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すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
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108話 やっぱり楽勝っすよ



三章 百八話 「やっぱり楽勝っすよ 」



松柴さんが行く。ゲーム部に入ってから、かなり人と接することに慣れたのだろう…… そう思ってたけど、やっぱりまだこういうのには緊張するんだな。顔が引きつってた。


それでも松柴さんは行ってくれる。それが何よりもの変化だなぁって思うよ。何様だよ俺は。


「緊張してるわね、初絵 」


「そうっすね、でもしょうがないっすよ。俺だったら逃げるくらいのことだと思うんで 」


「師匠、逃げちゃうんですか! 」


「当たり前だろ。いくら大切な部活といえど、俺は人前で何かするのは嫌なの、ストレスになるくらいなら逃げる方がマシ 」


しかもこんな人数なら尚更な。俺の場合、なにもできずに立ち尽くしてる可能性があり、その場合はあの大勢の生徒達が嘲笑の対象にするだろうからさ。


それに耐えられるほどM体質でもないし、屈強な精神を持ってわけじゃないのも難点。


「ま、ダダこねてもお前なら力づくで連れてく 」


「そしたら倒れる演技して、保険室に連れて行ってもらう 」


「下手くそな演技だろうから、即看破してやる安心していいぞ 」


「かもしれんな…… やっぱり練習しなきゃ 」


演技でダメならトマトジュース口に含んだり、ちょっと化粧して顔色悪くしたり、と小細工でいく。


「そういうのはちゃんと練習するのか…… おっ、始まるぞ 」


「師匠、また応援してあげてくださいね 」


「それくらいは役に立ってくれる? 」


「いや怒れるんで…… 心の中でさせてください 」


怒れなかった組みはいいね…… 俺は渋い顔で注意されたから、もうやらん。まさかこんなことで、先生に怒れるを体験してしまうとはな。


心の中では応援させてもらいますよ。

頑張れ…… おい! 心の中には先生いないんだから、もっと元気よくいかないとダメだろ。


頑張ってください!松柴さん!





ーー 舞台下、2回戦目の2人がつく


「はぁ…… 」


どうしよう…… 今、後ろを振り向くと何人の生徒が見てるんだろう? 怖くて前から視線を、変えられないよ。


勝ちたい、部活も好き、でも怖い。なんで来れたのかな?


部活が…… 楽しいから…… なんだよね。


「今日はよろしくお願いします 」


「!! …… よ、よろしく…… お願いします 」


この人が生徒会の人か…… どことなく会長と似てる? のかな。似せてる? のかな。


「初戦の結果は素直に驚きましたが、侮ったこちらの負けです。やはり傲慢は敵ですね、あなた達みたいな惨めな生徒も勉強していると思い知らされました 」


「…… 」


負け惜しみかな? みっともない役員さんかな。負け惜しみじゃない点は…… 何が惨めなの?


自分達のことを言ってるのならわかるけど。


「勉学に励めれるなら、そんな部活さっさと無くした方が今後の為になると思いますが? 」


「そ…… そんなこと…… ないです 」


そこまで言われる筋合いはないです。だって私も先輩もみーちゃんも、やることはやって部活してるんだから。


「でも学校側が、この対抗戦を認めたってことは、あなた達の部活は必要ないと判断されたんですよ?辞めた方が楽だと思います 」


「それは…… 生徒会が…… 」


生徒会の影響力って、教師も味方だからですよね。それを認めたと言うのは少し違う気が気する。


「ふっ…… 非をこちらに押し付ける、程度が知れますよ。3年としての助言です。あんな3年は恥、見習う前に自己を見つめ直すといいでしょう 」


「!! …… …… るさい…… …… 」


「なんです? 」


「先輩は…… 尊敬に値する人だと思っているので、その必要はありません 」


きっと、みーちゃんなら今のをうるさい! って、一蹴しちゃうんだろうな…… そっちを見習いたい。


「そうですか…… 程度の低い輩は同レベルを好むとは、こういうことなんでしょう…… 良い結果だと、いいですね。では 」


「必ず勝ちます 」


負けられなくなっちゃった…… 元々、負けるつもりなんてないから別にいいかな。






ーー 始まった…… 2度目の緊張、なんでも1日1回くらいがちょうどいいのに。


「松柴さん…… きっとすごい緊張してるんですよね…… 申し訳ないです 」


「何言ってんだよ、松柴さんがああして出てるってことは、この部活が好きってことだ。ちゃんと見ててやれよ、部長さん 」


「師匠も案外、この部活のこと見てくれてるんですね 」


「ちげーし、松柴さんとの付き合いが長いってだけだ 」


見るも何も、この部活ってゲームしてるだけじゃないの? 俺はそう思ってたんですけど。


「え!? 師匠と松柴さんって、お付き合いしてるんですか? 」


「は!? 」


また始まったよ、何んでそうなるの発言が!


「おいおい、可愛い後輩に手出してたの? 」


「違うからね? やめろって 」


「あんた…… 初絵にもなの? もう一度、殺されたいの? 」


「なんでそうなるんすか、お嬢さん。ほら、松柴さんって高校生になってからはシフトとして仕事来てますけど、それ以前はお手伝いってことで、よくお嬢さんと来てたじゃないっすか…… 結構長いこと知ってるな〜 って思って 」


ていうか、お嬢さん…… もう一度、殺されたい? ってことはどこかで一度やってます?


実は心当たりがありますよ、かなり。


「フンッ…… それなら、あんたよりずっと前から知ってる私はすっっっっごい長いこと知ってるって、思っていいの? 」


「はは…… たしかにそうっすよね。ならそのお嬢さんから見て、大丈夫そうですか 」


「当たり前でしょ…… 積極的な初絵は怖いくらい心強いもの 」


「やっぱり楽勝っすよ 」



さすが幼馴染みってやつか…… ただ、消極的に見えて実はドSの才能ちらほらって、知ってます? いつも鋭い切れ味でグサグサやられてるんで。


だからこそ言える。あの子には、並みの罵倒しか言えないであろう生徒会側の子たちくらいじゃ、負けないってことさ。


あの会長よりも切れ味あるからね……




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