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熊vs2人


西に住処があると思われた場所へとバイクを走らせる

2人の前に早々に熊がゾンビを狩る場面に出くわした2

人だった。


エンジンを止め静かに接近する2人ーー

双眼鏡で見るもゾンビの動きでは全く歯が立たない野

生の凶暴性を目の当たりにした。


双方が餌である認識の元に見ても、ゾンビは安易に近

づく、熊は爪を立て強烈なフック気味に獲物を吹き飛

ばす、ゾンビの肉がいとも簡単に抉れ肉片が飛び散る

も痛みの感じない彼等はそれでも何度も立ち上がり、

這いつくばり熊の体に食欲と言う欲望のみで噛み付く

だがそれは熊も同様である、異様な光景だった、恐怖

の無い戦いだが力の差は歴然、まるで猫が獲物で弄ぶ

様な光景が目に飛び込む。


誠「……強ぇな熊さん」

クリス「……強え、チートだありゃBANしてもらいてぇ

位だ」

クリス「行くぞ、三つ巴の体勢になる今がチャンスだ」

(ドラグノフの弾さえあれば……今此処で退治出来るの

に)

誠は既に準備万端でエンジンキーに手を置き準備して

いた。

クリス「やれやれ、アドレナリン全開かよ……」

「……良し行け!」

誠「おう!」

キーを回し、エンジンに火を入れ唸る轟音が後から聞

こえてくるかの様な素早さでゾンビと熊に一気に接近

する誠のバイク、狙撃担当の役割も含め15秒ほどの感

覚を置いてクリスもバイクを走らせた。


『ブォン!』

バイクの音に身をビクつかせるも噛み付く、ゾンビに

攻撃を集中した、が背後から文明の力で作られたバイ

クの速さはその距離を一気に詰め、誠は右、片手に持っ

たバットを構え突っ込んだ。


誠「オラァ!」

握るバットにミシミシと軋み音がする程の力で溜めら

れた力をバイクのスピードに乗せ渾身の力で熊の背中

にぶち当てる、重く響く音を立て熊が背中をのけぞら

せた、身の危険を感じた熊の形相が変わり戦闘目標を

誠に変えようとする、が一瞬の隙を今度はゾンビが熊

に襲いかかる、誠の方を一旦、振り向いた熊だったが

再びゾンビ側に顔を向けた背中に一瞬で3本のボウガン

の矢が立て続けに刺さる、


『ウグァァ!』熊が咆哮する。

誠はチャンスを生かしバイクを急旋回、2打目の攻撃を

喰らわすべく再びその争いの中に突進すべくバイクを

走らせた、怒りに熊は先程までの弄ぶ攻撃をやめゾン

ビに対し一気に仕留める攻撃を仕向けた。


力任せに邪魔なゾンビの頭を豪腕なる手でボクシング

で言うフックの様な平手打ちに爪を立て振り抜くとゾ

ンビの頭部が野球のボールの様に吹き飛んで行った。


その首が運悪くバイクをUターンさせ再び熊へ接近する

誠に向かい飛んで行った。

クリス「チッ!こんな時に運まで悪いとは、危ない!

誠っ!」

誠「ハッ笑わせんぜ、運が悪い?その悪運とやら好機

に変えたるわ!こちとら中学までだが野球少年だった

んだぜ?」

向かう誠のバイクのスピードに飛んでくるゾンビの頭

の速度が合わさり驚異的な速さで接近する頭部。

誠「時速160キロてとこか!大リーグ並の速度か」

「おおおおおおおお!」

風切り音すら聞こえない程の速さに誠はバイクから両

手を離しバットを両手持ちに変え、一気に振り抜いた。


『ゴキン』鈍い音が聞こえるかと思った瞬間、熊の顔

面にゾンビの頭部が跳ね返されたのだった。


熊から見た視点はいきなり頭部が見えたかと思うと熊

の顔面に当たり視界が一瞬止まる、ゾンビ頭部は左へ

と方向を変え、やがて地面へと落ちるその一瞬で熊が

見た最後の光景は誠のバットだった。


『バキ』鈍い音を立て熊はその場に倒れた。

クリス「……やったか?」

確認するかの様に誠はバイクの車体を倒し、ブレーキ

を踏み込んだ、アスファルトにバイクタイヤの煙が立

ち上がる。

誠「オラァ!1匹終了!」

誠「ノックは得意だったぜ……」

(まさか打てたわ……奇跡ってあるもんだなおい)

クリス「おいおい打ちやがった……あ馬鹿野郎!」

『!』

「おい後ろだ!油断してんじゃねぇ!」

草むらにいたもう一頭の熊が誠に襲いかかる、クリス

側から誠と一直線状の為、援護射撃が出来ない、

クリス「しゃがめ!」

誠はしゃがみながら体勢をクルリと回転させ勢いの乗っ

た回転スピードのバットを立ち上がり状態で背後から

襲いくる熊の足目掛け勢い良く振り抜いた、その衝撃

で手に持つバットは回転を生かした力と誠の剛力の力

に耐え切れず粉砕する様に折れ飛んだ、


誠「オラぁぁ!」

しゃがみ込み攻撃の誠が回転する最中、熊の標的を視

点にシッカリと捉えたクリスは立て続けにボウガンを

熊の目に向かい放った。


適確に熊の目を捉えたボウガンの矢に誠のバット攻撃

の同時攻撃に前傾姿勢のまま誠を押し潰す様に倒れ込

む熊にクリスはスピードを一気に上げた、杭付きのバ

イクでしゃがみ込む誠を手前でクリスの乗るバイクは

誠を飛び越え350キロある車体ごと熊を後方に突き刺

しながら勢い良く体当たりをぶちかました。


熊は後方へ吹き飛びクリスもまた体勢を翻し地面へと

滑り転んだ。

クリス「……イチチ」

誠  「2匹撃破……か」

クリス「2匹でこれか……身がもたねぇな」

誠  「……言うな」 


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