表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/88

ヒーローは……

 絶体絶命だな、こりゃ。


 ラキの意識も薄れてきている。


 

 「その子供と一緒に行けるように、我とて気を遣ってやるのだぞ。ではな、ライル。我は、そなたが邪魔であったぞ」


 ズガーン、ズガーン。




 「くそ、私では、ラキを守れなかったのか……」


 ここに来てからの、完全なる敗北。


 せめて、ラキだけでも守りたかった……。


 私の思いにモール達からも厚い熱が重なる。





 だが、そう簡単に最後は訪れなかったのさ。



 周囲を見えない壁に包まれ、空から、「間に合ったようだ」「くっくっく、まー」と、上皇人と魔熊の声が降って来たんだ。



 「ムキョーッ! 誰じゃ? 我の邪魔をする奴はー!」


 天に向かって唾を飛ばすチグモセ(トールのオッサン)の姿を横に、私とラキは、バラバラになって、スペースシップに吸い込まれて行ったのさ。


 


 「あぁ、なんて事を! お前が守ると宣言するのを信じたばりに……」


 上皇人は、中央の台に横たわるラキについていた。


 ラキは、白くなってしまった小さな顔に、口をすぼめて我慢している表情のまま、意識がないようだった。


 「ガウッガウ」


 魔熊が、スイッチを入れると、ラキを覆うように台からドームがかかり、シューッと治癒薬がかけられた。



 「申し訳ありません。自分を過信していました。守ってくれていたのは、ラキの方だと言うのに……」


 そうだ。


 私の手の半分もない小さな手を広げて、最近、やっと、ふっくらした頬に素直な笑顔を向けて、力一杯、私の脚にしがみつき、ライル、ライルって可愛い声で、何度も何度も何度も、私と一緒にいたいって訴えた……。



 「ラキ……」


 ヒーローは、お前だったんだな。


 「なのに……」


 項垂れる私に、魔熊は、肩を叩いて声を掛けてくれたんだ。


 「クマクマー」




 って、全然、わからん。


 「マーちゃんは、甘いんだから」


 上皇人は、ツンケンしている。



 「ガウガウ、ガウ」


 「あの、地上で騒いでいるシークレットね。捕縛して、思考強制しておいて」


 「ガウッガウ」


 「そうだったね。あっちの方は、消滅させてかまわないよ」


 「クマックマ、クマー」


 「大丈夫。代わりに向こうが滅ぶ事に決まったから、心配要らないよ」


 と、聞き捨てならない発言をした。

これにて、終了です。

辛抱強く読んで下さった皆さん、ありがとうございました。

後日談は、また、思い立った時にでも書きますね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ