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すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
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58話 遮るね……


三章 五十八話 「遮るね…… 」



久しぶりに他人と協力して、ゲームをしたな。お嬢さんとは対戦だったし、うん…… 楽しいかも


「はは、まさかホントに仕事そっちのけでゲームできるとはな…… 」


「え、仕事中だったんですか!? 」

「みたいだな、まぁ私はノリで付き合ってた。」


「ダメですよ! 私達が怒られます! 」


「大丈夫大丈夫、なんせ校長先生が良いって言うんだから、間違いない。」


言ってたよね? 大丈夫かな…… まぁダメなら、クビにしてもらうから万事オーケー


「信じますよ? でも、そんなことで学校の警備なんてできますか? 」


「そこも大丈夫だよ、なんせ超仕事のできるタブレット先輩がいる。これさえ無事なら、何かあればすぐ対処できる…… はずだ。」


「さっき言ってたな、その盗撮マシーンの性能が本当なら、たしかにサボってても大丈夫な気がする。」


「と、盗撮!? まさかその為に警備員に…… 」


なんで盗撮になってんの…… オマイら撮っても、萌えないから、燃やすしかなくなる


「盗撮なんかするか、そんな凹凸のない身体を撮ってもどうしようもないだろ。」


「ひどくないですか、女子なんでオブラートに包んでください。」


「ひどくないですか、初対面なのに顔面で握力測定をやられ、さらに盗撮疑惑をかけてくるなんて。」


これでひどくなかったら、一から常識を勉強してこないといけなくなる


「悪かったって、まぁか弱い握力に免じて水に流せ。」


「か弱い? おかしいな俺の知ってる、か弱いとだいぶ次元を異にしているようですね。少なくとも、自分より強い人間をか弱いとは、認めましぇん。」


「あんた…… よく警備員になったな。こんなのがやってるって知れたら、私なら即攻め込む。」


だから、なりたくてなったわけじゃないから…… でも、たしかに攻め込むならチャンスだよ


「二人は今日、会ったばっかりですよね? だいぶ打ち解けてません? 怪しい。」


「万年お花畑ちゃん、たしかに会ったのは2、3時間前だが、それでどういう思考でそんな珍回答に辿り着く? 」


「全くだ、別に打ち解けてるわけじゃない。それに私には…… 緋夏が…… な? 」


うん、この子も色んな意味で危ない。というわけで、今のは聞き流そう


「え〜 ホントですか? 珠希(たまき)って、疑ぐり深い性格なので、会ってすぐの人とこんなに話してるのが不思議で。」


「君はもうちょい疑ぐり深くなれ。」

「緋夏は、もう少し人を疑え。」


「ほら息ピッタリ! 」


「はぁ…… いいか、大人っていうのは大抵初対面の人間と上手くやれるもんなんだよ。 しかも俺は、この学校の警備員? だから生徒達とは適切なコミュニケーションを、心がけてんの! 」


本当は職業柄なんだけどね。それから、ここの生徒達とのコミュニケーションはをなるべく回避しながら、職務を遂行したです!


「どんな理屈ですか…… あと警備員のところ、すごく嫌そうな言い方でしたよ? 」


「実際、すんごい面倒に思ってるし…… 」


「この学校の、警備体制には疑いを持っちゃいました…… 」


「えらいぞ、俺のことはあまり頼りにしないでね、たぶん幻滅させることしかできないと思う。」


「そうだな、なんせ私より弱いみたいだから。」


た、たしかにそうですけど〜 それは秘密♡


「珠希は、元から強いのでしょうがないです。昔、私が怖い目に遭いそうな時…… 助けてくれましたし。」


「それでも私は女の子だ、緋夏は守るけど。」


「なら安心だ、俺が頑張る必要はなさそうだな。」


「いや、私は緋夏のことを言ってるだけだ。他の生徒達はアンタが守れ! 」


え〜 全校生徒守ってくださいよ。そしたらハーレムルート行けるよ、お姉様〜 がいっぱい来るんじゃない?


「ガラじゃな…… あっ! 死んだ…… ほれ、交代。」


喋ってたら、ゾンビに喰われた


「へいパス! よーし、次は私とだ緋夏! 」


「珠希、大丈夫ですか? この手のゲームは苦手でしょ。」


「なんでも一緒にやると、楽しいから大丈夫。」


「それは分かります! 」


「俺の意志は託したぞ〜 」


「なんか逆に弱くなりそうだから、置いてく。」


ひどくない? たしかに、経験値とかは無いけどさこのゲーム




ーーーー 二時間くらい経った、6限は出ると言って背の高い、たまき? っていう子は授業に行った


「ふぅ、そろそろ休憩しますか。」


「そうですね、かなり進みましたね! 」


「あっ、そういえばこの部室ってお湯沸かせる? 」


カップ麺のことすっかり忘れてた


「ゲーム部にそんな装備はありません。機器に万が一があったら、この世は終わりです! 」


「この部が終わりじゃなくて、世界が終わるのか…… だったら無い方がいい。カップ麺で滅んだら神さまとやらも、浮かばれない。」


「ホントに終わるレベルなんです! それ、お昼ですか…… そんなので足ります? 食べ盛りはもっと食べないと! 」


そんなもん俺にあったかな……


「動かないから、これで充分だ。他に甘いスイーツとかあったら文句無いけどな。」


「動かないって…… 本当に心配になってきましたぁ! ていうか、仕事はいいんですか? 」


俺が一番心配してるよ、こんなの雇って正気ですか? ってさ


「さっきも言ったろ、何かあればこのタブレットさんから警報が鳴るんだとさ…… それまでは、どこで何してようと勝手にしろって言われたの。」


「ならいいんですけど…… そもそも何でこの部に、興味が? やっぱり私ーー 」


「全然違うから遮るね。この部に関心があったのは、知り合いが語るから…… かな。」


「むむむ、知り合い…… ですか。昔の卒業生とかですか? 」


なるほど、そういう解釈もできるな。よし、それでいいや


「どうかな…… それより、この部にあるゲームってちょいと少ないな。」


「無茶言わないでください。もっとやりたいのありますけど、その…… 金銭的に無理があるんです、学生は。」


あー 、たしかバイトダメな学校だったけ? お嬢さんが言ってたな


「ふっふっふ、それなら俺の積んでるゲームを持って来てやろうか? かなりの量だぞ。」


「 本当ですか!? 持って来て欲しいです。ちなみにどんなやつが? 」


「そうだな…… 某有名な死にゲーや、RPG、アクション、様々取り揃えてある。」


「凄い! めちゃくちゃやりたいです! でも、何で急に? まさか私に何かーー 」


「全然違うからまた遮るね。持って来るかわりに、俺がここに入り浸る許可をくれ。」


俺の愛おしい私物を、持ってくるなんてありえないと思ってたけど…… この仕事内容なら、場所さえあれば今までの積みゲーを消化できるかもしれない


「え、全然いいですよ! でも…… 仕事やらないでゲームばっかりって…… 」


「心配するな、ホントに何かあれば、その時はそれなりに対処するから。」


「なら…… オッケーです! これからよろしくお願いしますね、えっと…… 何さんでしたっけ? 」


「あれ、忘れたの? 俺は名無しのジャージって言うんだ。」


「絶対嘘です! それくらいは分かります。教えられない…… とかですか? 」


何で名前を名乗らないんだよ、一応世話になる…… かもしれない相手だぞ。ここは大人として、常識ある対応をしないとな


「嘘を見抜かれたか…… 宮田(みやた)だ、よろしく。」


「やっと、本当のことを教えてくれましたね…… 私は桜守 緋夏(さくもりひな) です。よろしくお願いします! 」


「言っておくが、俺の積みゲーの量を甘く見るなよ。仕事で疲れて、寝るを繰り返してるうちに…… どんどん溜まっていったんだ。」


歳が憎い、きっと若ければ…… 今も若いかもしれんが、どうしても体力がね……


「宮田さん? 先生? は、まだまだゲーマーとして未熟なんです。だから、一緒に修行ですね! 」


「先生はやめろ、つか先生ではない。そうだな、まぁ廃人一歩手前くらいには修行したいな。」


「そこは廃人まで突き進むのみ! …… はい。」


手を出してきた…… また顔面握力測定?


「はいって…… 何? 金ならないぞ。」


「なんでそうなるんです!? 握手です、握手! 」


「なんで? 」


マジなんで? 高校生で流行ってんの?


「私は友達になる人とは、握手するんです! 先生達とも何人かは握力してます。いずれは、全校生徒と全先生を目指して! 」


なんてコミュニケーション能力の高い子!


「俺は友達じゃ…… 」


「んっ! 」


あぁそうか…… あの、たまきって子が言ってた聞かないってのはこの子だな? 納得と理解を得たよ


「はぁ…… 先生もしてるんじゃ、俺がしたって不思議はないな。」


「ツンデレさん? 」


「ちげーよ。ほら…… 」


「えへへ…… 」



握手している…… なんか知らんが分かり合ってる、絵面だな




ーーーー 部室の扉が開く


「先輩、今授業終わりましーー 」


「みーちゃん、どうし…… え? 」


「あっ! 二人とも来ましたね! 」


「…… ぁ」


お嬢さんは女将さんから、聞いてるかな〜 って思ったけど…… その顔は聞いてないですね


うわぁ…… 顔が怖いよ、お嬢さん…… 今日はもう勘弁してほしい。その顔は血筋すぎるぜ!


うぅ…… それにしても、何で言わないんだよぉ、女将さんの、うっかりお茶目さんめ!



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