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すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
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61話 そんな属性はない



三章 六十一話 「俺にそんな属性はない 」



なんで俺が、そんなのに参加せにゃならん。

そもそも部員でもなければ、学生でもない。


「面白いな、放課後のギャグにしては中々の出来だ。」


「ギャグじゃありません! 5人なんですよ、参加するのに必要な人数が…… 」


「でも緋夏、さすがにそれはむ…… 無理でもなさそうだな。」


え、なんで? 無理だろ。俺が無理だ


「いいか、おチビちゃん、まず俺は先生でもないし、生徒でもない、部活の大会とやらに出られるわけないだろう? 常識的にさ。」


「大丈夫です! 大会と言っても、学生のみのスポーツ系とは違い、誰でも参加できる大会ですよ? だって、ゲームの大会なんですから。」


「そういうこと、つまりお前が出ても何も問題ない。」


「いやいや、君ら大丈夫か? 今日会ったばかりの俺に、一緒に大会行こうぜ! ってさ…… おかしいことだらけじゃない? 」


「たしかに急ですけど、お兄さんは私達とも話し合いますし、何よりゲーム好きですよね? 」


「ゲームは好きだけど…… 色々無理あるぞ。」


「なら、日曜日にその大会はあるんです。お兄さんは、警備員として監視する為に参加するというのは、どうでしょう? 」


「緋夏、冴えてるな。それなら何も、無理もない。」


俺の意思は? ここの学生…… いや、職員に至るまで人の意向を無視する人間多くないですか?


「冴えてる? そうだな、ちゃんぽんが腹だけじゃなくて脳にまで影響を与えてるとはな、今すぐ病院に行け。保健室じゃ対処できないな、そのレベルだと。」


「どれだけ強力なんですか、私のちゃんぽん! でも、お兄さんが…… どうしても嫌なら、無理強いはしないです。それは楽しくないですから…… 」


えぇ…… 普通に良い子っていうのも、ず〜 る〜 い〜


「あーあ、落ち込んじゃったよ緋夏。」


「待てよ、ならまずは5人目の部員を確保することを考えてみろ。部員が揃えば、その方が部活としても格好つくだろ? 」


「たぶん…… 来ないですよ。」

「だな…… 」


「情けないぞ〜 自分らの部活に自信がないの? ゲームを布教しまくれよ。それに、お嬢さんや松柴さんは入ったろ。」


ちょいキツイかな…… でも、正式な部員で参加した方がこの子達も楽しめると思うんだよなぁ


「郷橋さんや松柴さんは、本当に運が良かったんです。張り紙を撤去される前でしたし、それに…… 生徒会の活動に興味がなかったのも、幸いです。」


「なんで、生徒会とやらが出てくる? 」


「それは…… その…… 」


「さっきも言ったろ、生徒会長様に目の敵にされてるってよ。私らの部活は最近になって、色々とアンチ行動されるようになったんだ。この前は、漫研が潰された。」


うわぁ…… 生で見て、会話したからわかる。あの子はやりそうだ……


「アンチ行動? 生徒が集まってる所で、悪口でも言われたとか? 」


「よくわかったな…… やられたよ。」


「マジでか…… あ、あの会長さん怖いな。」


怖いわぁ、ヤンデレの域軽く超えてますね


「入部しようとする生徒には、会長の飼い犬みたいな奴がちょっかい出してくるし、教師からは内申や推薦を餌に迫られるしで、普通は怖くて来ることさえない。」


「すんげぇ…… なんて格差社会だよ。高校生でそんな、上下関係が形成されるのが許されんの? この学校。」


「九路院さんは我が校の誇る、歴代最高の全統の結果を出しちゃいましたからね。先生達も、表立って加担するわけじゃないですが、明確にいらないと判断して、理由も備わってたら…… 向こう側についちゃいますよ。」


「明確な理由? そんなもんなくない? 」


「私達が言われたのは…… 」


「私らが言われたのは、将来的に何かの役に立つわけでもないのに、部活としてまでやることじゃない。そんな部が、我が校に存在していると広く知れたら、恥になり、入学基本者が減るでしょう…… だとさ。」


さっすが、あの会長さんだ。これまた、極論通り越して暴論になってる


「なるほど、だそうですよ〜 お二人は良いんすか? このままだと、危ないかもしれないっすよ。」


「私がそんなの、いちいち気にするわけないでしょ? それに、女将や初絵と話し合って入った部活を、簡単に辞めると思う? 」


「私もみーちゃんも、成績は良いと思うので…… 文句は…… 言わせたく…… ないです。」


そうか…… お嬢さんはそうだな、松柴さん…… 結構言うじゃんか、カッコイイ!


「へへ、ですよね。君らも良かったな、こんな頼りになる後輩ができて。」


「うぅぅ…… 郷橋さん! 松柴さん! 私は…… 部長として、必ず守りますから! 」


「私と緋夏も、成績は悪くないはずだから文句なんて、言わせるか! 」


「優秀な子たちなことで、なら頑張れよ! 」


「てなわけで、5人目はほぼ無理なのでお願いします! 」


「ま、そういうことだ。」




チッ、ごまかせなかったか


「いやごめん無理。」


「この話しの流れだと、オーケーしません!? 」


「空気読めよ、大人だろ? 」


「うん、大人としてね、これは行かない方がいいって判断したんですぅ! それに、なんかないの? 例えば生徒会の言うことを覆すみたいなさぁ。」


「まぁ、あるには…… ありますけど…… 」


「え、あんの? ならそれやって、5人目を確実にゲットしろよ。」


「バカ言うな、緋夏の言ってんのは…… 学力対抗勝負のことだろ? 」


「は、はい…… 」


が、学? 勝負?


「そりゃなんだ? 生徒会長とキャットファイトか? なら、見に行くぞ。」


「死ね。」


ひどいよ、お嬢さん!


「なんてゲス…… ひどいです。」


松柴さん? それはもう、ゲスって言っていいんだよ


「オフコースジョークですよ。んで、その勝負はなんだ? 」


「いや、キャットファイトじゃ…… 」


「だから冗談だって! 」


「単純に学力を競って勝負するんだ。これもまた、5人なんだけどな、生徒会に異議を唱える場合はその生徒側から5人、生徒会側から5人を選んで科目別に競うんだよ。」


「どういうことだ、生徒会にだけなの? それともこの学校は、生徒間で争う場合はその勝負をするの? 」


「生徒会だけに適用される。その年のエリート様を集めたのが生徒会でな、その生徒会に異議があるなら、力をもって異議を通せ…… それがこの学校特有の習わし。」


「なんだそりゃ…… 血の気の多い学校だ。でも君ら優秀でしょ? いけるんじゃね。」


ホント血の気多いわ、あのバァさん…… どんな教育方針とってんだよ


「無理じゃね? 」


「無理じゃ…… え〜 」


即答って…… もうちょい頑張れよ


「だって、九路院の偏差値知ってんのかよ? 」


「ヤバめか…… 70超え? 」


「82だ。私が、60前後。」


82!? だと……


「この学校の会長は、化け物か! (シ○ア風) 」


「あっ、でもたしか…… 5回ある科目勝負のうち、3回先取した方の勝ちだったような? 」


「あ、そういえばそうだ。」


「どういうこと? 」


「たしか…… 5回戦あって、それぞれは1科目勝負、例えば数学が得意なら数学の問題を、点数じゃなくて速さで競う、もちろん正解してるのが前提。」


「つまり3科目、国数英で挑んで勝てば、それで終わり? 」


イケんじゃない? 君らなら


「そういうこと、勝てるとしたらそこだ。生徒会長…… ボス戦は絶対に最後なんだよ、それまでに3勝すれば勝ち…… でも、長引いて会長戦になったら勝ち目ない。」


「そりゃ82じゃな〜 」


「それもだけど、会長戦は3科目勝負でな。科目は、挑戦する側が選べるけど…… な? 」


「ですね、3科目勝負だとまず勝てないです。」


「そういうわけで、どの道5人目確保は難しいから頼むよ。お前なら、気兼ねなく私らも楽しめそうだ。」


「会ったばかりの人間を、易々と信用するなよ。」


詐欺に引っかかる可能性が……


「もう数時間は一緒にいるだろ? 」


「たった、数時間な。」


「お兄さんは話しも合いますし、何より後輩2人のお知り合いでもあるんですから! 」


「お嬢さんからも言ってあげてくださいよ、こんなの誘わない方がいいですよ? って。」


「いんじゃない? せっかく練習したから、私は出たいもん。」


もん。じゃないもん!


「マジっすか…… 」


「お兄さん…… この部、つまらないでしょうか…… 」


「そんなこと言って…… 」


「強要はしない。なんだかんだで、楽しく思い出に残るようにするのが、私らだろ? 緋夏。」


「そうですね…… だから、これで終わりです! 」


ここまで話しを引っ張って、そりゃないだろ…… こんなん上手く断れない…… 子供って、これだから


「はぁ、少し…… 少しだけ時間くれ。」


「は、はい大丈夫です! だって、お兄さんは明日も来るんでしょう? 」


「積みゲー の消化をしたいからな。」


「ツンデレ乙。」


「やめろ、俺にそんな属性はないから。」




ヘタデレなんだよ。それから、チョロインな


どうしよ…… あの返しだと、参加してくれるって思ってんだろうなぁ


どうにかして、曖昧にできないもんか……


いや、あるかも! あの校長がノー って言えば、丸く収まるんじゃ…… 言うよな、たぶん




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