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すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
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39話 垣間見る片鱗 (後編)



三章 三十九話 「片鱗 ⓵ 後編 」



ん? 何してんの俺は、うーん…… わからん

とうとう、旅館でたまに更年期? っていじられたけど、マジで特殊な更年期入ったのか


「は? お前がやったの? 」


「でしょ? あいつなんでしょやったの。」

「間違いないって、見てたし…… 」


「へぇ、キレたの? タイマン張る? お前が足掴んでるそいつさ、後輩なんだわ…… 悪りぃけどお前殺すから。」


「…… 」


「シカトしてんじゃねぇぞ、オイ! 」


「びくって何も言えませーん! じゃないの? 」

「いや、でもマジであいつおかしいって…… 」

「ちっ、アンタがびくってどうすんの? ねぇ、ウザいからやめてくんない? 」


「…… 」

すいませんね、別に無視してるわけじゃないんだよ。身体は機能してるけど、思い通りに動かせない感じかな……


不良達 「リクヤさんがやる前に、少し俺らも遊ばせてくださいよ! なんかさっきから、見てるだけで欲求不満になってたんすよ! ははは! 」


「お前らなぁ…… まぁいいか半殺しまでな! 本物のサンドバックにしてやろうや。」


「私もそしたら、混ざるからやらせて! 」


不良達 「あざーす! んじゃ全員でリンチと行こうぜ! 」


「…… 」

頼むから、俺の更年期…… 大ごとにはしないでくれよーーーー



ーーーー 異様…… まさにそれが当てはまるような、光景が広がる。フィクションならその光景は異様とは程遠いかもしれないが、現実ではひどく歪に、また想像以上に恐ろしく映ってしまう


「がっは! 」

「なんだよこっ! うぶっっ! 」

「このバケっ…… うっぐ! 」


「なん…… だよ、これ? 」


「リ、リクヤ君! 何あいつ…… 」


「…… 初絵(はつえ)。」


「う、うん…… 」


「人ってさ、あんなに簡単に振り回せるの? まるで剣とか、鞭? みたいに扱ってない? 」


「 普通はできないと思う…… 」


「それと…… 人って、あんなに悩ましげな表情で戦えるの? 見たことないよ、あいつのあんなに悩んでる顔…… 」


宮田(みやた)さん自身が、一番あの状況をわかってないのかも…… 」


「凛誉…… 」

私達が…… 来たから? だとしたら私は……


「お、おい…… あと何人いる? 」

「リクヤさん抜いて、俺とお前しかいねぇ…… 20人くらいで来たんだぞ、なのに…… 」


「そうだ、おいメット持ってこいって! 」

「わ、わかった。」


「よし、悪いなこっちはシメるのが目的だからさ、タイマンじゃねぇんだわ! 」

「だよな、とにかくお前をボコらなきゃ、話しになんねぇんだよ! 」


「…… 」

それ被ってどうなる、多分この俺は障害とは思わずアンタらを嬲るぞ。つかこんだけ強いの見てまだやるとか、ラノベの主人公かよアンタら


「さっきからガン無視してっけど、いい加減にしろよこのクソ雑魚がぁ! 」

「マジで調子に乗ってんなよぉ! 」


「…… 」

調子に乗ってる? ふざけんなよ、調子悪くてしょうがないんですけど


「ゔっ! いってぇ…… 」

「マジ…… かよ…… 」


「…… 」

残り2人も、他の奴らみたいに向かってきたが、手に掴んでいた奴を、ヘルメットめがけて振りかざす。かなり響くはすだ、ていうか生きてるよな? さっきから振り回して気絶してるこいつら。


そもそもなんで、こんな余計なことを考えながらこんなことができる? …… やっぱりそうだ、この感覚はまるで部屋の中から、外の景色を見ているような感じだ。


人を掴んで振り回したりしてるのに、重さを感じないのはこの感覚のせいだろうな。重さどころか、さっきまでボコスカやられてた痛みも感じない。


身体を外とするなら、感情や思考は部屋の中って感じか? こんな状況で状態なのに、ひどく落ち着いてやがる…… どんだけ能天気なんだよ俺は


「やべ、頭がクラクラする…… 」

「俺も…… つか、イテェ。」


「…… 」

おいおい、何で近づいてんの俺は…… もうそいつら戦えないと思うから、もういいよ、やめてくれ


「来んな…… 来んなよ…… 」

「さっきので気持ち悪くなってきた…… 」


そりゃそうだろ、あんだけ思いっきり頭に直撃したんだからな。ヘルメット被ってても意味ねぇよ


「何す…… ゔ! 」

「おいっ…… ゔっ! 」


2人の口元を掴み、そのまま腕を上げる。まるで胸ぐら掴んでるように。


「ゔゔゔ! 」

「っっっ! 」


「…… 」

何する気だよ、もういいんじゃないんすか、なんで感情より身体が、怒ってんだよ。もしもーし! 聞いてる? 身体さーん!


上げた腕を地面に向けて、思いっきり振り下ろす。それは叩きつけるように


「!!! …… ぁ…… 」

「!!!…… …… 」


「…… 」

やりやがった…… 死んだらどうするんだよ? やだよ、責任とかとりたくないよ! 2人ともピクリともしないんだけど…… 俺のとりたい責任は、2次元娘の裸を見ちゃったから始まる系しかいやだよ?




「…… ふざけんなよ…… 」


「…… 」


「無視してんじゃねぇぞ! あぁ!? 」


「…… 」

そりゃ怒るか、不良でも仲間だもんな、いや不良だからこその友情かな。あと、無視はしてない…… 身体が悪いんです。


「リクヤ君…… もう帰ろ! あいつおかしいって! 」


ギャルちゃん、いいこと言う。ほんと帰ってくれよ


「ふざけろ、あいつは絶対にぶっ殺す。バイクに括りつけて街中、走ってやるんだよ! 」


江戸時代の刑罰かよっていう、ツッコミを入れてやりたいなぁ


「それとよ…… いつまでそいつら掴んでやがるんだよ、このクソ野朗がよぉ! 」


「…… 」

そうか、まだ手に掴んだままかよ…… またそれで武器みたいに振り回すのか? だとしたら、マジでやめてくれよ


「!? やっと聞いたか、クソが! 」


え、離した…… 聞いてくれたんですか? 身体さん


「はぁ、はぁ、いくぞクソ野朗!! 」


「…… 」

だから…… なんで……


男の攻撃を手で受け止め、そしてーーーー


「あぁぁぁぁ!!! 痛い、痛いぃぃ!!! 」


骨を砕く鈍い音が聞こえる。


「はぁ、はぁ、…… 痛ってぇ…… クソがぁ。」


やめろ、もう跪いてる…… これ以上何する気だよ


「リクヤ君、大丈夫!? やめてよあんたも!もういいでしょ! 」


「…… 」

わかってる、こっちだってやめたい! でも聞かないんだよ…… このアホ(身体)が!


「っだよ…… はぁ、はぁ、何っ!? ぐっふ! 」


「リクヤ君!? 」


蹴りやがった、よりにもよって腕力よりヤバい方を選びやがって


「うっ…… ごほっ、ごほっ! 」


何また近づいて……


「…… はぁ、はぁ、もう…… !!! 」


「嘘…… リクヤ君…… 」


マジかよ…… もう這い蹲ってる相手の頭を、踏み付けやがった。さっきやられたからか? なんにせよ、やり過ぎだ…… 今の踏み付けは奴らの比じゃないぞ


そしてーー


完全に沈黙ってやつか…… 今度こそ死んじゃったパターンか? 生きててくれよ頼むから




お嬢さんと松柴(まつしば)さんが、来てくれる。でも来ないでほしい、今はドS(身体)が何するかわからん


「凛…… 誉? 」


「み、宮田…… さん…… 」


「…… 」


「す、すごいじゃない! 一生分の力、使ったんでしょ? 」


「みーちゃん…… 」


「…… 」


「何よ、いい度胸ね! 私まで無視か! 」


違うってお嬢さん、無視なんてしたら軽くあの世に行かせるくらい怖い目にあうんだから、できるわけないっすよ。


「ほほぅ? 忘れ物を届けに来るなんて、面倒を頼んだからその仕返しと? 」


「…… 」

何も言ってないのに、よく8割方わかってますね。ほんとにそれさえなければ、こんなことにはなりませんでしたぁ! でも、言いませぇん! ちびるから


「そろそろ怒るぞ、帰って拷問か、今拷問か、選んでいいよ! 」


「…… 」

選択肢に土下座して許してもらうを、追加してくれませんかね?


「みーちゃん、宮田さんもまだきっと…… !? 」


「どうしたの初絵…… !? 」


「…… 」

2人ともどうしたん…… !!


「ふざけんなよ、殺してやるアンタなんか…… 」


リクヤ君連呼してたギャルが刃物を持って、怯えたような目でこっちをみてる


「もうやめなって、終わりに…… 」


「うるさい! …… 楽しくなる予定だったのに! 」


おい、それはふざけんなよ…… 何が楽しくなるだ?

こっちは届け物しに来ただけなのに、こんな目に遭ってんだぞ


「殺してやる…… できるし…… 」


「…… 」


「まだシカトかよ、ウザいんだよ!!! 」


向かって来やがった、大したもんだよほんとに


「凛誉! 」

「宮田さん! 」


「…… 」

そんな慌てないでくださいよ2人とも、あんな直進の攻撃を今の身体が躱せないわけがーーーー !?


「ぐっふ!…… ぇ…… ぁぁ …… 」


「え? 嘘、なんで私!? 」


「凛…… 誉? 」

「宮田…… さん? 」




そこには、さっき沈黙させた不良のリーダーを、女の直進に合わせて自分の前まで掴み…… 盾のように壁として扱う姿がある


「…… 」

何…… してんだよ…… なんで……


「わ、私が…… 刺し…… 刺し! 」


まだ終わらせない気かよ!? もう泣いてるぞその子!


「来ない…… 来ないでよ! バケモノ! 」


「…… 」

バケモノ? 冗談だろ、こっちからしたらお前たちの方がよっぽどバケモノだ。人間はある程度抑制しながら生きているが、お前たちは欲望に忠実で貪欲だろ? それはな、獣と変わらないんだよ……


「来なっ! …… ゔゔ!! 」


また口元を掴んで上げていた。同じようにする気か? さっき地面に叩きつけた奴らと


「ゔゔゔ! ゔっ! ゔっ! 」


泣いてる…… やめてやれよ…… でもお前たちってずるいな、こんな予定じゃなかったんだろう? お仲間をフッた生徒会長さんを泣かしたいだけだったんだろう? 周囲は怖くなかったんだろう? だからあれだけ好き勝手に暴れてたはずだ。


「凛誉! 」


「…… 」

なのに、自分たちが今まで味わったことのない恐怖に直面すると、今度は被害者面か……


「凛誉! もう終わり! 」


「…… 」

やはり獣と変わらないな…… いや、元々そういう風に認識されてる獣と違って、お前らはタチが悪い。

{"劣化種がいくら吠えても何もーーーー "}


「こっの、いい加減にしろこのサボり魔ぁ!!! 」


「!? …… っ! 」

掴んでいた手が離れる


「ごほっ、ごほっ! 」

ギャルも解放されて咳しちゃってるよ。


つか、痛い…… あれ? 痛みを感じる……

「お、お嬢…… さん? 」


「いい加減に無視すんなぁ! 叩くぞぉ! 」


「お、お嬢さん…… もう大丈ぶっ!? 」

痛ぇ、蹴りやがった! このガキンチョ!


「私まで無視とか…… よくない! よくない! 」


「お嬢さん、落ちつ…… うぶっ!? 」

顔面ビンタしやがった! ママンにもぶたれたこないのに! あっママンがいねぇやそもそも



「このっ! このっ! 」

「み、みーちゃん落ち着いて! 」


「ありがふぉごひゃいまひゅ…… まふひばはん(訳・ありがとうございます、松柴さん)。」

痛すぎ…… そんだけ強いなら、不良達成敗してくださいよぉ!


お嬢さんへの恐怖心と忠誠心が、グングン上昇中です。









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