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六三 新たなメンバーと専用窓口

そんなことをいきなり言われて今度はこっちが固まる番だった。

え、なんで?そんなことを言われるようなフラグは立ててないハズなんだが・・。


「だ、だめかにゃ?」


「ギルド側としては問題はないけど仲間にしてくれと言われた夫婦はどうなのかしら?」


ど、どうしよう?


「・・ちなみになぜウチらと、というのを聞いてもよいかの・・?言う程交流はしてないし、見ての通り危険な事を知らなかったでやってしまうような夫婦ぢゃぞ、ウチらは」


「・・うん。あにゃたたちしかいにゃいというのもあるけど、大事にゃことを教えて貰ったりしたし久方ぶりに人との交流の楽しさを教えてくれた。だから何か恩返しがしたいというのがあるにゃあ。それに・・・」


「それに・・・なんぢゃ?」


「・・作って貰えた料理が本当に美味しいのにゃあ♪あれから同じようにゃ料理に挑戦したんにゃけど、あのレベルにはたどり着けそうににゃいのにゃ・・もっとあの料理をたべたいにゃあ!」


前半とはあきらかに違うテンションで後半を宣言するミケさん。

たしか・・タマキがワシを一生の伴侶に選んだ時もこれが理由の一端を担ってなかったっけ?


「なるほどの・・・それぢゃしょうがないのう。ウチもそうぢゃったしな」


「え?」


「ウチもモリーの料理を食べて一生の伴侶に決めたのぢゃ!」


「にゃ!やっぱりそうだよね。あれなら一生捧げてもいいのにゃ!」


ワシの料理、惚れ薬とか入っていたかなぁ?

胃袋を掴み過ぎじゃないかね。


「・・・ということにゃんだけど、ダメかな?」


「ワシはタマキがいいなら別に反対はしないけど・・」


「ウチも反対はせん。ミケは気にいったから文句はないのぢゃ」


「それじゃ、決まりね。詳しい事とか退職金とかはまた後日・・ってちょっと待って。ミケさん男だったわよね?一生捧げてもいいって!?」


ああ、そうだった。その問題も解決してない。


「あの、ライムさん。ボク、実は女の子だったみたいです」


「え?え?でも、たしか付いているんでしょ?カードにも男って・・」


「お主たちはこのダンジョンを見ずにほっといたのもそうぢゃが、もうちょっと実際に確かめるという事をした方がいいのぢゃ。確かに付いておるが、ちゃんとそれ以外の所も確認したのかのう?」


「え?」


「ミケは成長期から下半身からの出血に悩んでおったらしい。月に一度ぢゃ。まずそこでおかしいと思わないといかんぢゃろう。それに胸なんてウチより大きいのぢゃぞ」


「ボクもこの間知ったばかりにゃんだけど、タマキさんにも確認して貰ったし間違いにゃく女ということにゃの」


それでも納得いってない様子のライムさん。

結局タマキがやったようにライムさんも風呂場でミケさんを確認することとなった。

ワシ?もちろん今回も留守番だよ。

誰もいなくなったギルドの建物。

静かなその場所で思う。


(というか、連れて行くのは全く構わないんだけど、本当に大丈夫かね。タマキがいるからなんの問題も無かったとはいえ、ミケさんはステータスも今までの暮らしも全くの一般人だ。いきなりあんなダンジョンとかに入れるわけにはいかんよなぁ。そもそも武器とか何を使うのかも知らない。この辺はなんとかせねばならんだろう。そしてワシとタマキには言えない秘密もあるし、・・ま、どこまで一緒か分からないしそこまでは今は話さなくてもいいかな。玉のことは・・そこはなんとかなりそうだけど、というかなんとかしなければ野宿になってしまうな)


そんなことを頭の中でぐるぐる考えていると3人が戻ってきた。

なにか自分の信じていたものが崩れてしまった感のあるライムさん、この前と同じように恥ずかしそうにしているミケさん、そして今回も胸の大きさで負けている事を歯ぎしりしながらくやしがっているタマキ。


「・・ほんとうにおんなのこだったわ・・」


心ここにあらずでいうライムさんである。

しっかりしてください、ライムさん。確認したからにはやって貰う事も増えるんですから。


まず、ライムさんにはミケさんのカードにある性別の修正をお願いした。

分かっているのにいつまでも男と書かれているのは可哀想だし。

こちらは、ライムさんの力で何とかすると約束してくれた。

そしてミケさんをワシらのパーティーに入れることになるので、すでに査定している依頼を三人分にして欲しい、足りない分は換金分から取って欲しい事を頼んだ。

仕事が増えることに若干嫌そうな顔はしたが、「それぐらいならしてしておくわ」ということになった。これでランクとしては同じ階級となるって寸法さ。

それから先程の転送陣を貰えないかと思ってお願いしてみた。

これがあればいちいちドロップアイテムを道具箱に入れることなく、かつギルドに迷惑をかけることなく本部にいるライムさんに送る事ができ査定もして貰えると言った具合だ。

つまり、ライムさんにはワシら専用のギルド窓口になって貰う事になる。で、各ギルドに行った時には依頼や査定による収入の受け取りとカードの更新だけすればいいということになる。

さすがにこれは断られると思ったんだけど、ここでここのダンジョンを攻略した事が評価されて、さらにヨーコさんの家族ということでなんと了承された。


「なんていうかな。ヨーコちゃんの娘夫婦ってだけじゃなくて、なんか君たちと関わっていると面白そうだし。でも、あんまり何もない場合は魔法陣を取り上げるし、指名で依頼頼むかもしれないからその時はおねがいね」


意外とちゃっかりとしているライムさんだ。


その後一旦帰ると言う事で、見送ったワシら。

その際各々のギルドカードは没収されている。ミケさんのは修正、ワシらのもついでにパーティー変更とかしておいてくれるらしい。そのかわりここから動けなくなったけどね。

ライムさんが帰ったあとでミケさんはワシらにこう言ったのだった。



「そ、それでは、不束者ですが、末永くおねがいしますにゃ!」

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