表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
親友に彼女をNTRられた俺は、俺にだけ優しいクール系ギャルヒロインとお試しで付き合うことになりました。  作者: 沢田美


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/110

クリスマスイブ 実った愛の先で

十二月二十四日。クリスマスイブ。


 朝、目が覚めると窓の外は快晴だった。冬の澄んだ青空が、広がっている。今日は、蓮との初めてのクリスマスデート。その期待が胸を高鳴らせる。


 俺はベッドから起き上がった。時計を見ると、まだ朝の八時だ。待ち合わせは夕方の六時。まだ、時間がある。でも落ち着かない。


 朝食を食べ、シャワーを浴びる。鏡の前で髪型を整える。いつもより、念入りに。服装も何度も着替えた。蓮が喜んでくれる服装。カジュアルすぎず、でもフォーマルすぎない。黒のタートルネックに、グレーのコート。シンプルだが、大人っぽい。


 準備を終えてリビングに戻る。テーブルの上には、蓮へのプレゼントが置いてあった。ペアリング。シンプルなデザインだが、高級なもの。蓮が喜んでくれるといいが。


 時計を見ると、まだ昼の十二時。まだ、六時間もある。この待ち時間がたまらなく長い。


 スマホを見ると、蓮からメッセージが届いていた。


『おはよう、海斗。今日、楽しみだね。六時に、駅で会おうね。大好き』


 蓮からのメッセージ。愛の言葉。その言葉が俺の心を温かくする。


 俺は返信を打った。


『おはよう、蓮。俺も楽しみだ。六時に駅で。愛してる』


 送信すると、すぐにハートマークのスタンプが返ってきた。


 時間がゆっくりと過ぎていく。落ち着かない。何度も時計を見る。


 午後三時。まだ、三時間ある。


 午後四時。まだ、二時間ある。


 午後五時。あと、一時間。


 もう、待ちきれない。俺は家を出た。


 ※ ※ ※


 駅に着いたのは五時半だった。まだ、待ち合わせの時間まで三十分ある。でも、もう待てなかった。


 改札の前で蓮を待つ。周りには、クリスマスデートに向かうカップルたちが溢れている。みんな、幸せそうだ。でも、俺も負けていない。今日、蓮と過ごせる。その事実が何よりも幸せだ。


 五時四十五分。まだ、蓮は来ない。まだ、待ち合わせの時間より十五分早い。焦る必要はない。


 五時五十分。そろそろだ。


 五時五十五分。心臓が、激しく鼓動している。


 そして、六時。


 改札から、蓮が現れた。


 その瞬間、俺の息が止まった。


 蓮が綺麗だった。いつもの制服ではない。私服の蓮。白いニットに、黒いロングスカート。髪は、いつもより少し巻いている。薄く化粧をしていて、その顔がいつもより大人っぽい。


「海斗」


 蓮が俺を見つけて駆け寄ってきた。その笑顔が輝いている。


「待った?」


「いや、俺も今来たところだ」


 嘘だ。三十分も前から待っていた。でも、それは言わない。


「海斗、かっこいい」


 蓮が俺を見上げた。その目が嬉しそうだ。


「蓮も、綺麗だ」


 俺の言葉に、蓮の頬が赤く染まる。


「ありがとう」


 蓮は俺の腕に自分の腕を絡めた。その温もりが、心地よい。


「じゃあ、行こうか」


「ああ」


 二人でイルミネーションスポットに向かった。電車に乗り、都心へ。車内は、クリスマスデートに向かうカップルたちで賑わっている。


 蓮が俺の肩に頭を預けてくる。その重みが、嬉しい。


「楽しみだね」


「ああ」


「海斗と一緒のクリスマス」


 蓮の声が、幸せそうだ。その声を聞いて、俺の胸が温かくなる。


 ※ ※ ※


 イルミネーションスポットに着いたのは、夜の七時前だった。


 既に辺りは暗くなっていて、無数の光が、夜を彩っている。青、白、金、赤。様々な色の光が、木々を、建物を、道を照らしている。その光景が、幻想的だった。


「わあ……」


 蓮が感嘆の声を上げた。その目が輝いている。


「綺麗……」


「ああ」


 二人でイルミネーションの中を歩く。手を繋いで、ゆっくりと。周りには、多くのカップルたちがいる。みんな、幸せそうだ。


 光のトンネルをくぐる。無数のLEDライトが、頭上を覆っている。その光が蓮の顔を照らす。その表情が、美しい。


「海斗、見て」


 蓮が光の木を指差した。大きな木が無数の光で飾られている。その光が風に揺れている。


「綺麗だな」


「うん」


 蓮は俺の腕にしがみついた。その身体が、温かい。


「写真、撮ろうか」


「ああ」


 蓮がスマホを取り出した。二人で自撮りをする。蓮の笑顔。俺の笑顔。二人の幸せが、写真に残る。


「いい写真だね」


「ああ」


 イルミネーションを見ながら、ゆっくりと歩く。その時間が幸せだった。蓮との時間。この瞬間が、永遠に続けばいい。


「ねえ、海斗」


「ん?」


「ありがとう」


 蓮が俺を見上げた。その目が潤んでいる。


「こんな素敵なクリスマス、初めて」


「俺も」


 俺は蓮の手を握った。その手が温かい。


「蓮と一緒のクリスマス。最高だ」


「海斗……」


 蓮の目から、涙が溢れた。でも、その涙は幸せの涙だ。


「大好き」


「俺も、愛してる」


 周りの視線を気にせず、俺は蓮を抱きしめた。蓮の身体が、俺の腕の中に収まる。その温もりが愛おしい。


 ※ ※ ※


 ディナーの時間が近づいてきた。


 イルミネーションスポットを後にして、レストランに向かう。予約していたのは、都内の高級レストラン。窓から夜景が見える、特別な席。


 レストランに着くと、ウェイターが俺たちを席まで案内してくれた。窓際の席。そこからは、東京の夜景が一望できる。無数の光が、夜空を照らしている。


「わあ……すごい……」


 蓮が感動の声を上げた。その目が、輝いている。


「綺麗だね」


「ああ」


 二人で席に座る。メニューを見ながら、料理を選ぶ。どれも美味しそうだ。


 料理が運ばれてくる。フレンチのコース料理。前菜、スープ、魚料理、肉料理、デザート。どれも、美しく盛り付けられている。


「美味しい」


 蓮が幸せそうに料理を食べる。その表情を見ているだけで、俺も幸せになる。


 食事をしながら、二人で会話をする。学校のこと。将来のこと。他愛もない話。でも、その会話が、何よりも楽しい。


「ねえ、海斗」


「ん?」


「プレゼント、交換しようか」


 蓮の言葉に、俺は頷いた。


「ああ」


 俺はポケットから小さな箱を取り出した。その中には、ペアリングが入っている。


「蓮、これ」


 蓮は箱を受け取った。そっと開けると、その中のリングを見て、目を見開く。


「わあ……綺麗……」


 蓮の声が、震えている。その目から、涙が溢れてくる。


「海斗……ありがとう……」


「気に入ってくれた?」


「うん。すごく」


 蓮はリングを指にはめた。その指が、美しい。


「私からも」


 蓮は小さな箱を俺に差し出した。俺はそれを受け取って開ける。中には、ペアリングが入っていた。蓮が選んでくれたリング。シンプルだが、洗練されたデザイン。


「ありがとう、蓮」


 俺もリングを指にはめた。二人の指に、同じリングが輝いている。


「お揃いだね」


「ああ」


 蓮は嬉しそうに微笑んだ。その笑顔が輝いている。


「これからも、ずっと一緒だよ」


「ああ、約束する」


 二人で手を重ねる。リングが、光を反射して輝く。その輝きが、二人の未来を照らしているようだった。


 ※ ※ ※


 ディナーを終えて、レストランを出たのは、夜の十時を過ぎた頃だった。


 外は、冷たい風が吹いている。でも、俺の心は温かかった。蓮との時間。この幸せな時間。


「ねえ、海斗」


「ん?」


「私の部屋、来る?」


 蓮の言葉に、俺の心臓が跳ねた。蓮の部屋。二人きりの時間。


「ああ」


 蓮は嬉しそうに微笑んだ。その笑顔が、どこか色っぽい。


「じゃあ、行こっか」


 二人で駅に向かった。電車に乗り、蓮のマンションへ。車内は、まだクリスマスデートを楽しむカップルたちで賑わっている。


 蓮が俺の腕にしがみついてくる。その身体が、温かい。


「楽しかったね」


「ああ」


「でも、まだ終わりじゃないよ」


 蓮が俺を見上げた。その目が熱を帯びている。


「これから、もっと……ね?」


 蓮の言葉に、俺の胸が高鳴った。これから。蓮の部屋。二人きり。


 その期待を胸に、俺たちは蓮のマンションに向かった。


 ※ ※ ※


 蓮のマンションに着いたのは、十一時前だった。


 エレベーターで最上階近くまで上がり、蓮の部屋に入る。リビングには、小さなクリスマスツリーが飾られていた。その光が部屋を淡く照らしている。


「綺麗」


「えへへ、昨日飾ったの。海斗が来るから」


 蓮は少し照れくさそうに微笑んだ。その笑顔が、可愛らしい。


「ありがとう」


「どういたしまして」


 蓮は俺の手を引いて、ソファに座らせた。その隣に蓮も座る。その距離が近い。


「今日、すごく楽しかった」


「俺も」


「イルミネーション、綺麗だったね」


「ああ」


「ディナーも、美味しかった」


「蓮が喜んでくれて、嬉しい」


 俺の言葉に蓮は微笑んだ。その笑顔が美しい。


「でもね、海斗」


「ん?」


「一番嬉しかったのは、海斗と一緒にいられたこと」


 蓮の声が甘く響く。その声に、俺の胸が高鳴る。


「俺も。蓮と一緒にいられて、幸せだった」


「海斗……」


 蓮の顔が、近づいてくる。その唇が俺の唇に触れようとする。


 唇が重なった。


 今までとは違う。今日のキスは特別だ。クリスマスイブ。二人で過ごした、特別な日。その想いが、キスに込められている。


 蓮の唇が、俺の唇を求めてくる。その動きが激しい。蓮の手が俺の首に回される。その身体が俺の身体に密着してくる。


 俺は蓮の腰を抱いた。蓮の身体を引き寄せる。制服ではない。私服の蓮。そのニットの感触が、柔らかい。


 舌を絡め合わせる。蓮の舌が貪るように俺の口内を探る。その積極性に、俺の理性が揺らぐ。


「んん……海斗……」


 蓮の吐息が荒い。その吐息を感じながら、俺は蓮を愛おしむ。


 キスが終わると、蓮は俺を見つめた。その目が、潤んでいる。その頬が、赤く染まっている。


「海斗……私の部屋、行こう……」


 蓮の言葉に、俺は頷いた。


「ああ」


 蓮は俺の手を引いて、自分の部屋に向かった。ドアを開けると、蓮の甘い匂いが漂ってくる。


 部屋の中は薄暗い。間接照明だけが、部屋を淡く照らしている。その明かりが、蓮の顔を照らす。その表情が艶やかだ。


「海斗……」


 蓮が俺を抱きしめた。その身体が、熱い。


「もっと、触れたい……」


 蓮の声が、甘く響く。その声が俺の理性を溶かしていく。


「ああ」


 俺も蓮を抱きしめた。蓮の身体。その温もり。その柔らかさ。全てが、愛おしい。


 クリスマスイブの夜。二人だけの時間。この時間が永遠に続けばいい。


 その想いを胸に、俺は蓮を愛し続けた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ