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五一 豚を焼いても焼き豚はできない

足音立てて出てきたの鬼でも蛇でもない、ちょっと顔色の悪い豚さんだ。

そう、繁殖力が非常につよい魔物として同人とかでよく女騎士とかエルフさんを襲うオークである。

棍棒やら石斧やら持ってこちらに鼻息荒く近づいてくる。


「ふむ。オークぢゃが・・・凄いのぢゃ。見た所、上位種もちらほらおるのう。こんな集団、ダンジョン以外では見ないのぢゃ」


それらオークに混ざってこちらに向かってくる4足歩行。

そのまま豚っぽいけど、どちらかと言えば無人島でお世話になった猪に似てる。


「あれはワイルドボアぢゃな。たぶんモリーが思っている通り島で狩ってた奴が魔物化した姿ぢゃ。どうもオークと共同生活しているみたいぢゃの。ま、同じような種族ぢゃし不思議はないな。とりあえず突進には気をつけるのぢゃ」


タマキが説明してくれる。

うん。この嫁がいたら魔物図鑑とか全く必要ないね。

なにせタマキ自体が図鑑と言うか、もう生き字引なんだもん。


取り敢えずワシは包丁を片手にかまえ、タマキも扇子をかまえる。

心では思っているよ。どうせ使わないんだろうなぁ、と。

律儀に待っていてくれたのかどうか知らないけど、構え終わったタイミングでその集団は襲ってきた。


・ ・ ・ ・


目の前に広がる焼け野原。

あったはずの数軒の家もろとも無くなり、残り香とでも言うべきなのか煙たく焦げくさいにおいが立ち込めている。

その風景に似合わないキレイなドロップ品とフィギュアがところどころに落ちている。

最初奴らは間違いなく、タマキのほうに襲いかかった。

これは性欲の強いオークの本能だろう。ワイルドボアまでその流れに乗ってタマキの方に流れて行った。

しかし奴らの手や武器がタマキに当たることはない。

目に入った者から容赦なくタマキが燃やしつくして行ったからだ。

さすがに脳味噌が少ないオークといえど、本能でかなわないと悟ったのか標的をワシへと変える(それでもタマキに向かっていくものも多数いたが)。

ようやくワシにも戦闘ができる機会が訪れたのか、と思い包丁を持っていない方の拳を握りしめる。

だがその握りしめた拳が振るわれたのはわずかに三回。

ハイ、キング、ジェネラルと別々の個体であったけど全く大差はなかったな。

まるで豆腐を殴ったようになんの手ごたえもない。

ただ生ぬるい感触を味わっただけだった。

メイにゲンコツした時はもうちょっと手ごたえというか感慨があったものだけど・・。

なぜそれら三体しか殴れなかったか、それは標的をワシに変えたと感じたタマキが魔法の威力を上げたからだ。

見渡す限りの空の色を変えるレベルの魔法を魔力切れなど一切起こさずに使えるタマキが十分蹂躙しているレベルから威力を上げると、もはや地獄の様相である。

それをなんとかかいくぐってワシの元までたどり着いたのがさきほどの三体と言うわけだ。


「今回もすごい量ぢゃの。ドロップ品も豚肉とか多いし、そうぢゃモリー。ウチあれ食べたいのぢゃ。とんかつ!」


「ん?ああ、いいよ。そうだな、このダンジョン出たら、ミケさんも誘ってまた楽しく食事しようか」


「楽しみなのぢゃ♪あ、豚肉の他にも油も落ちておるのう。これはどうするかの?」


「豚の脂で揚げると、また違った味わいになるし、結構料理にも使えるからもちろん持って行くよ」


「人形は・・なんか今回のは肌面積がおおいのぢゃ・・奴ら大事なところしか隠してないからかの。なんかちょっとえっちぢゃの・・」


オークの人形は肌色の豚さんが擬人化したみたいなもので胸と股の大事な所だけ布で隠したものになっている。あとは種族によって付属品が違うぐらいの差異だ。

ワイルドボアは擬人化したところまではオークと変わらないが、おおきな八重歯がかわいらしく、服もはじめ人間が着るようなのを着ている。

なんでフィギュアになったとたんワイルドボアの方が待遇が良くなったのだろうか?


そんな風に雑談しながらアイテムを集めていると、じゃりっ、という音が聞こえた。

タマキも聞こえたらしく二人一斉に振り向くと、そこにはまたもや豚がいた。

あれ、でもさっきまでのオークとはなんか様子が・・?


「ちっ。まだおったのか。しつこいのう」


いうやいなやタマキがイカヅチを落とす。

何故か持っていた藁を掻く道具みたいなのにイカヅチが着弾し、豚本人も黒ずみになりドロップとフィギュアを落としてさらさらと灰になってしまった。

あ、あっけなさすぎる。

灰が風に流されると豚がたっていた場所に魔法陣が現れる。

あ、こいつがボスだったのね。いいの?こんな倒され方で・・?


「ん?なんか珍しいものを落としたのう。なんぢゃこれは?」


それは豚が持っていた道具だったけど、あきらかに武器には見えない。

さっきも思ったけどどう見ても厩とかで使う道具だ。

不審に思いながらも豚が落としたアイテムを回収していく。フィギュアを手にとって名前札を読むとそこにはよく知った名前が・・・!!!?

あわてて道具の方を世界眼で視ると、


[九本歯の馬鍬]・・・本気で降ると風や炎を呼ぶ。伝説級武器。


うむ、やはり・・な。持ち主があれならばそうなるわな。

そうか、ヨーコさんの言ってたことは本当だったか。

前世に話でしか聞いた事ないようなのもいる、か。

努めて冷静に全てのドロップ品を回収すると出てきた魔法陣に乗り、次へと進むのだった。




◆本日のフィギュア収穫◇

オーク

ハイオーク

オークジェネラル

オークメイジ

オークキング

オーククイーン

ワイルドボア

チョハッカイ

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