表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
109/354

一〇八 投げた斧が一番いいもの

ホラー物が続いたから、次もかなと思いながら魔法陣をくぐると、鬱鬱とした雰囲気が一変、のどかで綺麗な湖畔に出た。

湖の向こう側には小屋が見えるし、おそらくあそこまで行けってことだな。

その為には湖を割るか周りの森を通って行くわけだけど、今回は森を通って行けばいいよな。海を割った時は他に道が無かったからだったし。


「・・これぞダンジョンって感じぢゃが・・段差が激し過ぎぢゃな」


「・・にゃあ~・・でもまあ、おどろおどろしい所よりはましかにゃあ~・・」


そんな二人のどこか安堵にも聞こえる声を聞きながら森に入って行った。


そこは何とも幻想的な光景だった。

リリスやパック、ピクシーたちが飛んだり走りまわったりして、それだけでもなんかすごく神秘的な感じがしたんだけど、奥に行くにつれてエルフやダークエルフといったものまで出てきた。

ワシとしてはこの世界の住人として会うと思っていたエルフやダークエルフとここで出会うとは思っていなかったな。


「すごく幻想的にゃのに、全部魔物にゃんだね」


「たしかに・・ワシはこんな所で魔物としてエルフに出会うっていうのはちょっと残念なんだけどな・・」


「ん?ここがダンジョンぢゃから魔物として出てきておるが、ちゃんと人としてのエルフ族もおるから、そうがっかりするな。もちろんフェアリー達の方もちゃんと妖精族っていうのがおるのぢゃ」


「にゃ?そうだったかにゃ?この国では聞いた事がにゃいんだけど・・」


「この大陸にはおらんがのぅ。他の大陸の森の中ぢゃったかの・・確かにおったはずぢゃ。小島で世話になったアマゾネスも他の大陸では普通に部族でおるしの・・確か戦女族とか言ったかの。人の形をした魔物はもともと人だったものが魔素の過剰摂取によって変化した者が少なくはないのぢゃ」


ダンジョン内はそういう過程ではないぢゃろうがのと、タマキが話をしめる。

ああ、なんか昔タマキから聞いたことがある気がするし本でも読んだ記憶があるな。そういえば。

とりあえずここに現れるのはどうあがいても魔物ということを再確認したので、倒しながらさくさくと進んでいくことにする。

素早い行動やエルフ特有の風魔法をものともせずもはや戦闘狂といっても差し支えない楽しみながらの殲滅作業でどんどん進んでいくタマキとミケ。

一方その後ろからエルフの羽飾りとか妖精の羽とかRPGでお馴染のアイテムを楽しんで道具箱に入れて行くワシ。

・・もうね、あきらめたよ。ま、そのうち二人でもワシに頼る事だってあるはずさ。その時までは二人の戦う姿で戦闘シミュレーションしたり、拾ったアイテムを鑑定したりで楽しんでやるさ。


安定の突破で森を抜け、湖の向こう側に見えていた小屋についた。

一応用心しながら玄関から入ってみたが、中にはブラウニーたちが居たぐらい。

戦闘とも言えない様な小競り合いで殲滅してみたが・・。


「・・魔法陣が出ないね・・」


「でも、もうこの小屋には魔物はいにゃいようだにゃ・・」


「・・ん?さっき最後のブラウニーを倒した所になにか・・これは古代語?なになに“壁の斧を湖に投げよ”かの。どういうことぢゃ?」


ダイイングメッセージがあったようだ。しかし本当にタマキが居て良かった。今の時代にどれだけの人が古代語を理解できるだろうか?

壁を見れば立派な斧が飾ってある。鑑定まで使うとオリハルコン製とある。

オリハルコン・・・前世における伝説上の鉱物なんだけど、やはりあったって感じだ。

この分だと緋緋色金とかアダマントといったものもこの先出会うんだろうなぁ。

というか・・・湖に斧を投げるんだからてっきりあの物語だと思っていたけど違うのかな?だってあきらかに銀や金よりオリハルコンの方がいいじゃないか・・。

とりあえず、これ以上何もできないのでダイイングメッセージ通り壁に掛かっていた斧を持って外に出て、湖に投げ入れる。

あの物語ではたしか女神が一人でてくるんだよなぁ・・。

そんなことをぼんやり考えていたら、案の定湖の中から斧を持った女神が出てきた。しかし三人いた。その手にはそれぞれ金、銀、そして投げ入れたオリハルコンの斧。

そして正直者うんぬんのくだりは全くの無視で、それぞれ襲いかかってきた。

えーっ!ってなるよね、この展開。だって女神だよ!?それが斧振りかぶって襲うってどういう状況よっ!?

ワシのイメージの女神って、そんなに重いもの持たないイメージなんだけどなぁ。なんかこの世界に来てからピラミッド内でもそうだったけど女神像が崩れるんだよ。まぁこの世界に来るきっかけとなったあのてへぺろ女神からしてワシの女神像とはすでに違っていたけどさ・・。

そしてそんな女神様の攻撃もまた、えーっ!って言われそうな展開でワシらに当たることはなかった。飛びかかったまではあちらも計算通りだったんだろうけど、その状態で雷が降ってくるとはおもわなかっただろう。仮にも神というカテゴリ(あくまでワシの前世でだが)、多少の魔法耐久はあったのかもしれないけど多少でなんとかなるほどタマキの魔法は優しくはない。地上に再び足をつけることなく三人は旅立ってしまった。

代わりに地に落ちてきたのは、金銀オリハルコンの斧とフィギュアたち他のドロップ品。

そしてその傍らには魔法陣。


いつものことながらあっけなく倒されるこの世界でも難敵と言われるダンジョンの階層ボスに静かに同情しつつ、先に進むのだった。




◆今回のフィギュア収穫◇

リリス

パック

ピクシー

フェアリー

コロボックル

エルフ

ダークエルフ

ブラウニー

ニンフ

ヘルメス

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ