明日は平和だと良いな。
鋼洗の教員の指導の後、私はふたたび理事長室に居る。私は抗議の感情を込めて言った。
「何故私を第八倉庫に向かわせたのか!しかも何故私がErika・Steinbergという名前になっているのだ。しかも鋼洗の転校生って何事だ!」
「あら、貴女。まず、向かわせた理由はやっぱりあの鏡の呪いにかかって貰うため。ただ、まさか女の子になってしまうとはね。」
「…呪いには他の効果の場合も有るのか。」
「ええ、例えばいきなり勉強が出来なくなったり、いきなり皆から嫌われたり。全てその人に合わせて違うのよ。」
「で、何故私は女子になったか。ここがミソか。」
「そう。あと、名前の件だけど、ただの思いつき。だって可愛いし。苗字はそのままなのは解るでしょう。」
「可愛い……」
私は露骨に落ち込む。元々背は百六十八位で顔は悪かったが、あちらの方が体の調子は良かった。今は百六十無い。しかも私の感性では可愛いと言われることは余り嬉しく無いのだ。
「あと転校生にした理由は、貴女の服装。だってここの生徒で無いのにここの制服を着ていたら、転校の都合とかにしないと説明が着かないじゃない。」
「解りました。で、明日から鋼洗に通えば宜しいのですか。」
「勿論。」
そのあと私は採寸や証明書写真の撮影を受け、やっと解放されたときには最終下校時刻ギリギリになっていた。
家に帰ると、まず二階の自室に行って制服をぬぐ。下着も女物になっていた。が、部屋にある服装は制服を除き、全て男物だった。勿論ブラなど無い。パンツは男物でごまかすとして、上はどうすべきか。まあ、サラシでも巻くか。幸い軍服コスプレで使うやつが有った。主に怪我防止に腹周りに巻いていたやつだが構わんだろう。どうせそんなサイズ無いし。
悩むより行動だ。下着は脱がず、上に適当によれたTシャツを着て、作業ズボンを履く。足の長さが変わらないが、背が低く成った事を考えると、スタイルは良くなったのかも知らん。腹周りが余ったので紐で括って留める。そして中着を洗濯機にぶち込みに一階に降りる。そのあと、米を炊く。弁当がある日は三合炊く。だが何時もより疲れる。多分体力も落ちたのだろう。もはやどうでも宜しい。無事用意すると炊飯器に釜を戻し、タイマーを入れる。そして汁物を作りはじめる。煮干し、もやし、人参を手鍋に突っ込み火に掛ける。沸いたら豆腐と油揚げを入れて醤油をぶっこんで完成だ。あとはジャガ芋とウインナーをぶつ切りにして、玉葱の千切りと共に適当に炒めて塩胡椒をぶっかけ、今日の夕飯の完成である。今日一日は無茶苦茶だったけど、明日は平和だと良いな。風呂を沸かしてから、飯を食う。一人で悠々と食う飯はやはり寂しいが、そればかりは仕方ない。
風呂は最初戸惑ったが、何とか乗り切った。どうしたか?開き直っただけである。風呂で余計に疲れたく無かったしな。では寝るか。私は何時か男に戻れるのだろうか。
十八禁にお風呂シーンを追加した。のでよろしくhttp://nk.syousetu.com/n4720cm/