゃないぞー 」


そういうことは、ちゃんとした部員に言ってあげて、俺は自分の生活で手一杯です。


だいたい、結構真面目に考えやってるんだぞ?

俺の役ってのは、つまりな…… なにもしない恥を受け入れるってことなんだけどね。


「もう部員みたいなものです! 」


「あっそ…… じゃあ部長? 頑張ってください 」


「頑張ります! 」


「じゃあな、久野が睨んでるからそろそろ行け 」


視線っていうか、殺意感じてきたので早く帰ってください。


「珠希、睨んでるんですか? 目つきがイケメンなんですよ 」


「そのイケメンを待たせるのはダメだろ? 」


「ですね 」




ーーーー そんなやりとりをした…… で、でも! 出番は回すなよって言ったから大丈夫だよね?


「行きたくねぇ…… 学校行きたくないよぉ…… 」


22になる、働いてる男の言葉とは思えないな…… それでも行きたくないんです。


「あっ、そうだ! 体温計をこすってズル休みを…… って、誰にそれを見せるの? 」


ズル休みを取る学生さんの気持ちが、少しわかった気がします。ほんと、行きたくないっすね。


親どころか、誰も部屋にいないからズル休みのズルを実行することすら出来ないぞ。


「だりぃ…… 」


この部屋から出たくない。出れば面倒くさい一日が待ってから、でも行かなきゃお嬢さん辺りに説教くらいそうだし、いや説教じゃ済まないな。


行くしか、選択肢がないとか…… クソゲーだわ。




出たくないが、お部屋にお別れを言って、外には出れた。次はバス停までが、辛い。


「おはよう 」


階段を下りたら、まさかのお嬢さんがお出迎え? 朝から怖いのは遠慮したいです。


「おはようございます…… 行きますか 」


「そうね 」


はい! これでもう引き返せません。

自分で決めたこととはいえ、やっぱり人間だし、しかも俺だから決意はすぐ変わる。





ーーーー バス車内。


「対抗戦って、朝からですか? 」


時間を聞いてなかったんだよね、そういえば。


「なに言ってんのよ…… 5、6限が終わり次第、体育館でやるの 」


「放課後っすか…… なら、他の生徒さん達は居なそうで良かった 」


これは助かった。他の生徒がいるってことは、大衆の前で恥を晒すとこだったから。


「残念…… 生徒達にとっても、あまりないイベントだし、しかも真面目な生徒ばかりだから、こういうのにはほぼ全校生徒が見にくるの 」


「マジっすか…… 」


これだから優秀なところは嫌なんだよ。

普通は帰って、バイトとか? カラオケとか? 彼氏彼女と遊ぶとか? じゃないのかよ。


「残念でした 」


「残念っす…… 」



予期してたから、そこまで絶望はしないけど、できれば晒されるならダメージ少ない方が良かったです。


放課後までに超局所的で、超小規模な災害とか起きないかなぁ…… あくまでも学校内限定でさ、そうすれば帰れるんだけどな〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ