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The end of the world online ~不遇職・アイテムマスター戦記~  作者: 三十六計
第四章_立ち込める戦雲

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79_思わぬ訪問者

 どうやら戦争イベントで死に戻ると志願の受付をした場所に回帰するらしい。


 真っ白な世界から彩りある風景に変化した場所が、ポワティエの宿場町の募兵受付が置かれていた広場だったことからアヤセはそう推測する。

 回帰地点に立ち、改めて自身の戦争イベントが死に戻りによって終了したことをアヤセは実感する。岩鉄を止めることができたか確かめる前に自身が死に戻ってしまったため、その後が気がかりだったが、あれだけの爆発ならおそらく目的は果たせただろうと思い直す。

 

 ポワティエの宿場町は、帝国軍のラタス侵攻の報がもたらされた時と打って変わり、町全体支配していた緊迫感は消え去り、今は戦勝ムード一色に変容している。歓喜に沸くNPC住民達を見て、自身が戦った意味は多少なりともあったのだろうとアヤセは思った。


 そんなNPC住民達を見ていたら自身も緊張の糸が切れたのかもしれない。疲れがどっと押し寄せてきた。……振り返ってみると本当に長いイベントだった。これだけの戦いを自分でもよく戦い抜けたものだと感じる。幸いここは宿場町、この時間なら宿もまだ余裕がある。アヤセはマリーから届いていたメールに自身の現況を返信した後、近くの宿に投宿して早々にログアウトした。


 ==========


 仕事から戻りログインしたアヤセは、ポワティエの宿場町から街道を移動し、王都の西城門をくぐる。自身にとって王都が特別な場所になりつつある。そう思ったのは、城門前広場に立った際に、まるで我が家に戻ってきたかのような感覚を持ったからだ。


 戦争イベントは王国軍の完勝に終わった。帝国軍は全軍十五万のうち、七万が戦死、一万が溺死、四万が投降、命からがら逃げ延びることができたのは僅か三万という惨状だった。帝国軍第三軍は投入した兵力の実に五分の四を喪失し、管轄地域のブルボンヌ地方の支配も大きく揺らぐことになった。既に王国内では、帝国軍敗北の報をいち早く知った南部諸都市が、ブルボンヌ地方奪還の連合軍を結成したという噂が流れているくらいである。


 帝国軍の吸収を目論んでいたランベール師団長は四万人もの降兵を得た結果に満足しているだろうか? 当の本人は、現在ラタスでその降兵の整理等の戦後処理に忙殺され王都への凱旋が遅れているらしい。それに伴い、戦勝論功も延期されているようだった。


 論功についてマリーは、アヤセと別れたあとも功績値を順調に稼ぎ、最終的に4,000近く獲得して二位以下を大きく引き離し堂々の第一位となった(結果発表では匿名表示になっているが、スコアから推測してマリーに間違いない)。近く王城で開催される顕彰式に招待されるだろうが、あまり名前が表に出ることに乗り気ではないマリーが果たして出席するだろうかとアヤセ考える。ちなみにアヤセ本人は岩鉄との激闘の末、死に戻ったことによりペナルティを受け功績値が十分の一となり、結果として順位は四桁台まで落ち込んでしまった。残念だが元々順位には拘っていなかったし、こればかりは仕方があるまい。


 ゲーム内では戦後七日ほど経過しており、王国は当初見せていた勝利を祝うお祭り騒ぎが落ち着き、日常の生活に戻りつつある。そんな中、アヤセは中央地区のギルド街を目指す。目的地はアイテムマスターギルドであった。


 狐陶観関連のイベントや戦争イベントに忙殺され、ダミアン老人の手紙をギー隊長に届けるクエストの報告が未了であった。実を言うとクエストの報告を行った結果、貢献度ランクが上がり、またクエストの件数が増えることを避けたかったのもギルドに近付かなかった理由の一つなのだが、さすかにダミアン老人も首を長くして待っているだろうからと思い直し、戦争イベントが終了して時間が空いたタイミングをとらえ、後ろ向きになりがちな自身の気持ちを奮起させて報告に行くことを決心したのだった。


 ……そのようなこともあり、アヤセは今アイテムマスターギルドの前にいる。普段ギルドを訪れる者はアヤセくらいのこの界隈は、閑散としているのだがこの日は様相が異なっていた。

 

 「最近うちのギルドの前でうろつきおって迷惑しておる! お主は何物じゃ?」

 「御老人、俺は決して怪しい者ではない」

 「では、こんなところで何をしておる? 怪しい奴が自分のことを怪しいなど言うものか! それとも、お主は加入希望者かの? ギルドでは会員を絶賛募集中じゃぞ」

 「い、いや、アイテムマスターギルドに興味はない。実は、人を探していて……」

 「加入希望ではない!? それに、人を探しているなど信じられんな! ……さてはお主、うちのギルドに押し込むつもりじゃな!? やはり衛兵を呼ぶしか無いの」

 「い、いや、待ってくれ。それだけは……」


 声は離れた場所からも聞こえてきたので、状況は想像できたが、どうやらダミアン老人が何物かと揉めているらしい。フードをかぶりアヤセの方向からでは顔がよく見えないが、声から男性プレイヤーということは分かった。相手は老人の一回りも二回りも大きいがっしりとした体格だったが、その剣幕にたじたじといった様子で、身を縮こませて宥めるのに難儀していることが窺えた。


 「あの、ダミアンさんどうかしました?」


 男性を見かねたアヤセは、取り敢えず経緯を聞くためダミアン老人に声をかけた。


 「おお、どこの誰かと思ったら最近顔を見せない、いけずなアヤセ青年か。久しぶりだのう。今怪しい奴がおったので問い詰めておったところじゃ」

 「はぁ、怪しい人物ですか」

 

 ダミアンの皮肉を受け流しつつ、アヤセは男性プレイヤーに目をやる。確かに、頭からフードをかぶり顔がよく見えないし、少し使い古された感じの防具類に加え二メートル近い身長とそれに相応した体格は、人によっては警戒心を持って身構えてしまうかもしれない。ただ、見た目だけで即不審者と判断するのはさすがに早計だ。


 「アヤセ!? ……確かに貴様はアヤセだ!」


 二人の会話を耳にして、男性はフードの奥から鋭い声を上げる。自身の名前を不意に呼ばれたアヤセは訝しみ男性のフードの奥を見据えるが、相手の顔を確認した瞬間、顔色が変わりさっと後ろに飛び退いた。


 「こんなところにまでっ!!」


 左手を鍔元にやり、アヤセは眼光鋭く相手を睨み付ける。臨戦態勢をとったアヤセをダミアン老人が俄かに慌て止めに入る。


 「止せっ! 街中では刃傷沙汰は御法度じゃ。もしここで事を起こすのなら、衛兵を呼ばねばならなくなるぞ!」

 「退いてください。……岩鉄さん、わざわざ王都まで仕返しに来たのですか?」


 アヤセは真意を問う。目の前にいる人物は、先の戦争イベントで刃を交え、半ば相打ちのかたちとなった岩鉄だった!

 

 「……」


 無言の岩鉄を睨むアヤセは右手を柄にかけ抜刀をも辞さない構えを見せる。そしてそれをダミアン老人が押しとどめる。事態は一触即発の様相を呈していたが、おもむろに岩鉄は跪き、装備していた盾と小剣を地面に置いた。この予期しない岩鉄の行動にアヤセとダミアン老人は動きが止まる。


 「王都のアイテムマスターギルドなら貴様に会えると思ってここで待っていた。俺は、貴様と話をするためにここに来た。少しだけ時間をくれ。……頼む」


 頭を下げる岩鉄の突然の申し出に、二人は顔を見合わせた。


 ==========


 アヤセと岩鉄はオチヨの店に移動した。二人は座敷席で言葉少なく向かい合い、注文が出てくるのを待っている。


 「お、お待たせしました」


 オチヨは恐る恐る岩鉄の前に運んできた膳を置く。そしてそれが終わるとそそくさとその場から下がろうとした。


 「待て」

 「は、はいっ!?」


 岩鉄はオチヨを呼び止める。呼び止められたオチヨは、体をビクッと震わせ、不安な表情を浮かべたまま硬直して動かなくなった。


 「ありがとうオチヨさん。……ここはいい店だな」

 「……!」


 岩鉄の落ち着いた語り口は、瞬時にオチヨを笑顔にした。


 「あ、ありがとうございます! 皆さんそう言ってくださるんです! 追加の御注文がありましたらお呼びください。すぐにお持ちしまから!」

 「……」


 先ほどの緊張の面持ちから、一転明るくなったオチヨが厨房に戻る姿をアヤセは黙って見送る。


 岩鉄は力や身の守り、体力に優れた肉弾戦では右に出る者がいない鬼人種という種族を選択している。鬼人種は、他の種族をはるかに凌ぐ巨体や、文字通り鬼のように顔に角や牙が生え、威嚇するような風貌が特徴であるが、その外見が徒となり他の種族のNPC達からは警戒されることがままあり、ステータスでは恵まれているものの、ある意味「見た目で損をする」種族の代表例ともいえた。


 戦闘中はエルザ団長を支え、正に「鬼神」と例えるに相応しい岩鉄の苛烈な戦いぶりは、味方をも畏怖をさせる。一方、それ以外の場面では物静かで、他者に接する場合も極めて紳士的で、プレイヤー、NPC問わず評判は良かった。厳つい外見とは対照的にNPCの心をすぐさまに掴むことができるのは、ひとえに岩鉄の人柄に起因している(ただし、エルザを悪く言う者については例外で、手が付けられないほど激昂して決して容赦をしなかったが)。岩鉄のこのような立ち振る舞いは他の者にも感銘を与え、アヤセがNPCやプレイヤーに接する際は基本的に敬語を使って丁寧な対応を心がけているのも彼の影響を受けてのことである。

 

 「いつものことだが、女子供を安心させるのは一苦労だ」

 「ですが、オチヨさんは警戒を解いたみたいですよ」

 「そうだといいが。……ところで、これは日本酒か?」

 「はい。現況ここでしか飲めないと思います。貴重品ですので、このことは他言無用に願います」


 岩鉄はアヤセの酌を受けながら頷く。そして徳利を持ち、アヤセのお猪口に返杯したあと日本酒を口に含んだ。

 

 「……美味い。ところで、アイテムマスターギルドの用事は済ませなくてよかったのか?」

 「ええ。ダミアン老人も大事な話であると分かってくれましたし、報告はまた今度にします」

 「それにしてもギルドマスターの老人には驚かされたな。……元気な御老体だ。危うく俺もギルド会員にさせられてしまうところだった」

 「まぁ、一人で閑職ギルドを切り盛りするのは何かと気苦労があるのは確かでしょう。現在クエストを受注するのも自分一人しかいないようですから」

 「それほどとは……。アイテムマスターはやはり貴重な存在なようだ」

 「アイテムマスターが貴重な存在、なのでしょうか?」

 「どうやら貴様自身自覚はないようだな。今日はその話もさせて貰おうと思っていた。だが、その前にしなければならないことがある」


 そう言うと岩鉄は、膳から下がると姿勢を正し、深々と頭を下げた。


 「岩鉄さん!?」

 「先の戦争イベントでは迷惑をかけた。貴様のお陰で俺の暴走を抑えることができた。まずはその詫びと礼をさせて貰う」

 「そ、そんな御礼だなんて……。頭を上げてください。それよりも暴走とは、状態異常のことでしょうか?」

 「そうだ。『状態異常(狂化(凶))』はこちらの制御が効かなくなる。だがバーサクモードの発動中でも自分の行いは、はっきりと自覚しているのだ」

 「モード中でも意識は残るのですね。それは知りませんでした」

 「だから俺と最後に対峙した人物も分っていたので、それを頼りに王都のアイテムマスターギルドの前で待っていたのだ。……貴様の戦いぶりは見事だった。クラン『ブラックローズ・ヴァルキリー』の戦闘職の団員共にも劣らないだろう」

 「それは、いくら何でも過大な評価です」

 

 岩鉄が自身のことを高く評価したことにアヤセは驚く。

 自身が岩鉄と渡り合うことができたのは、戦争イベント特有のシステムである士気の差や「黄泉返りの腕輪」というある意味反則級のアイテムがあったからこそで、これら特殊な条件が揃っていなければ全く勝負にすらならなかっただろう。正攻法で勝負をしていない人間とトップクランの戦闘職を同格に扱うのは、さすがに無理があるとアヤセは思う。 

 だが、それに反して岩鉄の目は真剣そのもので、お世辞や社交辞令を述べている訳では無いということは察せられた。


 「そんなことはない。刀の柄頭でジャストガードしたり、スキル【エアボール】を抜き付けで割ったり、楯の押し合いに勝ったりした戦闘技能と、それに自爆を誘発した機転は貴様の実力だ」

 「ジャストガードを成功させたのとエアボールを斬ったのは刀、押し合いはプリスのそれぞれのポテンシャル、自爆の誘発は腕輪のポテンシャルとスキル【換骨奪胎】のお陰です。自分は装備品やアイテムの性能と一部のスキルを頼りに戦っているに過ぎません」

 「ポテンシャルか……。それでもアイテムマスターたるものそれぞれのアイテム類の特性を活かして戦うものだろう。以前、貴様もそんなことを言っていたな?」

 「うっ……」


 アヤセは言葉に詰まる。確かに岩鉄が言ったことは、クラン「ブラックローズ・ヴァルキリー」の採用面接の際に、エルザや岩鉄をはじめとするクラン幹部を前にしてアヤセが述べた台詞だ。恐ろしく怖いもの知らずな言い方で、思い返すと冷や汗が流れるが、アイテムマスターが欠陥職業と認識される前の出来事で、当時のクラン幹部達は真剣な面持ちでアヤセの話に耳を傾けていたものだった(アイオスだけは顔をしかめて聞いていたが)。


 過去の出来事を思い出し、苦い表情をするアヤセを見て岩鉄は小さく笑う。


 「貴様が面接を受けたのは、第三次組が本格参入を始めた頃だったな。あの頃の貴様はもう少し希望に満ちた顔をしていたと思うが?」

 「現実を知らなかった新入りの虚言です」

 「それでも良かろう。貴様の理想は貴様自身の手で実現しつつあるのだからな」

 「……」

 

 確かに岩鉄の言うとおり、自身は無銘の刀や深緑装備等のアイテム類、チーちゃんというかけがえのない相棒を駆使して幾多の戦闘を戦い抜いてきた。今までは生き残ることに必死で思い及ばなかったが、考えようによっては自身の戦い方は、あの時採用面接でエルザ団長達を前にして熱っぽく一方的に語っていた理想に近付いているのかもしれない。

 

 初心忘れるべからず…。大事なことを再認識したアヤセは、岩鉄に頭を下げ、礼を述べた。


 「……確かにそうかもしれません。初心を思い出させていただき、ありがとうございます」

 「若者は希望を持ってこそだ。貴様もそうであるべきだな」

 「そういう岩鉄さんは一体何歳……」

 「それよりも、ポテンシャルだ。実は俺の『状態異常(狂化(凶))』もポテンシャルにより引き起こされた。戦闘時に鑑定で俺の装備品は見たな? 鎧のポテンシャルがそうだ」

 「(見事にスルーされてしまった……)確か、『悪鬼の鎧』という名前の装備品だったのを記憶しています」

 「その鎧のポテンシャルが、HPが八十パーセントを切ると状態異常が発動するというものだった。……一見鬼人種の俺には利点がありそうだが、制御が効かなくなるのは非常に厄介だ。命ある限り殺し尽くす殺人機械に成り下がるポテンシャルなど害悪以外何物でもない!」

 

 岩鉄はお猪口に注がれた日本酒を勢いよく飲み干す。アヤセが酌をしているあいだ、高ぶった感情を鎮めるため、押し黙っていたが、話を再開する。


 「その点、貴様の装備品には有用なポテンシャルが付与されているようだな。やはり、団長の先見の明は確かだったのだ」

 「団長の……? 団長はポテンシャルに関心を持っていたのですか?」

 「団長は、今後のクランの強化にはポテンシャルが重要な要因になるという仮説を持っていた。だが、アイオスの奴はそれを一笑に付して相手にもしなかった」

 「……」

「アイテムマスターの絶対数も足りず、クランでも人員を確保できず検証もおぼつかない。貴様がクランに留まり、団長の仮説を証明する役目を果たしていたら、こんなことにはならずに済んだのだが」

 「……」

 「副長は、貴様に『言い含めて』退団をさせたとか白々しい言い訳をしていた。貴様は副長に目をつけられていたし、実際はどうなのだ?」

 「……確かに、自分は基礎レベルが20に達した際に、特定のスキルが習得できなかったのでアイオス副長に追放されました。それにしても団長が、ポテンシャルに期待をしていることは、知りませんでした。団長が自分に役割を与えていることが分かっていたなら、例え追放されたとしても自分は帝都に留まり、どんなかたちであれ団長のため力を尽くしていました」

 「やはりか。アイオスの奴め!」


 アヤセを追放したことにより、結果としてエルザの仮説の立証をおろそかにしたアイオスの浅慮に対し、岩鉄は吐き捨てるようにつぶやき嫌悪を露わにした。


 「ポテンシャルの検証は、貴様が退団した後、遅々として進んでいない。その代わり、帝国軍にも働きかけ、戦争イベントに乗じて各都市の宝物庫からレアアイテムを漁っている有様だ。『悪鬼の鎧』にしてもそうして手に入れた物だ」

 「それでは王国の侵攻も?」

 「クランと帝国軍の利害は一致している。略奪が目的だ」

 「そんな……。団長は、こんな暴挙を許しているのですか!」

 「そうだな。正式に決裁をしたと聞いている」

 「本当ですか!?」

 「……グッ! 黒幕はアイオスであるのは分かっている。しかし、忌々しいが俺には団長を止めることはできなかった!」

 「……?」


 そこまで語ると岩鉄は口を噤む。二人の間を長くて重苦しい沈黙が支配した。

 

 沈黙のあいだ、アヤセは今までの会話の内容を思い返し、疑問点を整理していた。 

 何故岩鉄はエルザ団長を止めることができないのか? 何故本人は帝都のクランハウスから外出し、遠く離れた王都の自分を訪ねてきたのか? 何故当人はクラン特製の黒薔薇記章の装備品ではなく初期装備に近い古びた装備品で身を固めているのか? 積み重なる何故を一つ一つ解きほぐしていくうちに、一つの推測にたどり着く。信じたくはないが最も可能性が高い推測。その当否を聞くのすら憚られる推測……。


 「岩鉄さんも自分と同じようにクランを追放されたのですね?」



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