56話 勝ちぃ!
三章 五十六話 「勝ちぃ! 」
カップ麺片手に、お嬢さんのお世話になってるという、部室の前までくる。
「誰か…… いおるな。」
だって電気点いてるし、何かのゲーム…… かな? をしている音もする。普通に入ればいいよな?
まずはノックをして、挨拶といこう
「失礼…… します。」
「誰? 」
そこには、あぐらをかきながらゲームしてる奴の姿がある
「あ〜 …… 今日から、こちらの学校で働かせてもらってる者なんですが、こちはゲーム部? さんで間違いないでしょうか。」
「え? あぁ、そうですけど…… 新任の先生? 」
「違う違う、警備員? かな…… 」
間違ってないよな?
「警備員? だって、おじさんはどうなったの? 」
「これからは、2人でやってくらしいですよ。」
ふたりは警備員! …… 変なことを想像して、勝手に精神的にダメージ受けちゃったよ。(プリキュ○)に謝らないと
「ほんとに? なんか怪しいな…… 」
怪しむのは勝手だが、こっちペコ姿勢なのにお前はあぐらのままかよ……
「まぁこんなのが、いきなり来て警備員だよ? って言っても信じないわな…… でも、残念! このタブレットを見よ! 」
「そ、それは!? …… 普通のタブレットじゃん…… 」
えぇ!? 何、このタブレットさん効力ないのかよ
あんだけ凄い機能付いてんなら、生徒に認知されてるとばかり……
「ちょ、ちょい待ち! この学校の平和を維持する、力を見せてやる…… ご覧あれ。」
そう言って、タブレットのカメラ画像とさっき田嶋さんに教えてもらった、機能について話した
「…… 盗撮? やっぱり、不審者だな。」
こいつ何言ってんの!? …… おぉ、そういえば立つと身長デカいなこの子、俺が168くらいだから170くらいあるんじゃないか?
「あのな、こんな学校の奴らにこれ微塵も興味ないから、安心してくんない? なんなら、先生呼んであげようか? 」
「微塵も興味がない? それでよく警備員に、なれたな…… 裏口採用ってやつか。」
アホか…… でもたしかに、興味がなくちゃ警備員なんて勤まんないよな。全く無いんだけど、どうしよ
「そうだな…… 警備、護衛対象としてなら気を配るよ。でも、盗撮やそれに類する興味がないってこと、おわかり頂けたかな? お嬢ちゃん。」
「ほんとかよ…… まぁ、犯罪しようとするやつがノコノコこんなところには、来ないか。」
「そゆこと、むしろ犯罪を阻止しちゃうよ! 」
そんでそれに、阻止される可能性の方が高い
「なんでここに来た? 理由があるんじゃ? 」
「ん〜 …… 知り合いがね、楽しそうに話すもんで、つい覗いてみたくなった…… かな? 」
「知り合い? 誰だ…… 私はあんたのこと知らんぞ。」
「うん、俺も知らない。」
知ってて、そんな態度とれらてら泣くぞ
「じゃあ、誰? 」
「人の言うことを〜 、全然〜 、聞かない子。」
なぜだか、クイズ形式になってる。まぁいいか
「人の言うこと…… あー 、なんとなくわかった。たしかに聞かない時あるわ。」
「だしょ? 困る困る、そのせいで何度この野郎って、思いしたか…… はぁ。」
「わかる、ほんっっと! 聞かない時あるよ。私の場合は、鉄拳制裁で止める時もある。」
お嬢さんに鉄拳制裁!? 素晴らしい…… 俺が、やろうもんなら確実に返り討ちにあう。そんで最後は、こっちが土下座…… つか、お嬢さんのこと言ってんだよな? (※ 違います)
「頼もしいな…… おや、あのゲームは!? 」
「お、やる? ゲームできる口? 」
「できるできる、こんな仕事ほっぽって寝転んでしたいと思ってるくらい。」
「おい、自称警備員…… まぁいいや。」
自称か…… 好き好んで名乗るわけあるか!
若干の疑いは残ってるかもしれないが、部室には入れてもらえた。
「ほう、中々のもんだわ。ゲーム○ューブのルビー・サファイアのボックス専用ソフトって、かなりマニアックだな。」
中には、比較的新しめのやつは少ない。どっちかというと、レトロ系? が置いてある
「それ先輩達のでさ、卒業する時持って帰らなかったんだよ。その集大成がこの部屋。」
「良い先輩じゃないか、俺なら絶対持って帰る。部活なんぞにお布施するなんてありえない。」
「たぶん忘れてただけだと思う。つーかなんぞってなんだ、うちの部は凄いぞ? 昔はそこそこの規模の大会に出てたし、結果もそれなりに出してた。最近は、人数不足で…… でも新人が来たからな、これからまた色々と参加するつもりだ。」
お嬢さんと松柴さんか…… ん? ゲームの大会って、ソロだと思うけど
「そういうのって、一人で行くもんじゃないの? 」
「普通はな、チームで参加する大会に絞るようになったのは、先代の卒業した部長と今の部長の意向なんだよ。私なんて、格ゲーの上位ランカーだったりする。」
「マジか…… たしかに、今やってたのドラゴン○ールだもんな。それにそれって、新しいやつだよな? この部室…… 最近のやつも、10本前後ある。これは君達の私物を? 」
「まぁな、でも学生だし限られたお小遣いで買ってるから、あまり本数がない。そんで、私と部長の持ってるやつを置いてあるんだよ。」
感動したぞ…… 俺なら、ゲームを持って来いって脅されるまで絶対持って来ない。いや、そうなった場合は即辞める。この子らは、共有して遊ぶことを良しとしてる
「家帰って遊ばないの? 持って来ちゃったら、遊ぶもんが無くない? 」
「私も部長も3年で、今年は選択授業だから部室にいる時間が長いんだ。家帰ってするのは、嫌だけど勉強するのさ。」
なんて、偉いんだ…… 立派になって! 初対面だけど……
「なるへそ、良し! 対戦しかないよなそのゲーム。」
「オンだったら協力あるぞ。」
「残念、俺はオフ専だ。」
「ザコ確やん 」
「オケ。わからせてやる 」
「勝てるか? 」
「年の功を見せてやるよ。」
ーーーー 何回かドラゴン○ールの対戦プレイを
やった…… けど…… 強すぎません!? この子
「どうした? 年の功? だっけか、全戦全勝だぞ今のところ。」
「…… 慣れない環境でのプレイはーー 」
「負け、惜しみ、は年の功だな。」
「待て、まだ推しキャラを使ってないだけ。」
この子、めっちゃ強いんだけど! なんなの? スーパーサイ○人?
「推しキャラ? へぇ…… どれ? 」
「3になれるやつ全部。」
「まぁたしかに使ってなかったけど、それで変わるのか? ちなみに私は、18号さんだ。」
なんてマイナーな……
「これから使う、覚悟しな。」
「覚悟、ねぇ…… 」
うぅぅ…… もうバカにされつつある
ーーーー ダメだ…… 3じゃ、18号様に勝てないよ!
「覚悟? だっけ、ぶふっ! 」
笑わないでぇ、心折れるんだよ…… もう折れたけど
「ぐっ、たし…… かに、お強いですね。」
なるほど、この子がお嬢さんの言ってた格ゲーの強い先輩か、ほんとに強いよ…… お嬢さん
「どうも、0敗だけどもういい? 」
「ガ、ガン○ムなら負けないし…… 」
「ほっほう! ガン○ムなら、負けない? 誰に言ってるかわかってる? 3シリーズ全一だぞ 」
!!??
「ま、マジ? …… 俺はそもそも出てないので、未知数ですぅ! 」
恐ろしい子! つか、準優勝ってどんだけだよ……
「未知数…… はいはい、じゃあやろうぜ。」
「や、やるぜ。」
ーーーー こいつ…… スーパーサイ○人で、ニュータ○プだと!? いや、コーディ○ーター?
「未知数…… とは? ぶふっ! 」
か、カプ○ンに言いつけてやる!
「ゴクっ…… 勝て、ない…… 」
「よし、アケコンをやめてやる。予備のコントローラあるから、それでやろう。」
「そんな情けは不用、実はまだ推しキャラをーー 」
「使っても、勝てないと思うぞ? 」
セリフは最後まで言わせて!
「いや、今度はマジだ。」
「マジ…… まじ…… マジ? 」
なんなんだよぉ! やめろよぉ!
「今度は、少し手こずるよ…… オールレンジタイプの機体なら、負けない。」
これはそこそこマジだ
「最初から使えよ。」
「だって推し機体で負けたら…… 立ち直るのに時間が、かかるから小出し小出し作戦をするんだ、俺はね。」
「はいはい…… 」
こんのグゥアキィンチョォォ!
ーーーー そして
「なっ!? ちょっとヤバいかも。」
「ふぅ、ふぅ…… 」
「あれ、マジか! 」
「はぁ、ふぅ…… 」
「…… 負けた。」
「スゥゥゥ…… やったぞ、勝ちぃ!! 」
ンレシィ!! 勝った、勝った〜
「疲れた…… 久々に、すんごい集中した。どうよ、言った通りだろ? 」
「なんで、オールレンジだと強いんだよ? 」
「かっこいいからな、使ってるうち上達した。」
でも、もし負けてたら…… この子の前で、泣いてたかもしれない
「どういう理屈だよ…… でも、ほんとに強かったぞ。」
!! 嬉しい…… かっこいいよ、この子
「ありがとうございます…… 先生。」
「なんで先生なんだよ。」
「おっと、失礼! その…… 楽しーー 」
部室の扉が、その子のキャラに合ってるように…… 元気よく? 開いた
「珠希! 授業終わったので来ま…… え? 」
「え? 」
「おぉ緋夏、乙〜 」
「どういう…… あっ!! 」
「あっ…… 」
このおチビはあん時の子だ。会ったら言いたいことがあったわ、そういえば。言わなくてはならないぞ!




