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すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
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25話 いい匂いがすると思ったけど……



三章 二十五話 「小っさ…… 」



着いて早々、見て早々に帰りたいと思ってしまった。なんだよこれ、ラストかその一個前のステージ級じゃないか、まだレベル上げが足りてません。


「こ、ここから入るんだよな…… 」


にしても、ホントお嬢様学校って感じがするな。俺の偏差値じゃ、この門をくぐる辺りでギブだ。数学とか全然わかんないし…… なんなら国語とかも全然わからないまである


「勉強かぁ、してたのかなぁ俺も…… してても、わからないわからない言ってそうだ。」


「何か用かい? 」


!? …… びっくりした、警備員か…… だいぶご年配な感じがする人だ


「あ、えー、身内に忘れ物届けに来たんですけど…… どうすればいいんでしょう? 」


「責任者に確認とるから待ってもらえるかな? 」


「は、はい。お願いします。」


話し通ってるよね? 大丈夫だよ…… ね? 捕まりたくないよこんなところで、すんごい注目浴びそう。そんでお嬢さんに帰って拷問される。だから頼むね女将さん、ちゃんと話し通しておいてください!


「…… はい、わかりました。いいよ、今は授業中だから静かに行ってね。」


よかった〜〜 …… って、なんで何もしてないのにこんな緊張したんだ? 女子校…… おそるべし!


「あ、はい。ありがとうございます。」


「君もご苦労だね、わざわざ荷物届けなんて。」


「まぁ、財布忘れたんじゃ仕方ないって奴です。そうじゃなかったら絶対来ません。」


来るわきゃねぇだろ


「そ、そうか…… 引き止めて申し訳なかったね。」


「俺だって立場が同じならこんな怪しい奴、呼び止めるに決まってますよ。」


「ははは! お届けお疲れ様です。」


「警備、お疲れ様です。」


なんだ、結構良い人じゃないか




入って早々に道に迷ってしまった…… 案内図くらい一階の入り口に立てとけよ! …… 職員室ってどこやねん。


「はぁ…… 広い、デカい、だるい、めんどくさい。」


こんなにデカく造る意味あるの? たしか、倍率高くて少数精鋭って聞いたんだけどな昔、お嬢さんに。 もう少し小さい方が良いだろ絶対、お年寄り迷うぞ……


それにーーーー


「あんまし匂いしないな…… 」


俺は変態ではない。ほら、女の人って良い匂いがする、しかも女子! その子達だけが集まってる学校なら、良い匂いすると思ってたんだよ。俺の好きなアニメでもそう言ってたし


「にしても、静かだな…… よっぽど真面目にお勉強してるんだろうな。」


もう少し騒がしいと思っていた分、そこは俺にとってはラッキー


だが……そんな俺の感想を、チャイムという現象が一瞬にして掻っ攫っていく。


「え、え、どうしよ…… 」


マジどうしよ! 絶対注目される。自意識過剰とかじゃない、ホントにされるんだ。見渡せ、この状況をどうにか…… あれは! 来賓用トイレ? 素晴らしいぞ、あそこがヘブンに見える…… 行くしかない!



なんとか生徒が出てくる前に、間に合ったぞ。


「あ〜〜 、疲れた。」


外が一気に騒がしくなった。さっきまではお嬢様学校って納得の仕様だったのに、今は普通の学校って感じだ。声が女子ばっかり


「…… 」


早く次の授業始まってくれ、じゃないとトイレの座敷ワラシになりますよ


「一人弁の気持ちが少しわかったかも…… 」


外がめちゃくちゃ怖くてしょうがない。外にいるのはゾンビだ、見つかれば死ぬ…… ここで死守する! …… 、何をだよ


おっ、一気に静かになったな授業が始まるのか、よし、あと少ししたら出よう。




騒がしかったのに、一瞬でまた静かになったな…… なんだこの差は、若さなのか…… いやいや俺だってまだ若い…… よね? 違う?


「さて、職員室はどこやら…… 」


「あ、あの〜〜 」


「ひゃ、ひゃい!! 」

なんだこの気持ち悪い声の主は…… あ、俺か。


「ひっ、すいません急に声かけてしまって。」


その子は表現するなら、ちっこい。うん小さい子だ。ここで普通なら小学生? とかって言うのが、お決まりだが俺は言わない…… 何故ならこの子、制服着てるんだもん。


「あ、えっと…… み、道に迷いました。」


「道に…… 迷ったんですか? 」


「迷いました…… 」


「なるほど、それは大変ですね。」


「はい、とても困っています。お尋ねしてもよろしいでしょうか? 」


「ど、どうぞ…… ドンと来てください。」


「で、では…… 職員室までどうやって行けばいいのでしょうか? 」


「職員…… 室…… ですか。」


「はい、職員室です。」


「更衣室とか、体育館ではなくて職員室ですか…… 」


それ不審者の行きたい場所ですよ? 嫌疑かけにきてますねこの子


「その返しに、はいそうです! って言うと不審者認定もらえますよ。それから俺は、その感じのやりとりを警備員さんとやってますんで大丈夫。」


「す、すいません! てっきり…… でも、疑いは消えました! あなたを信用しましょう。」


「そりゃどうも、俺じゃない奴にはもうちょっと疑いを強く持っていいですよ。俺は安全だけどね。」


「結構ひどくないですかそれ…… 」


「世の中どんな奴がいるかわからんからさ…… 、そろそろ職員室までの行き方教えてください。」


「そ、そうでしたね! よければ職員室まで一緒に行きますか? 私はもう授業ないですし。」


なんで無いの? サボり?


「いや、そこまでしてもらうのは気が引けるから大丈夫。ありがとねお嬢ちゃん。」


「職員室までは…… って、一応言っておきますが私は最上級生なんでお嬢ちゃんではないです。」


え、マジで…… 合法ロリを見てしまつった。制服から生徒だって判断できたけど、まさか最上級生だったとは……




職員室までの行き方を教えてもらうことができた。知ってしまえば実に簡単に、たどり着くことができるのに…… なんで迷うんだろうな初めてくるところって


「ありがとうございます。これでやっと帰れる、お嬢ちゃんのおかげだ。」


「だから私は最上級生…… って、あなたも私とそんな歳変わらなくないですか? 大学生さんとかでは? 」


ぐふぉ!! 大学…… 生だと!? そんな言葉を使ってきやがって、ダメージでかいぞ。反面、年相応に見られて嬉しいです…… だが内緒だ


「残念、とっくに成人して社畜として文句言いながら、ご奉公してますよ。」


「なんと…… そうでしたか、でもお嬢ちゃんはやめてください。私はレディーです! 」



おもしれぇなこの子、レディーって…… いつの時代だよ。 あれ、この子のカバンに付けてるストラップ…… 俺がめっちゃ好きなゲームの初代ヒロインじゃないか。できるぞ、こやつ!




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