表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼すぎる領主様 ~領地が火龍の狩り場はキツいです~  作者: 夕綺柳


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/26

第六話 アヒルの湖


「森の中だけでも、かなりの獲物が居ますね」


 遠くに鹿の親子が見える。


 鳥も丸々と太ったのが枝に留まっていた。


「肉食獣が居ないな、たまたまか?」


「いえ、火龍の狩り場に危険な動物は少ないです」


 そうなのか?


 もっと危険な場所というイメージだったけど。


 最悪、疫病を持っている動物が居るとか。


「天敵が少ないために、他の動物がとても繁栄しています」


「火龍を嫌って、肉食獣が近寄らないのかな?」


 匂いで縄張りを張り巡らせてるとか?


 自分の獲物を横取りされるのは、火龍も本意では無いだろう。


「そうだ、地図はおおよそで良いからね」


「かしこまりました、詳細は後ほどですね」


「うん、今はざっくりでもいいから、全体の情報が欲しい」


 自分の領地なのに、地図作りから始めなくちゃいけないとは。


 サバイバルだ。


「では、馬で出かけますか?」


「そうだね、火龍に見つかったら時間を戻すから気をつけていてくれ」


「かしこまりました」


 畑が動物に荒らされるとか、そういうのもやってみなくちゃわからない。


 とりあえず放置して、僕たちは森から出た。


 これで火龍から身を守るものは何も無い。


 ロードできるとはいえ、緊張する。


「あれは海か?」


「いえ、湖です」


 平原で馬を走らせていると、大きな湖に出た。


 森から川づたいに下って行った先だ。


「これは湖か? 海じゃないのか?」


 オーウェルは海を見たことがない。


 地球の知識で言うと、これはかなり広い湖だ。


「この国で一番の湖です、もっとも正確な広さを調べてはいないでしょうが」


 水辺だけあって、動物がたくさんいる。


 ここで水を飲むのか。


「海水が混じっている汽水湖と呼ばれる湖です」


「海水を飲むのか?」


「比重の違いから、海水は湖の下の方、淡水が上の方になるそうです」


「じゃあ、飲み水としても使えるということか」


「豊富な漁獲資源でもあると思われます」


 かなり透明な湖だ、でも動物がこれだけいるとなると、糞尿も混じっているな。


 あまり飲みたくない。


「飲み水にするなら、川か井戸を掘った方がいいと思われます」


「生水を飲むとお腹を壊すんだろう?」


「はい、特に湖の水を飲み水にはしたくないですね」


「でも、井戸を掘るなんてわからないな、クラリスはわかるかい?」


「申し訳ありません、わかりません」


「だよね、仕方がない、飲み水は川から取ろう」


 川の水はきれいだった、こうして動物が飲んでいるんだから毒もないだろう。


「オーウェル様、あれを!?」


「なんだ、火龍か!?」


 でも、クラリスが指さしているのは地面と平行、つまり下の方だった。


「あれは……ダンジョンではないですか?」


「なんだって!?」


 湖の離れ小島に、洞窟の入口らしき物があった。


 調べてみる価値はある。


「クリエイト」


 足で漕ぐ、アヒル型の小舟を出す。


 ふたりで乗るならこれが良いだろう。


「な、なんですかこれは!」


 クラリスが感動している。


 とろけそうな表情だ。


「いや、船だよ、足で漕ぐんだ」


「乗ってもよろしいですか?」


「うん、一緒に漕ごう」


 小さな桟橋を造る。


 強度は推して知るべしだけど、無いよりはいい。


 念のために、セーブしておこう。


 これは記念的なセーブじゃないから、普通にセーブする。


「わああ、わあああああぁぁぁ」


 バシャバシャと音を立ててアヒル型の船が進んでいく。


 クラリスの馬力は相当なものだった。


「このハンドルで、方向を決めるんだ」


「はい、はいっ!」


 直感的に使い方がわかるのか、クラリスは器用に船を漕いで離れ小島にたどり着いた。


 20メートルほどの小島で、他には何もない。


 洞窟を覗いてみる。


「瘴気です、魔物が居ます、間違いなくダンジョンでしょう」


 紫色の霧のようなものが見えた。


 身体に悪そうだ。


 でも、クラリスの顔が輝いている。


 ダンジョンは貴重だ。


 魔物の素材や宝、様々な資源、自然の宝物庫みたいなものだ。


 ダンジョンがあれば、冒険者ギルドが立てられる。


 冒険者ギルドがあれば、冒険者が集まる。


 冒険者が集まれば、それで商売をする人間が集まる。


 人が集まれば、生活費がかかる。


 それら全てが税金となるのだ。


「でも、火龍の狩り場じゃどうしようもないか」


「やはり、火龍をどうにかしなければですね」


 火龍が居なければ、肥沃な広い土地を独り占めできる。


 でも、それが難題だった。


 また船を漕いで桟橋に泊めておく。


 クラリスは名残惜しそうだ。


 遊びに来たなら良いけど、緊張感がないなぁ。


「とりあえず、他も見て回ろう」


「はい、川には橋が欲しいですね」


「そうだね」


 一々湖を迂回するのは面倒だ。


 今日は良いけれども、何カ所か橋を渡そう。


 そう考えながら、僕たちは湖を半周した。



【大切なお願い】


もし少しでも、

『ちょっと面白いかな?』

『つづきを読みたい可能性もあるかも?』

『オーウェル頑張れ』

と思って頂けた方は、評価、ブックマークをお願いいたします。


(↓にある☆を押すと評価できます)


励みになりますし嬉しいです。


よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ