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親友に彼女をNTRられた俺は、俺にだけ優しいクール系ギャルヒロインとお試しで付き合うことになりました。  作者: 沢田美


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36/109

罰と罪を愛するように、俺はクールな彼女と夏夜のキスをした

 夏休み一週間目。


 今日は、地元の夏祭りに蓮と一緒に行く約束をしていた。


「浴衣か……」


 俺はクローゼットから浴衣を取り出した。去年の夏に買ったものだが、一度も着ていない。紺色の生地に、白い縞模様が入っている。


 スマホを見ると、蓮からメッセージが届いていた。


『今日は18時に神社の入口で待ち合わせね。浴衣、楽しみにしてる』


 俺は返信を打った。


『分かった。蓮の浴衣も楽しみにしてる』


 送信すると、すぐに既読がついた。そして、照れたスタンプが送られてきた。蓮の浴衣姿を想像するだけで、胸が高鳴る。


 俺は準備を始めた。浴衣を着るのは久しぶりで、少し手間取る。


 ※ ※ ※


 夕方、神社に向かった。


 参道には既に多くの屋台が並び、浴衣を着た人たちで賑わっていた。焼きそばやたこ焼きの匂いが漂い、祭り囃子の音が響いている。夏祭りの雰囲気が、俺の心を高揚させる。


 神社の入口で待っていると、蓮が現れた。


「お待たせ、海斗」


 蓮は薄いピンク色の浴衣を着ていた。髪は普段と違って、アップにまとめている。浴衣の柄は、桜の花びらが舞うデザインで、とても上品だ。うなじが見えて、その白さが目に眩しい。


「蓮……」


 俺は思わず、息を呑んだ。浴衣姿の蓮は、いつもと違う艶やかさがある。


「すごく……綺麗だ」


「……ありがとう」


 蓮は顔を赤らめた。その頬が、夕日に照らされてより一層赤く見える。


「海斗も、浴衣似合ってる」


「そうか?」


「うん。かっこいい」


 蓮は嬉しそうに微笑んだ。その瞳が、俺を見つめている。


「じゃあ、行こうか」


「ああ」


 二人で参道を歩き始めた。浴衣姿の蓮は、いつもと違った雰囲気で、思わず見とれてしまう。歩くたびに浴衣の裾が揺れて、その姿が何とも言えず美しい。浴衣の襟元から覗く白い首筋が、どうしようもなく色っぽい。


「ねえ、海斗。何見てるの?」


「蓮が綺麗だから」


「……もう」


 蓮は照れた表情で、俺の腕を叩いた。その仕草が、どうしようもなく可愛い。


 屋台が並ぶエリアに着くと、蓮が目を輝かせた。


「わあ、たくさん屋台がある!」


「何から見る?」


「うーん……」


 蓮は屋台を見回した。


「まずは、たこ焼き食べたい!」


「いいな」


 二人でたこ焼き屋に向かった。


「たこ焼き、二つください」


 俺が注文すると、店主が手際よく作り始めた。鉄板の上で、たこ焼きがクルクルと回っている。


「はい、お待ち!」


 熱々のたこ焼きを受け取り、二人でベンチに座った。


「熱そう……」


 蓮は慎重にたこ焼きを口に運んだ。その唇が、たこ焼きに触れる。その仕草が、どうしようもなく色っぽい。


「美味しい!」


「本当だな」


 俺もたこ焼きを食べた。外はカリッと、中はとろっとしていて美味しい。


「ねえ、海斗」


「ん?」


「次は、りんご飴食べたい」


「いいぞ」


 たこ焼きを食べ終え、りんご飴の屋台に向かった。


「どれにする?」


「普通の赤いのがいいな」


「じゃあ、俺も」


 二人でりんご飴を買い、参道を歩きながら食べた。


「甘くて美味しい」


 蓮は嬉しそうにりんご飴を舐めている。その舌が、飴を舐める。その姿を見て、俺の心臓が跳ね上がる。


「でも、浴衣でりんご飴食べるの、難しいね」


「そうだな」


 蓮は少し苦戦しながらも、楽しそうにしている。その表情を見ていると、俺の胸が温かくなる。


 その時、射的の屋台が目に入った。


「ねえ、海斗。射的やろうよ!」


「いいな」


 二人で射的の屋台に向かった。


「いらっしゃい! お一人500円だよ!」


 店主が声をかけてきた。


「じゃあ、二人分」


 俺は1000円を払った。


「まずは、海斗からどうぞ」


「分かった」


 俺は銃を構え、景品を狙った。一発目、外れた。二発目、かすった。三発目――


「当たった!」


 小さなぬいぐるみが倒れた。


「すごい、海斗!」


 蓮は拍手をした。その目が、キラキラと輝いている。


「じゃあ、次は私の番」


 蓮は銃を構えたが、慣れない様子だった。


「蓮、こうやって構えるんだ」


 俺は蓮の後ろに立ち、手を添えた。蓮の身体から、ほのかに良い香りが漂ってくる。甘くて、優しい香りだ。蓮の背中が、俺の胸に触れる。その感触に、俺の心臓が激しく鼓動する。


「こう?」


「ああ、そう」


 蓮の髪が、俺の顎に触れる。その感触が、どうしようもなく愛おしい。


 蓮が引き金を引くと――


「当たった!」


 景品が倒れた。


「やった!」


 蓮は嬉しそうに笑った。


「海斗のおかげだよ。ありがとう」


「いや、蓮の実力だよ」


 二人で景品のぬいぐるみを受け取った。


「このぬいぐるみ、大切にするね」


「俺も」


 参道を歩いていると、金魚すくいの屋台があった。


「ねえ、海斗。金魚すくいやろうよ!」


「いいな」


 二人で金魚すくいを始めた。蓮は真剣な表情で、金魚を狙っている。その横顔が、とても真剣だ。


「そーっと……」


 蓮がポイを水に入れると――


「あ、破れちゃった」


「難しいな」


 俺も挑戦したが、なかなか掬えない。


「海斗、頑張って!」


 蓮が応援してくれる。


 三回目の挑戦で、ようやく一匹掬えた。


「やった!」


「すごい、海斗!」


 蓮は嬉しそうに拍手をした。


「じゃあ、この金魚、蓮にあげる」


「え? いいの?」


「ああ。大切に育ててくれ」


「……ありがとう、海斗」


 蓮は嬉しそうに金魚の袋を受け取った。


「大切に育てるね」


 屋台を一通り楽しんだ後、二人で神社の境内に向かった。境内では、盆踊りが行われていた。太鼓の音が響き、人々が輪になって踊っている。


「わあ、盆踊りだ!」


 蓮は目を輝かせた。


「踊ろうよ、海斗!」


「え? 俺、踊れないぞ」


「大丈夫、私も踊ったことない」


 蓮は俺の手を引いた。その手は温かい。


「でも、楽しそうだから、やってみようよ」


「……分かった」


 二人で盆踊りの輪に加わった。最初は動きがぎこちなかったが、周りの人たちの動きを真似しているうちに、少しずつ踊れるようになってきた。


「海斗、楽しいね!」


 蓮は嬉しそうに笑っている。


「ああ」


 蓮の笑顔を見ていると、自然と楽しくなってくる。


 盆踊りを楽しんだ後、二人で境内の隅にあるベンチに座った。


「疲れたね」


「ああ」


 蓮は俺の肩に頭を預けた。蓮の温もりが、俺に伝わってくる。蓮の髪の香りが、鼻をくすぐる。


「でも、すごく楽しかった」


「俺も」


 境内からは、祭りの音楽と人々の笑い声が聞こえてくる。


「ねえ、海斗」


「ん?」


「今日、最高に幸せ」


 蓮は俺を見上げた。その瞳には、幸福の光が宿っている。


「海斗と一緒に夏祭りに来れて、本当に嬉しい」


「俺も」


 俺は蓮の手を握った。


「蓮と一緒だから、楽しい」


「……ありがとう」


 その時、遠くで花火の音が聞こえた。


「あ、花火!」


 蓮が立ち上がった。


「見に行こうよ!」


「ああ」


 二人で境内の高台に向かった。そこからは、遠くで打ち上げられる花火がよく見えた。人が少なく、二人きりの空間だった。


「綺麗……」


 蓮は花火を見つめている。色とりどりの花火が、夜空を彩っている。赤、青、緑、金。様々な色の花火が、次々と打ち上げられる。その光が、蓮の横顔を照らしている。


「ねえ、海斗」


「ん?」


「花火って、儚いね」


「そうだな」


「一瞬で消えちゃう」


 蓮は少し寂しそうに呟いた。


「でも、だからこそ綺麗なのかもね」


「……蓮」


「海斗との時間も、いつか終わっちゃうのかな」


「そんなことない」


 俺は蓮の肩を抱き寄せた。蓮の身体が、俺の腕の中に収まる。浴衣越しに感じる蓮の体温が、俺の全身に広がっていく。


「俺たちの時間は、終わらない」


「……本当?」


「ああ。俺は、ずっと蓮の隣にいる」


「海斗……」


 蓮は俺の胸に顔を埋めた。その温もりが、俺の胸に伝わってくる。


「ありがとう」


 花火は、次々と打ち上げられていく。俺と蓮は、花火を見ながら抱き合っていた。夜空に咲く花火が、二人を優しく照らしている。


「ねえ、海斗」


「ん?」


「この夏、ずっと忘れない」


 蓮は俺を見上げた。その瞳が、潤んでいる。


「海斗と過ごした、最高の夏」


「俺も」


 俺は蓮の頬に手を添えた。蓮の肌は柔らかくて、温かい。


「蓮と過ごす時間が、一番幸せだ」


「……キスして」


 蓮の声は、切なげだ。その瞳には、強い想いが宿っている。


「ん」


 俺は蓮の顔を近づけ、唇を重ねた。柔らかくて、温かい。いつものキスよりも、深く。蓮の唇が、俺の唇に吸い付いてくる。


 蓮が俺の首に腕を回した。その手が、俺の髪を撫でる。その感触に、俺の全身に電流が走る。


 俺は蓮を抱き寄せた。蓮の身体が、俺にぴったりと寄り添ってくる。浴衣越しに感じる蓮の柔らかさに、俺の心臓が激しく鼓動する。


 蓮の唇が、少し開いた。その隙間から、蓮の舌が覗く。俺は蓮の唇を深く味わった。甘くて、温かい。蓮の吐息が、俺の口の中に入ってくる。


「んっ……」


 蓮が小さく声を漏らした。その声が、どうしようもなく色っぽい。俺の理性が、溶けていきそうだ。


 蓮の舌が、俺の舌に絡みついてくる。ゆっくりと、丁寧に。お互いの舌を確かめ合うように、深く重ねていく。


 花火の音が、二人を包み込む。花火の光が、二人を照らしている。その光の中で、俺たちは深く、深くキスを重ねていた。


 時間が止まったような感覚。この瞬間が、永遠に続けばいい。


 ゆっくりと離れると、蓮は恥ずかしそうに笑った。その頬が、真っ赤に染まっている。唇が、少し濡れて艶っぽい。


「花火の下でキス……ロマンチック」


 蓮の声は、少し掠れている。


「そうだな」


「海斗、大好き」


「俺も」


 俺は蓮を抱きしめた。蓮の身体が、俺の腕の中で震えている。


「海斗……」


「ん?」


「さっきのキス、すごかった」


 蓮は恥ずかしそうに呟いた。


「ドキドキが、止まらない」


「俺も」


 俺は蓮の頭を撫でた。蓮の髪が、指の間をすり抜けていく。


 花火が終わり、祭りも終わりに近づいていた。


「そろそろ帰ろうか」


「うん」


 二人で神社を後にした。参道を歩きながら、蓮が口を開いた。


「ねえ、海斗」


「ん?」


「今日、本当に楽しかった」


「俺も」


「海斗と一緒に浴衣着て、お祭り行けて……夢みたい」


 蓮は嬉しそうに微笑んだ。


「ありがとう」


「こっちこそ」


 駅までの道を、手を繋いで歩く。浴衣姿の蓮は、街灯に照らされて、より一層綺麗に見えた。その姿が、俺の目に焼き付いていく。


「来週は、海に行こうね」


「ああ、楽しみだ」


「私も」


 駅の改札前で、蓮が立ち止まった。


「じゃあ、また明日」


「ああ」


 別れ際、蓮が俺の頬にキスをした。でも、今日はそれだけじゃなかった。蓮の唇が、俺の耳元に移動する。


「海斗……」


 蓮が耳元で囁いた。その声は、甘く溶けるようだ。


「今日は、本当に最高だった。ありがとう、海斗」


 蓮の吐息が、耳にかかる。その感覚に、俺の全身に電流が走る。


「さっきのキス……もっとしたかった」


 蓮の声が、俺の耳を刺激する。


「こっちこそ」


「おやすみ」


 蓮は少し恥ずかしそうに微笑んだ。その頬が、真っ赤に染まっている。


「おやすみ、蓮」


 蓮が改札を通っていくのを見送りながら、俺は思った。今日の夏祭り、最高だった。浴衣姿の蓮は、いつもと違って新鮮だった。そして、花火の下でのディープキス。忘れられない思い出になった。


 ※ ※ ※


 家に帰り、ベッドに横になる。スマホを見ると、蓮からメッセージが届いていた。


『今日は本当に楽しかった。浴衣を着て、海斗と一緒にお祭りに行けて、夢みたいだった。花火の下でのキスも、忘れない。あんなに深くキスされて、ドキドキが止まらなかった。来週の海、楽しみにしてるね。おやすみ、海斗』


 最後の一文に、俺の心臓が跳ね上がる。蓮も、俺と同じことを感じていたんだ。


 添付されていた写真には、浴衣姿の蓮が笑顔で写っていた。その笑顔が、俺の心を温かくしてくれる。


 俺は返信を打った。


『蓮の浴衣姿、すごく綺麗だった。今日の思い出、一生忘れない。俺も、もっとキスしたかった。来週の海、楽しみにしてる。おやすみ』


 送信すると、すぐに既読がついた。そして、ハートマークのスタンプが送られてきた。


「蓮……」


 俺は思わず、スマホを抱きしめた。


 夏休みは、まだまだ続く。蓮と一緒に過ごす、幸せな日々が。


「明日も、蓮と一緒」


 呟いて、俺は目を閉じた。窓の外から、蝉の声が聞こえてくる。夏が、どんどん深まっていく。蓮と一緒に過ごす、最高の夏が。浴衣姿の蓮の姿を思い浮かべながら、俺は深い眠りについた。蓮とのディープキスの感触が、まだ唇に残っている。その感覚を思い出しながら、俺は明日への思いを馳せた。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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