諦めない無価値王女
読みづらかったので、改行や空白増やしました。
アルカリアは自分に価値がないと認めたが、生きることはやめなかった。
残飯すら食べられない日が続き空腹に苛まれても、物置の近くに生えている雑草を食べて空腹をごまかした。
時には、腹を壊し苦しむことや嘔吐することもあった。しかし、食べても大丈夫なもの、ダメなもの、腹を痛めた時に食べるときくものなどを自然と学び、段々とその頻度も少なくなっていった。
使用人に見つからないように遠くから聞こえる声や足音を聞き分け、物陰に隠れても魔法を使われて見つかり、仕事を押し付けられた。仕事はできてもできなくても殴られ蹴られ、その度に体にはひどい痣ができ、物置に戻ることすらできずにその場で倒れてそのまま過ごすことも多かった。
しかし、次第に使用人の動きや癖を読み取り、急所からずらして殴られたり、蹴られる方向に跳ぶことで威力を軽減するなどして大きな怪我をしないようになっていった。
異母兄や異母姉に魔術を向けられて傷も火傷も何度も何度もした。しかし、使用人の時と同様に異母兄や異母姉の魔術を扱うときの癖などがわかると避けられるようになった。
だが、それに激高した異母兄や異母姉が側近たちに命じてアルカリアに攻撃させるため、更に酷い怪我を受けて倒れることが多かった。
だからこそ、アルカリアは考えた。どうすれば自分が最小限の痛みで終えることが出来るのか必死に、必死に考えた。
結果、アルカリアは癖を読み取った上で、異母兄や異母姉の魔術に掠っては大きな声で喚いて逃げて自分が有利な場所に移動することを覚えた。
火の魔術を使われたときは噴水の近くまで逃げて魔術に当たってすぐに噴水に落ちた。
水の魔術を使われたときは水に濡れることを嫌がる王妃の魔馬の厩舎の近くまで逃げた。
風の魔術を使われたときは貴重な薬草が植えてある薬草園まで逃げた。
土の魔術を使われたときは庭師が手入れしているふかふかな土の中庭まで逃げた。
それまでに魔術に当たっているため、無傷ではない。しかし大きい怪我の頻度も火傷の頻度も少なくなった。
今日も小さな物置の中で、アルカリアは体中ボロボロになりながら丸くなって眠っている。
アルカリアは生きることを諦めない、諦められない。
どうして諦められないのか……それはアルカリア自身にもわからない。
「だれか……わたしを……」
閉じられたアルカリアの目から涙が一滴零れ落ち、汚れた物置の床を濡らした。
お読み頂きありがとうございました。




