表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
109/418

107話 練習しておこう



三章 百七話 「練習しておこう 」



勝つよな? 勝ちですよ! って、報せに来たんですよね。じゃないと困る、場の雰囲気が重くなってみろ、俺は全て投げ出して帰る準備をします。


「結果が出たので、口頭で伝えるよ 」


なんでこんな結果を聞くのに、緊張するんだよ…… 緊張なんてゲームのガチャイベントでたくさんだっての!


そんな気持ちを知りもせず、結果を教えてくれる先生は表情一つ変えずに口を開く。


俺の気持ちなんて、知られても困るが。


「まず 」


「「「「「まず? 」」」」」


おいおい、なんで一緒に言うんだよ。俺らはコントしてんじゃないんだぞ。


「はは…… 聞く準備はいいかな 」


先生の苦笑い頂きました!わかる、俺も同じ立場ならそんな感じになるかもしれない。


「すいません。みんな、黙って聞こうな 」


「は、はい 」

「わかってるっつの 」

「そうね、そうよね 」

「うん…… 大丈夫 」


葬式じゃないんだ、もうちょい明るくいこうよ…… いや、葬式の方が明るいな。あれって酒飲みに行ってるようなもんだろ。高井さんが言ってた。


「じゃ、改めて…… 結果はね 」


「ゴクッ…… ゴホッゴホッ…… けっかは? 」


勝ちだよね。そうだよね。賄賂あげるから。


「まず…… 」


「まじゅ? 」


噛んだけど気にしない! 笑いたきゃ笑え!


「生徒会サイドが…… 」


「が? 」


クソッ! 上目遣いしてんだから、さっさと言えよ!

それとも、こんな野郎の上目遣いは逆効果ですか?


「82点です 」


「はちじゅ…… マジか 」


15分そこいらで80点台…… さすがって、やつか。


「高いですね、相手 」

「すまんな、みんな 」

「先輩…… 」

「…… 」


え、なんでそんな空気になってんの? 久野さん? もしかしてダメなパターンっすか…… マジっすか。


どうすればいいんだ俺は……


「次にゲーム部さんの方だけど…… 」


「こっちは? 」


先生の声のトーンからして、マジでダメな感じですか? 賄賂、横領、なんでもするので勝たしてください!


「91点ですよ 」


「きゅうじゅ…… 負け…… え、91? あれ…… 勝ち? 」


足し算引き算くらいならできる。82より91の方が高いよね? 強いよね? あれ…… 勝ったの?


「せ、先輩!? 勝ってますよ! すごい! 勝ったんです! 」

「すごい…… 90点台なんて 」

「珠希! なんで変なムード出したんです!? 」

「てへぺろん、なんならこっつん 」

「あれ? てことは…… 勝ったんですね!? 」

「みたいだな。良かった〜 」

「珠希〜!! 」

「よしよし〜 ありがとうな〜 」


珍しく、桜守から抱きついてる…… 俺も抱きついて殺されに行こうかな。勝ったんだな…… 偉すぎ!





「師匠! 珠希勝ちましたよ! 」


「一緒に聞いたからわかってるし! 嬉しいし! やったし! 」


もうビックリさせないでくださいよ、久野さん。あんなムードは負けた時と、値崩れの激しいゲームを買った時以外しちゃダメ!


「ほれ、下手くそ司令官なにかセリフは? 」


「素晴らしい戦果だ。よくやったな、久野(司令官風) 」


「下手〜 それじゃ3話で死ぬな 」


「練習しておこう(3話で死ぬ司令官風) 」


ほんとよくやったぞ〜…… もうダメかと思ってから、救われた感がハンパないっすわ。さすが、ゲーム部の精神的支柱って辺りかな。


「おめでとう。でもまだあるからね? 初戦は部活側の勝利だけどさ 」


「いやいや〜 こっち最強っぽいんで、たぶんこのままストレート勝ちですよ 」


あのお利口チート生徒集団に、初戦から黒星をつけたんだぞ? もうこれ全勝じゃね。


さっきまでは、負けフラグ来た〜 とか考えてたけど、やっぱり現実では無意味。この世界は非情なまでの、実力と運で構成されてる。


つまり…… フラグフラグ言っても、勝つのはこっちだ! ウヘヘヘ!…… 言ってたの俺だけど。


「なんでお前が調子に乗ってんだよ 」

「師匠も嬉しいんですね! わかります! 」

「アンタのバカがここまで聞こえるんだけど 」

「でも良かった…… さすが先輩です 」

「ありがとな松柴。郷橋も 」

「やりましたね先輩 」

「まだ残ってるけどな 」

「大丈夫です! 勝ってみせます 」

「今度は応援させてもらうな 」

「頑張ります! 」


「ほんとにすごいよ。ありがとう 」


素直にそう思うよ。たぶん俺があの場いたら、ただ立ち…… 動くことなく敗北するだろう。


だけどお前は違う。自分に自信を持って勝負に挑み、そして勝ち、みんなにも自信を与えた。


他人に自信を与えることができるのは、易々と成せることじゃないんだ。それは誇れることになる。


「急にマジなトーンになるな、気持ち悪い 」


「るっせ、負けたら罵ってやりたかったのに 」


「お、聞いたかみんな?負けたら罵るらしいぞ 」

「師匠サイテー 」

「ですよね、サイテー 」

「ク…… カ…… サイテーになっちゃいますよ 」


「冗談ですって、とにかく…… やったな 」


すごいな冗談のつもりだったんだけど、松柴さんなんて、クズ、ゴミ、サイテーの三連コンボかよ。





「それじゃ、次の試合に移るよ。誰がでるのかな? 」


「休憩無しっすか 」


普通はトイレ休憩とかありませんか? 漏らしたら、責任とってね。


「無いですよ。教員の時間も潰してるので、なるべく早く済ませないと 」


「なるほど…… でも、あちらさんですよ? 仕掛けてこられたのは 」


「…… そうですね。とにかく、次の子は? 」


「私…… です 」


勝利の余韻に浸っていたいが、様々の思惑や都合によりそうはならないようだ。


そして…… 再度緊張することになりそうだが、その前にわかったことは…… 松柴さんが次鋒なんだな。


「初絵、ファイト! 」

「松柴さん、落ちついて気負わないでくださいね 」

「負けたらとか考えないで、いつもテスト受けてる時みたいにやってみな 」

「は、はい…… ふぅ…… 頑張ります 」

「余裕だって、初絵! 」

「ありがとう、みーちゃん 」


「余裕っすよ、いっちょ懲らしめてやってください 」


「難しいと…… 思いますよ 」


「大丈夫ですって、あの集団そんな頭良くないですって、楽勝楽勝っす 」


俺にはわかる…… 松柴さんなら勝てる! なんせ、普段からの隠しきれないドS魂が会長よりも強い。


それがいいのかって言われたら…… うーん……


「宮田さんが言ったら…… ダメかと 」


「ですね。俺なんてマジでなんも出来ないですからね。そこそこに頑張ってください 」


「そこそこ…… ですか 」


「俺のポリシーなんで 」


下手したら、そこそこもキツイ時があるから、その時はどっか妥協できないか探る。


久野とかには言わんぞ、だって聞くわけないし。

桜守も同じくな…… お嬢さんなんか、特にアウトだろうな。


「わかりました。そこそこに…… 行って来ます 」


「行ってらっす。そこそこにワクワクしながら待ってます 」



期待してるは言わない。久野が言ってたよな、後輩に負担を与えたたくないって…… それを聞いてた俺が、負担を与えることを言えるわけない。


でも心では、ひたすら期待してる。なんせ一回勝ってしまったんだ、期待もするし、希望も抱くし、望みも託す。




心配はいらないな…… だって我が軍は最強だろ?






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ