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すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
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49話 夢だよな……



三章 四十九話 「夢だよな…… 」



ーーーー夢を見てる…… とても心地の良い夢だ


女の子がいる。俺らしいな、2次元かそれに関する子かな? って思ったら、まさかの3次元だと!? マジか…… 俺も終わったわ


その子は誰かと楽しそうに会話してる。相手は誰だ? って俺か? あれは…… 俺、だよな……


おいおいじゃあ、この一人称視点は誰視点だよ!

二人共、制服を着てる。女の子の特徴は腰の辺りまである長い白髪だ、染めてる感じじゃない。場所は学校? なのかな? 部屋に二人きりとか、どうかと思います!


笑顔も可愛い…… いや、綺麗だな。どうしたよ俺、3次元とかに惹かれるとかあり得ないぞ! でも…… なんでだよ、なんでこんなに惹かれるんだ?


対して男の方は俺っぽいのに、めちゃくちゃ無愛想な感じだ。腕組んで、目も閉じて、なんか超上から目線な奴だな…… こちょこちょするぞ!


そんな男も、その白髪の子と話してるうちに段々と表情が柔らかくなってきた。ははーん、わかったぞぉ、お前はその子に惚れてるな? だってお前はそんな顔しないだろ普通…… あれ、なんで俺がそんなこと知ってるんだ? 俺っぽい奴だからか?


女の子が次第に悲しそうな表情を見せる。その子にそんな顔させてんなよ、男だろ? どうにかしろよ!

男の方も、悲しい? 違う…… 怒り、憎悪のような表情になる。どうした、痴話喧嘩? それならさっさと男の方が謝れ、じゃないと面倒になるぞ〜


そしてまた思う…… お前ってそんな表情する? そもそも怒りや、憎悪に駆られるほど何かに執着しないだろう? 関心がないんだからさ。あれ、まただ…… なんで知ってる? あっなるほど、ボケですね


男が女の子に背を向けて去って行く。その姿をとても、とても悲しそうに見つめている。別れたの? よし、アタックしよう! 夢ならいいよね


ゲスいことを考えていたら、その子がこっちに来た。 すいません、やっぱりナンパなんて無理です!


近くで見ると、ますますもって…… 綺麗な子だ。

何回も息を呑んでしまった。少し赤色を帯びた目だな、滅多にいないよ。つか、近い……


その子はそっと、俺の頰に手を添えてきた。

やめて、ほんとに惚れそう…… いや、その前に思うことがある。落ち着く…… この子がいるとすごく落ち着く。ママ!? なわけないな、俺より年下に見える。そもそも、制服着てるし


「…… 、…… …… …… て。」


??? 何て? 何言ってるか聞こえない。


最後に添えた手を離し、その子も俺の前からいなくなった…… もう少しだけ、一緒にいたかったな。


そう…… もう少し




ーーーー 目が覚める


「あぁ〜…… はぁ、夢…… だよな。」


身体に力が入らない、どんだけ寝たんだ?


「やっぱり夢か、だってこの天井はよく知ってる。その日のネズミさんの数までわかる…… 今日はゼロだ。」


いや、そんな頻繁には出ないよ? たまにね、たまーに!


「妙にリアルだった…… なんのゲームだっけ、ゲームだよな? アバターを俺にクリソツにして、そっからのギャルゲー ……そんなのやったけ? 」


ギャルゲーは積みゲーの中でも、かなり数があるからな…… 一つ一つを細かくは覚えてないのかもしれない


「俺もダメだな、ちゃんとやったゲームは覚えておかないと…… もし思い出したら、またプレイしたいなぁ。」


それに相当やり込んだな、キャラのことをそれなりに把握してたし


「何時だ…… 9時か、結構早く起きたな。」


ん? 9時にしてはやけに暗いな…… 天変地異?


「って暗!? 暗すぎだろ…… 」


動揺しつつ、スマホを手に取る


「21時…… だと? マジかよ、どんだけ寝たんだよ俺は…… 女将さんと話したのが日付が変わる前の深夜だった。てことは、20時間以上は寝てる…… 」


寝すぎだろ


スマホに着信がある


「誰だ? 原さんと高井さんからだ。なんの用だろう? 」


やめてね、ただでさえ明日からわけのわからない、仕事に行くんだからさ


気になってかけてみることにした


「あっ、お疲れ様でーす。宮田っす、なんか電話があったみたいなんでかけ直しました。」


原さん 「おお、そうだよ。もし来れるなら、お前の前途をみんなが気にしててよ、そんで話しがてら少し飲もう! ってなったのんだよ。」


「マジっすか、伺いますよ。いつ行けば? 」


「2・30分くらいしたら来てくれ、そんじゃな! 」


「了解っす。」


通話終了っと、なんだよみんなにも知らせてあるのか…… いやだなぁ、からかわれる予感がする




ーーーー 30分くらい経った


「よし、行くか。」


厨房の裏、いつもまかないを食べさせてもらってる場所に向かう。既になんか騒いでるな


「こんばんはっす、今日はお誘いありがとうございます。」


「お、来たな! 座れ座れ! 」


「お疲れ様っす、高井さん。」


辺りを見て少し意外な、メンバーがいることに気づいた。いつもなら、旦那さんに晩御飯を作るために仕事が終わったらすぐ帰る浜路(はまじ)さんがいる


「珍しいっすね、浜路さんがいらっしゃるとは…… 」


もしかして、ここ2・3日休んでるから嫌味を言いに降臨されたのか?


「私だってたまにゃ飲みたい時もある、今日はそういう気分になったんだよ。」


「なるほどっす。」


今日は高井さん、原さん、竹やん、そして浜路さんか…… 浜路さんいると緊張するな。年の威圧だ


「まずはボウズ! その、なんだ…… 頑張ってくれ! 正直なところ、大丈夫か? って思うけどな。」


「そうだぞ宮田、女将さんから他の仕事場を頼まれるなんて、俺たちでさえ初めて見たよ。」


「女子校なんて、大丈夫? 泡噴いて倒れない? 宮君…… 」


竹やん、さすがにそこまで覇気は感じねぇよ。何色の覇気だよ? 色気?


「さぁな、なんにせよ女将さんに見離されたよ…… 仲良として、失格だったってことかな。」


「はぁ!? 馬鹿かい、あんたは? そんなわけないだろう、女将は一度雇った人間を理由もなしに見離さないよ。」


「理由なら結構ある気がしますね、じゃないとあんな提案を出すはずがない。」


「情けない、何年女将を見てきた? それでそんなことがよく言えるね! 美羽(みう)ちゃんや初絵(はつえ)を信頼できる人間に見守ってもらう…… そうは思わないか? 」


「それは力のある人間がすることです。尊敬できるほどの慧眼をお持ちの女将さんなのに、力のない人間に頼む…… これはどう見ればいいんですか? 解雇以外に何かあります? 」


まずい…… この話題になると、どうも熱くなる


「ボウズ、力ならあるだろう? なんたって、お嬢たちを守ることができたろうが! 」


「それが間違いなんです。そうですよね? 原さん。」

原さんは、昨日付き合ってもらったから知ってるはずだ


「どうだろうな、でも…… 何も女将さんはそういったことだけで、お前に頼んだわけじゃないと思うぞ? 」


「あ、それならわかるかも…… 宮君の適当になんとかする力は、半端ないよね。」


どういう意味!?


「そんなんで納得できるわけないっすよ…… どうしたって、悪い方に考えてしまいます。」


「それはあんたが、まだガキなんだよ。言いたかないけど、女将は仲居としてのあんたをかってるよ。私だって、年の割には良いもんを持ってると思う。」


「お気遣いありがとうございます。」


「あっはっは! なんだ拗ねてんのか? ボウズもまだまだガキだな、良かったわ年相応な反応が見れてよ。」


「宮君…… リアルでウジウジキャラは、結構ウザい可能性があるね。」


竹やん、マジで空気読めよ?


「ウジウジ…… してるか? 」


「してるな! 」

「してるしてる。」

「同じく! 」

「もともと腐ってるに、もっと腐ってどうする! 」


辛辣〜 皆さん、ちょっと言い過ぎっすよ


「腐るのも取り柄の一つなんすよ。」


「なら腐りきる前に、少し頑張ってきな! 私らもあんたが付いてやってくれてれば、安心して仕事できる。あの時…… 初絵と美羽ちゃんが帰ってきた時、二人のことを聞いて血の気が引いたくらいなんだ。」


「俺がいても何も変わらないと思うっすよ? 」


「大丈夫だよ、大丈夫さ。」

「オッチャンからも太鼓判を押してやる! 」

「俺もそう思うぞ? 」

「二人のことはできる限り、見捨てない選択肢を選ぶのが定期。」


「乗せられました、すぐ戻ってくると思いますが…… 頑張ってきますわ。でも…… 旅館の方は大丈夫でしょうか? 」


「自惚れんじゃないよ、あんた一人がいないくらいで回らないほどヤワじゃないよ! 心配しないで、行ってらっしゃい。」


「さっすが、長年のババァの言うことには貫禄があるなぁ! 」


「うるさいよ、料理しかできないクソジジィ! 」


「へへ、頼もしいっす…… 」


ふぅ、なんだよ…… 俺ってやっぱり流されやすいのかもな。その気になっちゃったよ


「よし、そんじゃ飲むか! 」


「俺は酒は飲まないんで、お茶ください。」


「空気読め! 」

「そんなところでも、情けないねぇ。」

「宮田、俺もそうだが飲める時に飲まないと、家庭を持つと飲めなくなるぞ? 」

「宮君のチキンは、常時発動スキルだもんね。」


竹やん、お前に言われたくねぇよ……


「そんじゃ今度は、他の人の愚痴も聞きましょうか! 」


「わかってるじゃないか。」

「オッチャンはあんましないぞ? 」

「俺は、娘との接し方を…… 」

「僕はニートでも食べていける方法を…… 」


最後のは無視確定だな


「付き合いますよ。」


会話というのは、全くもって面白い。不安と憤りが、消えていく…… 不安は少しあるけど。頼りになる


それから女将さんって人を、俺だってそれなりに知ってるよ。だからこそ期待を裏切ったりしないか、不安なんだよ…… 裏切りたくない。


学校中で悪態ついて、そっクビにならないかなぁ

そしたら、またここでのんびりとできるのに








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