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四二 初遭遇は嫁無双

次の日、事前の約束通り昨晩の夫婦生活にヨーコさんからのやっかみを受ける事はなかった。

・・・のだが、


「昨晩はお楽しみでしたね」


今度はメイから同じような言葉をいただいてしまった。

なんなの!?この世界では合体翌日に気付いた人はそれを言わなくちゃいけないルールでもあるの!?

そりゃ、メイにはこの約束は知らせていなかったし、物音がすれば警戒してくれと言っていたのだから気がつくだろうが、気がついてもスルーして欲しかった。

さすがに音とか声でワシらと分かっただろうから覗いてはいないだろうと思っていたんだけど、なんとご丁寧に隙間からちょっと覗いていたのだそうだ。

おまえは某国民的家政婦か?

今後そういうことがないようヨーコさんと同じ約束をしてもらいたかったのだが、「しかし、物音がすれば見に行かないというわけには・・」と難色を示したため、夫婦生活を覗くなということだけはなんとか約束して貰った。

勝手につけた名前については、


わたくし如きに名前を頂けるとは・・光栄です」


涙を流して感謝された。

ゲンコツをくらっても涙一滴こぼさなかったメイから涙を見るとは思わなかったよ。

その後、ヨーコさんの話し相手になってほしいとかコレクションを飾る部屋を用意して欲しいとか昨日考えた要望をすべて伝え、了承してくれた。

ただコレクションを飾る部屋を作るにはちょっと時間を頂きたいと言う事なので気長に待っていよう。

伝えたい事を伝え終わると、ワシとタマキは正門から玉の外へ出て探索を始めることにした。


玉から出た風景や雰囲気は昨日と変わらない。

あいかわらず静かでじめじめしている。

昨日と同じように太陽の位置を確認して・・・っと、北はあっちだな。

道中ところどころで世界眼をつかい、薬草やら毒消し草やら果物やら必要になりそうなものを採って行く。

この森に来た時にも思ったけど、島から出る前と変わらんなぁ・・。


そんな気楽な散歩のような探索をしていると、進路をふさぐ複数の影が現れた。

目のまえにいるそれらはいつも見ていたイノシシとかシカといった野生動物ではない。

RPGでみたことのあるようなちょっと異形のやつらである。それも集団で。


「ふむ。スライムにバットに・・・コボルトぢゃな」


タマキが即座にその影の正体を教えてくれる。

本当に・・・魔物だぁ・・夢じゃない・・・。

タマキやメイはワシが元々行きたかったモンスター娘の世界のほうが合ってる気がするし、そういうのではないワシがイメージしていた魔物だぁ・・・。

静かに感動を覚えていると、タマキが続けて説明をしてくれる。


「おっ、スライムは数種類いるのぅ。ミニにメタル、クリーンまでおるのか。珍しい。ぢゃがウチの敵ではないのぢゃがな」


そういいながら、魔法で一掃する。あ、雷属性だ。初めて見た・・・。

食らった魔物は断末魔も上げる暇なく一瞬光って消えて行った。

わぁ、本当に解体とか必要ないんだ。いた場所になんかアイテムらしきものが置いてある。

・・・って、そうじゃない!


「えっ。何やってんの、タマキ?」


「?魔物を一掃しただけぢゃが?」


疑問符を浮かべるタマキ。そうなのだ。よく考えればタマキの行動は正しい。

ここはゲームではない。魔物だって待ってくれるわけじゃない。

先制攻撃できるのならした方がいいに決まっている。

でも・・・それでも・・・!


「・・・・はじめての魔物ぐらいワシが戦いたかった・・・」


「あ・・。そうぢゃったの。悪かったの・・」


一応反省はしたみたいなんだけど、もはや本能なんだろう。

その後もタマキは見つけるやいなや魔法で全てを倒してくれる。申し訳なさそうな顔をしながら。

ビッグスラッグは粘液を出す前に氷漬けにされ消え、マンドラゴラは叫ぶ前に焼かれ消えて行く。

もはやワシに戦闘する機会さえ与えて貰えない。

やつあたりで木を一本殴り折ってしまったら巣があったのかキラービーが襲ってきたけど、それさえもタマキは倒してしまう。

ワシのやることは、そいつらの落としたドロップ品を集めることだけである。

粘液に薬草に翼に・・・こうしてドロップ品を見て道具箱に入れて行くだけでも異世界だなって実感はできる。

ときどき人形も落ちているので、しっかり腕輪の効果も出ているのが確認できるし、レベルもあがる。

何もしていないのにレベルが上がるのはやはりなんかしっくりこない。

しかも戦っていないワシのほうがタマキよりもレベルあがる速度がなぜか早い。

人形は今回のも精巧で同じ種族でもちゃんと差異を出している。

例えばハニービーとキラービーは目付きとか持ってるアイテムがハチミツ壺と槍で違っていたり、スライムたちは大きさや色、そしてやはり構えているアイテムが違っていた。

ミニスライムが幼女化しているのはまだいいんだが、クリーンスライムがロボット掃除機に乗っているのはこの世界でどう説明したらいいんだろうか?

そんな風にそれなりに楽しみながらのドロップ品回収ではあった。

でもやっぱり、戦闘してみたいなぁ・・。


そんな願いは叶うことなく森を抜けるまでこのタマキ無双は続くのであった。




◆本日のフィギュア収穫◇

スライム

ミニスライム

グリーンスライム

クリーンスライム

メタルスライム

バット

コボルト

ビッグスラッグ

マンドラゴラ

ハニービー

キラービー

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