八〇 神だった者達への挑戦
ピラミッド内部への突入は二日後となった。
薬草とか魔法薬とかつかってみたんだけど、どうもミケには効きが悪いようだ。
念には念をということで急いでもいないしゆっくり行くことにした。
敵がいなくなったこのフロアではもう見張りの必要も神経を張り詰める必要もなくオアシスにミケを一人残しても全く問題はない。
ないが、置いて行かれるとでもおもったのか不安になるというミケは一人でテント内でいることを嫌がった。
なのでこの二日間は三人仲良くゆっくりゆっくり砂漠を無理のない程度(東西に一日、南北に一日)歩いて、ドロップ品の回収忘れを回収していった。
その間に二人にダンジョンにはいってからの敵とこれからいるであろう敵について雑談程度に話していた。
「二人はここに来てからの魔物ってみた事や聞いた事ってある?」
「う~ん・・お主が凍らせた奴らや布の奴は見たことぐらいはあるが、ウチやミケが戦ったやつは知らんのぢゃ」
「ボクも同じようにゃものかにゃあ。といってもギルドの手配書とかで見たことある程度で実物ははじめてだにゃ」
「ちなみにその二人共が見た事ない奴らってワシの読んだことある本では神話とかいう類の話に出てくる神達だったりするんだけど・・」
ミケは絶句した。
「ぢゃあウチらは神殺しぢゃな。といっても、お主視たんぢゃろ。アレら魔物ぢゃったんぢゃろ?」
ちゃんと視たさ。ちゃんと魔物っていうくくりだったよ。
ただなぁ・・・ついでに視たワシらのステータスの称号に神殺しっていうぶっそうなのが増えてるんだよなぁ・・・三人とも。
「まあ、そうなんだけどね。それに神だからって手加減とか降参とかいう選択肢はないし戦っていくしかないからどうこうってことじゃないけど、おそらくあの建造物のなかってこんなのばっかりだと思うんだよなぁ」
「それは・・なかなかたのしそうぢゃなあ♪見た事ないのを見るのも、戦うのも楽しみなのぢゃ」
「あんまり不吉にゃことは言わにゃいでほしいにゃあ・・今のボクじゃあのスフィンクスレベルが複数出てきたらただの足手まといにゃのにゃ・・・」
泣きそうな声で言ってくるミケ。
気持ちは分かるけど。多分常人の正しい反応なんだろうけど。
それに対してタマキの楽しそうな事。こっちはワシと一緒でこの世界を旅して見た事ないもの知らないものを発見するのが目的だから、こんなチャンスにはことさら楽しそうにするなあ。
同じ目的のワシだってこう未知の場所は、ここまでは楽しそうにだけはできないけどなぁ・・。
とりあえず推測でしかないけど、警戒しておくのに越したことはないな。
・ ・ ・ ・
結論からいえばワシの予想は当たってしまった。
右からも左からも前からも後ろからも神話の神達の襲来である。
中には辺境ダンジョンで見たことある奴もいるけど、こんな団体さんの一斉襲来はちょっと予想外だった。
仮にも違う世界で神として崇められるような存在なら一人づつ来いよ!
ピラミッドに入った所では普通の迷路だった。
途中ある壺やら宝箱はすべからく魔物入りであったが特に罠らしいものはなく、出てくるのはミイラ程度でそれほどの強者もいない。
そういうふうに軽くみていたのが良くなかった。
周囲を警戒するあまり足元がおろそかになってタマキが落とし穴に落ちてしまったのだ。
行き止まりだったし、たぶん仕様の落とし穴なんだろうけど。
とっさに手を伸ばしたんだけど間に合わず、といって放っておくわけにもいかない。それがいくら大丈夫だって確信があっても嫁だからな。
続いて残ったワシらも突入する。
で、落ちてきたところが今まさに団体さんと戦っているこの十字路である。
それぞれの道はそれなりに大きく敵が三人ぐらいいっぺんに入ってくる。
それに引き換えこの三人がいる場所はほんとうにただの十字路、部屋みたいに大きくなっているわけでもなくただ交わっているだけの道である。普通に戦えば戦いにくいってもんじゃない!
犬の面かぶったやつとか、天秤もっているやつとかいかにも壁画から抜け出してきましたって感じなんだけど戦闘力はアマゾネスのちょっと上ってところかな?それでもこれだけの量でおしてくるとなかなか面倒だろう。
だがワシらは普通の戦いをしていない。
タマキが三つの道に関しては洞窟への火炎放射のごとく、魔法で一斉攻撃で排除してくれるので、ワシとミケは残る一つから湧いてくる方々をやるだけでいい。なんと楽な戦いなのだろうか。
ほどなくして戦いは終わるわけだけど、なんというかこのトラップをつくった奴もこんな攻略されるとは思うまい。三つの道が魔法で埋め尽くされるなんてな。
最後の犬の面を殴り倒すと今まで戦っていた十字路に魔法陣が浮きだす。
おそらく最後の悪あがきなんだろうな。通路にはドロップ品が散乱しているし、それを取られないように戦っていた場所に魔法陣書いてさっさと次に行ってしまえって感じかな。
ただ、ワシらは敵を押し返す勢いで戦っていたため通路に入っており、そのトラップは意味を成さなかったんだけどね。
十字それぞれの道を行き止まりまで探索して、ドロップ品は全て回収し、このフロアのつくりの意図を全く無視したワシらは、反省することもなく魔法陣をくぐるのであった。
◆今回のフィギュア収穫◇
ミミック ツボマジン ミイラ マミー アヌケト
アヌビス アピス アペプ アマウネト ウアジェト
ウプウアウト クヌム ケプリ コンス サテト
セクメト セケル セベク セルケト ソプデト
タウエレト トート ヌン ネイト ネクベト
ネフェルトゥム バステト ハピ プタハ ベス
マアト ミン メジェド メスケネト メルセゲル
メンヒト モンチュ ムト ラシャプ




