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八三 コレクションルームお披露目

久しぶりのアイテム鑑定がちょっと楽しかったので、時がたつのを忘れていた。

もうじきに夕飯の時間だ。せっかく玉に居るのにワシ特製とはいえ携帯食になるのは味気ない。

といって時間も無いし・・・・簡単に冷しゃぶでいいか。たれは各種作り置きがあるし、野菜切るだけだし、豚切って茹でるだけだし、どっちも一生で使い切れるか心配なぐらいあるし。

超特急で作り終えて、なんとかなったが、やっぱり何事ものめり込み過ぎるのは良くないな。時間感覚が無くなるからな。


夕食後これからライムさんが来るまでの時間なにをするかという話になったんだが、完全休養に充てようと言うことになった。

タマキがたまにはゆっくりしてもいいんぢゃないかと珍しいことを言ったかと思えば、ミケの方もたまにはゆっくりしたいと同意したことが大きい。

たしかにずっと移動だったし、ダンジョンもあった。ここらで骨休めするべきだろう。

特にミケは気丈に振る舞ってはいるけど、だいぶ限界のハズだ。一般人が成人してから始めた戦いに明け暮れていて、運動らしい運動もしてこなかったのに長距離の移動、さらに今回のダンジョンでは二度倒れて、ボスではトラウマものの衝撃を味わっている。体のケアも心のケアもするべきだと思う。タマキもその辺のことを考えていたんじゃないかな。


風呂に入って部屋に戻ろうかとしていると、メイから今日渡したフィギュアの配列が終わったとの報告を受けたので、タマキと共にコレクションルームを訪れてみる。

なんでタマキと一緒なのかって?当然、いっしょに風呂だったからだよ。

何気にタマキがこの部屋に訪れるのは初めてだったりする。

中に入ると、並べられたフィギュアたちが鎮座している。

中央のソファ横の円柱展示はともかくとして、これだけ広いんだからもっと広く使えばいいのにと思うぐらい、きちんと左端最上段から整列して並べてある。

あとでメイに聞いてみたところ、


「色々考えていたんです。属性でわけようかとか、住んでる環境でわけようかとか、種族でわけようかとか・・・。しかしどうせなら手に入れた順番通りのほうが、どんなのだったとかあの戦いはどうだったとか思いだしやすいと考えてあの配列にしました」


ということだった。

主人の思い出のことまで考えてくれるとは、なかなかにできた給仕である。

でもなぁ、今現在でいうならばここにいた、あそこにいたというのは感慨深く思いだせるんだけど、残念ながらほぼ倒したのはタマキなんだよ。思い出すのはただただタマキの魔法が凄まじかったということだけである。


「なかなかに壮観ぢゃ。この部屋を作ったのは正解ぢゃろて。また人化しているのがやっぱり良いのぢゃ。魔物そのままぢゃとちときついからの。図鑑とかならまだ我慢できるが立体はのう・・・」


その意見には賛成だ。先の生ミイラとかワームとかあんまりそのままをフィギュア化しても飾りたいとかにはならないからな。


「この短い旅路の中でこれだけの奴らと出会ってきたわけなんだけど、これって多いの?少ないの?」


「ダンジョン三つとはいえ、村らしい村には到着できず、出会った人も数人程度・・・範囲としてはすごく小さい中でこれだけの数ぢゃから、当然多いのぢゃ。しかし・・・」


「多すぎるわけではない、と」


「そうぢゃ。普通ダンジョンといえばもっと階層があったりするもんぢゃからの。今までのダンジョンはどれもちと浅い。全部合わせても両手で数える位の階層しか制覇しておらんからの。さすがに今回のぴらみっどの二階層のレベルぢゃと多すぎるが、他のは数は多くとも種類は少なかったからの・・」


「ダンジョンっていうのはそんなに多くの種類を生み出すのか?」


「前にも言ったかもぢゃが、ピンからキリまでぢゃ。ぢゃが、大体十種類前後の奴がいるのが平均値ぢゃと思う。中には今まで見たことあるやつが一種類として現れるから一概に出会った種類が十種類増えるわけではないがの」


そういえば今回のピラミッドでも辺境で見たやつが何体か混ざっていたっけな。

それから順番に一つずつ見て回ったが、「こいつは人化しても下半身がそのままぢゃ」とか、「あの生ミイラもこうなると宝飾品のよく似合う美女ぢゃ」とか、「うむ、この衣装はなかなか・・・」とか一体一体感想を言うタマキが微笑ましかった。

なにこれ楽しい!美術館デートってなにがいいのかとか思ってたけど、実物見て感想を語り合うってすごく楽しい!まあ美術品じゃなくてフィギュアなんだけどね。


一通り見終わると、部屋に帰ることにしたんだけど、先に寝室に行っておいてくれと言われ、一人で帰ってきた。

・・・なんか以前にもこんなことがあったような気がするんだけど・・・

やることもなく、ボーっとしているとほどなくドアが開く。

そこに立っていたのはもちろんタマキなんだけど・・・・サラシにふんどしというスタイルだった。

祭りかなにかあったっけ?なんて思ったけど、この衣装はさっき見たぞ・・・・たしか一反木綿!

さっきいくつかのフィギュアの衣装をみて感心してたし、いずれまたどれかの衣装を着てくるだろうなとは薄々感じていたけど、こう来たか・・・。

似合ってはいるけど、その姿は田舎の祭りで頑張る小学校高学年である。

前から見ると越中ふんどしなんだけど、後ろから見れば六尺ふんどしのごとくねじった紐でくいこんでいる。目の毒だ。


「なかなか扇情的ぢゃろ。作りも簡単ぢゃしの。それにお主、黄金の棺の前で言ったぢゃろ?地上に戻ったら埋め合わせをすると。埋め合わせてもらおうぢゃないか!」


そういってワシにダイブするタマキ。それが合図となり回数記録更新となる合体を繰り返した。

完全休養すると決めたとはいえちょっと無理し過ぎな気もしたが・・・・。


疲れ果てて眠ったその夜、見た夢はお神輿にタマキを乗せてわっしょいわっしょいしている夢だった。

2018/2/3 魔物図鑑1を投稿しました。(43話44話の間)

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