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すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
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3話 感謝ってされる方が……

三話目になります!

今回はすぐに四話目も投稿するので是非ご覧頂けたら幸いです。

三章 三話「( )は仕事が好きなんです、たぶん」


なんとも気の抜けないやりとり(頭脳戦) だった。

いや、俺に至ってはただ自滅して1人勝手に策を巡らせただけか……


「うし、まずは板前さんチームに御膳の配る順番を聞きに行くか。」


今はまだ8時を少し回ったくらいだから、聞くには早いと思ったがやることもないし聞きに行くことにする。

しかし心配だ…… 今聞いても夕方には俺の脳だと捏造か、はたまた全て忘れるまであるからやっぱりお昼過ぎに行こう。


「数十秒前の発言をさっそく守らないあたり実に俺らしい…… 俺らしいのか? ダメだな、うん。」

いやでも仕事は真面目にするよマジで。


結局、やることもないし宿泊しているお客様は観光でほとんど残ってないし何するか、そうだ! ファイブクロス(女子チーム) に洗濯系の仕事をどうするか聞きに行くのがあったわ。 おいおい、ホント大丈夫? 俺。


「ん? 客間の方から誰か来るな、会釈はしっかりしておこう。」


そのお客様は、手にはタブレット端末を持っていて服装も、働くキャリアウーマンが当てはまるようなビシッとキメた感じの人だ…… メガネ、よくお似合いです。 だが、そんなキャリアウーマンはそわそわ? キョロキョロ? しながらこちらに向かってくる。


え、どうしよう惚れられちゃった? 紳士(笑)として対応しなくてはならないな。そんなことを思いながら近くなってきた時にまず会釈をしてみる。


「おはようございます。 少しお尋ねしたいことがあるのですがお時間よろしいでしょうか? 」


お客様なのにとても丁寧な口調で尋ねられた、むしろ丁寧すぎな気もするけど。


「はい! 何かご用でしょうか? 」


満面の笑みだ、あからさまに意識してるな俺。

そんな気持ちをよそにその女性は、問いかけてくる。


「すいません、観光名所意外にこの辺でおススメのスポットとかはありますか? メジャーなところは昨日一気に観光したので、今度は秘境…… というかあまり知られていないけどまた来たくなるような場所とかあったら知りたいなと思い。」


なるほど、そういうお尋ねか…… 俺の紳士(笑)を発動させることはなさそうだ、残念。 でもどうしたものか地元民でもないし、普段休みの日は寮でゴロゴロしてアニメとゲーム三昧だから外に出ることはあまりない。


外へ買い物に行く時は板前さんに車出してもらって1時間半くらいかかるスーパーに行く程度、教えてあげれることがない、むしろゲームとかを届けてくれる配送業の人の方が知ってそうだ。どんだけ残念な奴だよ。


だが尋ねられた以上、仲居として女将さんの顔に泥を塗るわけにはいかない何か考えなくては。 すると、考える前に不思議と口から返答してしまった。


「なら当館を出て、左に10分くらい歩いたところに綺麗な渓流をのぞめる場所がありますよ。今の時間だと、地元のおっちゃん様達で釣りやらなにやらを楽しんでる頃でしょうから、興味があればご一緒に釣りをさせてくれると思いますよ。」


返答はできたが、これはこの人が欲しかった答えになるのだろうか? 渓流は綺麗だがおっちゃん達は騒々しい、もし黄昏たいのなら別の場所をススメめるべきだったかもしれない。 また言ってからすぐに考えを改めてしまった、やっぱり自信が持てない。


「渓流…… 渓流ですか!? それは是非行ってみたいです!」


予想外…… いや、何よりの反応すぎて逆に俺の方がその反応をしたい。


「地元の方達とも一緒に釣りもしてみたいです! しかし、いきなり現れた人となんて相手は楽しめるものですか? 」


おー、なんと礼儀の良い人だろう、見習いたいものだ。 ならこっちもその心配を払拭させていただきましょう。


「ご心配なさらずとも大丈夫! むしろ、遠方の人と一緒に…… いや、若い人と釣りが出来てたぶんですがおっちゃん様達の方が嬉しいと思いますよ! 」


「本当ですか!? 楽しみです! 教えてくださりありがとうございます! お仕事の邪魔してすいませんでした。」


ホント丁寧な人だな。


「そんな、とんでもございません。来ていただいたお客様にはご満足してお帰りになっていただくのが一番の仕事なので、もし行ってみて良かったなと思ってくだされば私も嬉しいです。」


そう言うと女性はその場をあとにする。


は〜 、緊張した〜、おススメ聞かれても大抵観光名所のひとつでも言っておけばなんとかなってたのに名所じゃない場所を尋ねられるとは…… だが良い勉強になったな。 でもなんでとっさに出てきたんだよ渓流スポット、たしかに気まぐれでたまに通るけどそれくらいだしな、でもまぁ喜んでるみたいだったから良かった。


「あ、ファイブクロスに仕事の指示もらいに行かなくてはならないんだった。」


今のやりとりでも俺は立派にお勤めしたから帰りたいよ〜 ていうか釣りしたくなってしまった。基本的に俺は働きたくない派だから、これくらい頭の中で思ってもいいよね。さっきの感謝してくれたお客様をことを考える…… やっぱり仕事好きなのかもしれない、ガキンチョ卒業はまだ遠いな。


いかがでしたでしょうか、三話目になり少しだけ投稿するボタンを押す時にリラックスできるようになりました! また四話目も投稿するのでそちらでもお会い出来るように願っています。

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