四九 カード貰って早速納入
次の日、起きるとなにか違和感が・・・あ、そうか。
ここは玉の中の家じゃない。ミケさんの家に泊ったんだった。
ワシが起きるとタマキも起きるという習慣がちゃんとよそでも発揮されており、すぐにタマキも目を覚ます。
ミケさんはまだ起きていないらしい。ま、ワシら夫婦が年寄りくさく早く起き過ぎるのが原因ではあるのだけど。
勝手につかうのは悪いような気もしたが、台所を使わせて貰い適当に朝食をつくる。
並べ終わったナイスタイミングでミケさんが起きてきた。
「起きたら御飯が出来ているとか、幸せにゃあ~♪」
昨日の夕飯とおなじようなとろけた顔で一口一口おいしそうに食べていた。
朝食が片づけまで終わると、早速ギルドガードを発行してもらった。
手順は昨日教えてもらってたし、案外さくさくと終わった。
ここでも玉の契約と同じように血の一滴を要求されたが、重要な契約にはサインや判子じゃなくて血なんだな。
血にはそれぞれの人の魔力が宿っているので唯一無二、偽造不可のこれ以上ない本人確認だそうだ。
◆ ◇ ◆ ◇
名 前:モリー
年 齢:10
性 別:男
レベル:14
ランク:Z
職 業:冒険者
その他:嫁一人
◆ ◇ ◆ ◇
名 前:タマキ
年 齢:11
性 別:女
レベル:5
ランク:Z
職 業:冒険者
その他:第一夫人
うん、世界眼で見たステータスと違いシンプルでいい感じだ。
タマキのカードとの違いは一番下だな。
なんだこの嫁一人っていうのは!?タマキのほうも第一夫人って!?
さらに下に見えるか見えないかぐらい小さく(タマキ)って書かれている。タマキのほうは(モリー)って書いてある。
いくら身分証明になるからって、こう書くかね?
しかし、タマキと結構レベル差が付いてるな。
戦ってるの全部タマキなんだけど、なんでだ?
それからギルドについての説明を受けた。
驚いたことにこんなギルドでも設備は整っている。
ちゃんと依頼も受けられるし買取も行っているらしい。
依頼は全ギルド共通。どこででも同じ依頼が受けられる。
依頼達成の証(納品物とか)を受付に持っていくと、それを精査してくれたのち一旦本部に送る。そうすると本部から折り返し依頼達成金と明細が送られてくる。明細を各ギルド職員が見てカードにポイントをつける。一定のポイントが溜まるとランクアップするといった具合。
同じのを繰り返して受けることは出来ない。これは例えば薬草採取の依頼ばかりうけてポイントを稼ぎ、ランクをあげるというセコイ手を防止するためらしい。
買取は、専用の転送陣を使って一括本部で査定し、明細と代金が送り返されてくるらしい。
その査定過程はシークレットなんだけど、その場にヨーコさんの元仲間で引退した魔物討伐隊の人が責任を持って管理しているらしい。
不正があればよくて鉱山送り、最悪は死罪。なかなかハードなことだが利用する側としては安心だ。
もっともミケさんが依頼受付や買取受付をしたことはない。両親から教え込まれて流れは理解しているとはいえ、なにせこのギルドには人がタイガさん以外は来ないのだから。
そのタイガさんは商人であってギルドで受付することなんてないだろうし。
一旦本部を通すので、依頼も買取も即日にお金を貰えるわけではなく、一日二日かかるらしい。まあ安心安全には代えられないか。
そして夫婦とかのグループの場合はそのグループの人数により依頼の中身が変わることがある。
入るポイントは各々一人で受けるときと変わらない。
お金はポイントと違い各々で受け取るわけでなくグループで貰う。金額は同じ。
ただ依頼内容は、討伐だと討伐数が多くなったり、収集だとやはりその数が増えたりするらしい。
「とりあえずこんなところですにゃ。分からにゃい事があればその都度教えますにゃ。それでどうしますかにゃ。早速依頼を受けますかにゃ?」
「そうだね・・でも早速ダンジョンに入ってみたい気もするけど、タマキはどう?」
「ざっと依頼を見せてもらったが、結構採取系の仕事が多いのう。とりあえず今まで採ってきた物を提出したらどうぢゃ?で、査定の時間でダンジョンに行こうぢゃないか」
タマキに聞いて正解だな。なんの無駄もない行程だ。
早速依頼票をペラペラめくり、内容を見て行く。おお、あるある。えーと、ワシが今既に達成しているのは・・・結構あるな。
「これって一気に複数受注、複数達成しても?」
「いいですにゃ。こういう地方のギルドだとその道すがらのをいっぺんに出す方々もいるらしいので、それを規制する規定はにゃいですにゃ」
ミケさんに確認をすると受付に次々にいままで集めたものを依頼票に書かれているタマキとのグループとして量を出していく。
島で採った薬草にキノコ、毒消し等々、島から出た今までで採った気付け草や体力の実等々、そしてタマキが倒した魔物がおとした毒針や粘液、蝙蝠の翼や蜂蜜等々・・・。
「こ、これは・・もしかして、モリーさん。あにゃたアイテムボックス持ちですかにゃ?」
「え?あ、うん、そうだよ」
しまった。うっかりしてた。
何の気なしに出してたけど、そうだったこれもチートスキルだった。
「初めて見たんにゃけど、ホントにいっぱい入るもんにゃのですね」
あれ?スキルってばれてない?
あ、そうか。たしかアイテムボックスって道具としても存在しているんだっけ。
安心したワシはその後も出していくのだった。




