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すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
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106話 ご苦労、よくやったな



三章 百六話 「ご苦労、よくやったな 」



優秀な悪弟子に嵌められ、俺だけ注意を受けた。

ひでぇ…… こんなところまで重い腰を上げて、ちゃんとサボらずに来たのにこのザマですか、そうですか。


そうは思っても、視線は久野の方に戻る。大丈夫かな? あいつ負けたら、落ち込むタイプな気がするから心ぱ…… 心配ではないが俺に番を回さないかが心配だ。


「こっからじゃ優勢か劣勢か全然わからん 」


「応援できないなら、わかっても仕方ないのでこの方が楽に見れます 」


「ふざけんな〜 さっき応援するように仕向けられて俺は赤っ恥かきましたけど? 」


チミのしたことは忘れません。いつか油断してる時に、同じようなことして恩返しだからね。


「応援することはいいことですもん。それで先生に怒られるなんて…… 師匠は熱いですよ 」


「今度から何言われても心を動かさない氷のような師匠になってやるから、乞うご期待 」


俺には氷属性の才能あるし、たまに周囲を凍てつかせるギャグを言うことができる。すごいんだぞ、マジでその場が静まり返るんだ。


「なら今の熱い師匠から教わった技で、その氷を溶かしてあげますね 」


「言ってることはカッコイイけど、そもそも熱いなんて方に仕向け、さらに冷ましたのはどこのどなたでしたっけ? 」


「はぅ! 」


「はい、勝ち〜 」


今のはしまった!? って顔だね。つまりは図星を突かれって言ってます。勝訴が確定した瞬間だ。


そんな程度で動揺するなんて、まだまだ甘いのお主。俺だったら最後まで一貫して、嘘やら曖昧を演じてやることができる。





ーー さらに時間が過ぎ、一戦目の試合終了を知らせる合図が出る。


「そこまでです! 手を止めてください。解答の方をこちらで採点させてもらうので、少し待機してて 」


「はい 」


「はい 」


「先生、向こうの席に戻ってもいいですか 」


終わった〜 、早く緋夏に抱きつきたい。嗅ぎたい。愛したい。いやもう愛してるか。


「いいよ。お疲れ様 」


「お疲れ様でした。お前もな後輩 」


「結果が楽しみですね。まぁ、その口の聞き方や、態度から先輩が勝つ見込みがないのは明白ですが 」


「態度なんかで計んない方がいいぞ、そんなの役に立たない 」


私は知ってる。昔、格ゲーの大会に参加した時に、松柴みたいに物静かな子がいて、しかも参加してて私はその子と当たってめちゃくちゃ苦戦した。


そんで負けたんだよな…… あの時。


「ご教授ありがとうございます。あなたの教えも役に立たないと思いますが 」


「こっちが勝ってたら楽しみだな 」


そのすまし顔が泣きっ面に変わるのか? 後輩だから、何も言わないでおいてやるけど。


「そのままお返しします。では 」





ーー 久野がこっちに戻ってくる。さて、どういう風に迎えてやるかな。司令官風でいくか。


「緋〜夏〜 終わった〜 疲れた〜 抱っこ 」


キモッ! 何こいつ、俺とかと接する時と全然違うんですけど!? まぁ同じことやってきたら、そのまま殴っちゃうかな。


「抱っこは無理です! でもお疲れ様でした 」

「先輩、お疲れ様です 」

「お疲れ様…… です 」


「あり〜 」


「ご苦労、よくやったな久野(司令官風) 」


「うぜぇ…… なんのマネだよ 」


「俺の好きなエ○ァネタだ 」


おかしいな自信あったんだけど、伝わってない?


「下手くそだなぁ、そんな司令なら最終話まで残れないぞ 」


「練習しておくよ。そんじゃ普通にお疲れ様 」


「あり〜 」


久野は席に座る。残るは採点の結果、なんでこんな緊張するんだ? 俺が出たわけでもないのに…… 不思議な感じだな。


「どうでしたか珠希? 」

「掴みはバッチリでしたか、先輩 」

「先輩…… カッコよかったです 」


「どうかな、まぁ得意分野だし、多分いける。というか、あの生徒会の奴に負けたらダメな気がするし 」


「何か言われんですか…… 」

「ん〜…… いや、まぁ個人的にそう思っただけ 」

「なら勝てます。珠希はそうでしょ? 」

「ありがとうな緋夏。やっぱり好きだぞ〜 」

「むぎゅ!? 苦しいで…… す 」


抱きつきやがった…… もう隠す気ゼロだろ。知ってたよ、隠す気ゼロなの。でもね、でもおれは見なかったこと、聞かなかったことにする。


「あっ、そうだ…… お前さ〜 」


久野が俺に向かって問いかけてくる。


「なんだ? 」


「私があの会長のことを品行が素晴らしく、誰からも慕われるようなお方ですって、言ったらどうする? 」


「は? なんのこっちゃ 」


いきなり何言ってんの? 行動もドン引きしそうなのに、言動でもドン引きさせる気?


「いいから、どう思う? 」


「…… …… 眼科じゃ手の施しようがないから、国が運営してる秘密の病院で隔離してもらえ。そうでもしないと手遅れになる 」


医大附属でも、陛○ご信頼の病院でもダメだ。それは最早、洗脳を超えた何かですので。


「ぷっ! アッハッハ! だよな! そうだよな、はぁ…… わかるわ〜 」


「ほんとどうした? どこか打ったか、言ったろ足滑らせんなって 」


「打ってねぇ…… デジャヴでウケたの初めて 」


「? 」


デジャヴ? どういう意味なのか、さっぱりだ。

これは本当に病院ですかね?


「なんでもない。おっ、採点終わったっぽいぞ 」


「来たか…… 」



やべ、なんだこの緊張は…… 俺に緊張する資格はあるのか? この場にいることで許可してくんないかな。


結果を教えてくれる先生は吉報を知らせる天使ちゃんか、はたまた凶報を知らせる悪魔様か…… 前者にしてくれるなら、どんな顔の天使ちゃんでも受け入れるのでよろしくお願いします!


勝利の報だけで俺のキャパは埋まってるから、間違っても敗北の報なんぞ持ってくるなよ……





前話と一緒に…… 見てほしい…… のかな?

デジャヴの意味が!? わかる…… はず

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