NO・14
私は小屋についてすぐセーターとスカートを買ってもらった服に着替えた。
それから、今までずっと伸ばし続けてきた青緑色の髪も短くきった。
だから、見かけは完全に男に見えると思う。
「・・・ぜんぜん違うじゃん」
「お前誰だよ」
日向と斗鬼さんもすごく驚いていた。
壁に向かって水を出すと、私は全身を映してみた。
・・・確かに違う。
今までとすごくイメージが変わるだろう。
私は少し違和感を感じながら髪の毛を弄った。
「・・・あれ、日和は?」
日和がいないことに気づいた私は日向に尋ねた。
「仕事」
「あぁ、情報・・・」
「しってんの?」
「日和に聞いた」
「そっか」
私は妙に深刻な様子の日向を不審に思いながら納得したようにうなずいた。
「だけど、遅いな、日和」
「え?」
さっきとは打って変わって、心配した様子になる日向。
「あいつは行動派だから、大体一日おきくらいで3時に出かけて4時には帰ってくるんだ」
私はたくさんの小屋の中で唯一時計がある日向の部屋のドアのほうを見た。
「もう5時だよ」
「そうなんだ」
「・・・」
私は大きな闇のような不安を感じた。
「お・・・おい!みんな!」
その時、日和が木から木へ飛び移りながらあわてた様子で向かってきた。
「どうした?」
斗鬼さんが怪訝な顔をして日和を見た。
だが、私の予想以上に日和のその言葉は衝撃的だった。
「都市が・・・こっちに向かってる・・・どうも都市外にある村を排除するつもりだ」