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世紀末異星人侵略世界でスローライフ【解説付き】  作者: しおじろう
民家攻防戦
25/230

さてと


民家攻防戦が終結し、ハク、純衣、晴、誠、裕太、

美優、鈴、真美、明の9名は自身がハクの元へ集ま

る為に持ってきた乗り物に乗って神奈川を目指し

た、ちなみに茨城の 民家攻防戦の後、その場を

直ぐに離れなければならない理由もある、これは

覚えておいた方が良い。


大量のゾンビの血が流れたあの現場はもう暫くは

寄り付かない方がいい、原因は衛生上の問題だ、

元々血液は動物に於いても栄養価は高い、それは

細菌等に於いても言える事だからだ。


ハエが飛び、不衛生極まりない惨状の後は拠点が

その場にあったとしても移動する位の覚悟で退治

せねばならない、倒すの苦労、倒した後も苦労、

それがゾンビである。


かつてノストラダムスの予言でもあった様にネズ

ミが多く徘徊する場では不衛生上からペストなど

伝染する病気が流行り易い。不衛生な川縁などは

もっての他だ、水の流れの悪い場所は特に注意、

水は動きが止まると腐ると思った方がいい。


誠、純衣はバイク、裕太と晴は車を乗ってきた事

もあり、そこに美優、鈴、真美明、先生(お医者

さん)を乗せた。


しかしながら都心はグリマン(宇宙人)がいる事

から、道は田舎から大きく遠回りしての旅となる、

攻防戦のあった茨城から群馬、長野、山梨、静岡、

そして神奈川に到着した一行ーー


食事等、サバイバル知識の高い晴が食材到着、そ

れはもう、キノコやら海鮮やら、お肉、そして得

体のしれない物まで……


それを裕太が有名レストランで働いて居た事もあ

り、見事な腕前で調理する、シンプルな腕を試さ

れる刺身、さらに調味料まで作ってしまう腕前に

は恐れ入った、食事も荒廃した時代とも思えない

豪華な毎日だった。


偵察は行動が早く武力に特化した純衣と誠が担当

し、安全且つ、迅速に美優、鈴、真美明、先生を

横浜にある基地へと避難させる事になんなく成功

したのである。


横浜も戦果が激しくゾンビも大量にはいたが純衣

の持ち帰った情報により、横浜基地は避難民を連

れての静岡とほぼいってもいい距離まで移動、そ

して復興の為に新たな基地を民間人も参加し一つ

の小さな町まで発展していた。


美優、鈴に別れと次の出会いを約束した彼等も各

地、復興の為に此処で別れる事となった。


美優には思い出と思いやり、真美との出会いによ

り、現実を知りつつも、それを跳ね除け、今のま

ま強くなる決意を抱いたみたいだった、出会った

頃の何かにつけてイライラした感じは薄れ、もう

しっかりお姉さんだ。


心配された美優、鈴に両親は無事だった。

鈴も元気を取り戻した、ご両親に会えた事で彼女

も、これからこんな時代にも負けず元気に育ち、

親の愛情を受けて育つだろう。


明と真美さんは神奈川で医療活動に専念するとの

事だった、美優、鈴とも仲良くなったみたいだっ

たので安心だ。


真美さんのご両親の行方はまだ解らないままであっ

たが、彼女は人の集まる此処で、ご両親を待つ事

にした、うん、その方が闇雲に探すよりいいと僕

も思った。


真美さんは、あの民家攻防戦の後、もう大丈夫、

どんな結果になろうとも私はもう大丈夫と、晴に

言っていたらしい、何の事かわからないが、聞か

ないでおいた、彼女は何かを乗り越えたのだろう。


ーーそしてーー


ハク「サバイバルサークル略してサバ部のみんな、

ありがとう、此処まで無事で来れたのは他ならぬ

仲間のお陰の他ないよ」

深く丁寧に全員に、お辞儀をするハク。


裕太「もう、みずくさいなぁ……」

晴「仲間だからな、何かあった時は何時でも駆け

つけるさ!」

誠「言われなくてもな」

純衣「……離れるの嫌だな」


裕太「だね、という訳で皆、集まって話したんだ

けど、ハクは京都目指してるんだよね」

ハク「うん、持ち物に京都の住所が書いてあった

ヤツがあったから、行ってみる事にしたんだ」


裕太「うんうん、でね、みんなと相談したんだけ

ど……手の空いたモノから順にハクと合流して旅

を楽しもうかと」

晴「そうなんだ、こんな時代だけど楽しまなきゃ、

なっ!ハク」

ハク「そうだね、苦しんで過ごす時間も、楽しん

で過ごす時間も自分次第だからね」


純衣はカバンから荷物を取り出した。

純衣「ハイこれ」

純衣が渡したのは衛星電話、そして回収したビリ

ボ君だった。


「両方ともバッテリーは少ないけど、電話は衛星

の中でも生きてるものがまだあったみたいで、こ

れなら仲間と連絡はつける事が出来るわ」


「でも異星人に逆探知される可能性もあるから、

どうしても……っていう時に使用する形にはなる

けど」


ハク「ありがとう、充分だよ」

純衣「……お話出来ない」

涙目になる純衣、


誠「泣くなよ、繋がれるって事は会えるって事じゃ

ねーか、それに俺らは離れても仲間て事には何も

かわらねぇ」


純衣「そうね……あんたも、たまには、ほんとー

に、たまには、いや……相当たまにはいい事言う

わね」


誠「……まぁ毒吐ける元気があるって事で」

純衣「毒……アンタちょっと後で裏来なさいよ」


晴「まぁまぁw」

こうして一旦離れる事になった仲間達であった。


ハク「先ずは1人旅!うーん!シリアスな日々だっ

たなぁ……」

大きく背伸びをし、空を見上げアクビをし目を擦

る。


ビリボ君を片手に皆と別れ徒歩移動、久々の1人

に少し寂しげな、そして楽しげな不思議な感覚も

また自由を感んじる。


ハクはノートを取り出し、駅に向かう、そこには

ゾンビが数体発見、何やらノートを書きなぐりな

がら近づきカキカキ……


小さな無人駅だけあって元々人の数は少ないゾン

ビが大量にいる事が多い駅であっても見かける数

は少ない観察にはもってこいである。


彼は民家攻防戦であったような事がいつ起こるか

もしれない事態に於いて、マニュアル本を作ろう

としていた。


ーー先ずは観察

ーー先ずは脳の基本


○左脳

論理的、冷静分析能力、計算、几帳面、

言語情報を整理し纏める


○右脳

感情、感性、空間認知、暗記、イメージ、

閃き、五感に作用、視覚、嗅覚、味覚、触覚

聴覚、音や色の判別、つまりそれを纏め役を

果たす機能


○前頭葉

簡単に言えば大人になる程大きくなり子供のよう

な行動を抑制、思慮深くなる等あげられ、言葉の

言語野や運動野などの伝達、右、運動野では左の

手足、左運動野では右手足等の指令、


ゾンビは生きている、メカニズムは原因不明だが、

伝達や運動機能に於い人から退化させるならば人

工的に生み出す事が出来る可能性はあるとハクは

推測。


左脳に何かしら働きかけるガス?等、皮膚から入

る何か?まぁ薬でも皮膚から吸収してしまう薬品

は現代でもある、飲み薬にカバーして触っても生

活に必要の無い人へのリスクを避ける為だ。


簡単に言うと伝達機能を著しく損傷する神経ガス

みたいなものかもしれない。


左脳にダメージを与え右脳の働きのみ、もしくは

活性化させる事により、感情をコントロールする

機能を失わせる、前頭葉にもダメージを与え、ま

とめ上げる能力を著しく低下させる事により、動

物に近いモノを作り上げたものではなかろうかと。


コントロールを失った脳では何が起こるかわから

ない、前頭葉部分から放出されるドーパミン等、

が大量に出るために、食欲などの意識が強く全面

に押し出される可能性も高い。


動きに関しても、あのギクシャクとした動きにも

説明が出来る、左右のバランスを脳のダメージを

負う事によるモノと推定、


更に簡単に言うと欲望のみ主に生きる為に必要で、

且つ毎日、ほぼ習慣になっている食欲が一番強く

出た生き物、思考能力はほぼ無く、漠然とした脳

の整理機能により視覚も有りながらもそれを、食

べられるものかを判断するのは、動き、血色の良

さ、誰もが落ちてるプラスチックを見てヨダレを

垂らすものはいないだろうがプラスチックで出来

たイミテーションのご飯に関しては美味しそうと

感んじるだろう。


それは肌色の壁紙で判断出来た。

更に動くものは生きているという認識は人は誰で

も当たり前のように判断するだろう。


ロボットの犬が人の癒しに繋がる事もあるがそれ

は生きいるという事に繋げた脳が判断だろう、故

に記憶と整理され不規則な動きをするものに癒し

等を感じる事もできるというわけだ、3dの媒体に

興奮する者もいれば人はそれでゲームをしたり、

画面に現れた魚等を見ても癒される事が証明して

いる。


テレビにしても本来は電子で出来た、そこに実際、

存在しないただの電子による色を見て人間やご飯

のテレビを認識しているものだからだ、実際は絵

に関しても唯の線と色だからだ。


ハクが言った病原体の塊の可能性を上げると免疫

が活動し難い体温で人間も風邪を引きやすくなる

のと同じ、体がだるい、倦怠感や危機感が無いゾ

ンビは完全に病原体が体を蝕み機能出来ない位に

まで侵されないと動きにすら影響は出ないだろう。


そこをあげると寿命は短い物の哺乳類と言える存

在かは疑問だがある意味最強部類とも言える。


更に体は温度で活動範囲が大きく左右する、温度

は高いと運動能力は上がり、トカゲも運動時には

体温は37度前後と人と変わらない、しかし外敵も

いず、普段生活出来ているトカゲに関しては32度

と低い。


カモノハシ等地球上で生きているものは哺乳類で

あっても場合によれば20度前後になったりする者

もいるし、冬眠ともなればもっと温度が下がるも

のもいる、体温は恒温動物という分類に分けられ

るが、もっと詳しく知りたい人はゾンビに注意し

て本屋で物色するといいだろう。


まとめ、ゾンビは五感もある、しかしバイ菌等、

人間は活動が著しく低下するのは脳指令による復

活するための急速、動かない事により、抵抗力に

動くエネルギーを当てる事をさせる為の防衛本能、

それを失ったゾンビはもうインフルエンザやらノ

ロウイルスやら、破傷風の菌やら、狂犬病やらシ

ラミやらエイズやらなんでもありだ、なんせ生き

てても抗体が活動しにくい環境や温度で動き回る

のだからたまったもんじゃ無い、そういう意味で

いうならゾンビになるという表現も唾液感染など、

菌やウイルスにより逝ってしまって成るという事

なら映画もドラマもまぁ、ありだろうと。


現時点では此処までだ。


ハクは次に嗅覚を調べた、彼らが動くもの、つま

り今の主食はネズミや弱った肉体を持つものであ

る、本来動きの速いネズミは捉え難いものではあ

るが動きの散漫なゾンビにネズミも危険を感じず、

周りをウロチョロするものが多い、肉の餌として

見ているのかも知れない、まぁ何方も食われたり

食ったりしているのを何度か見た。


美味しそうなお肉の匂いを漂わせ観察する、まぁ

僕はネズミを食う習慣もないし勘弁だが、それも

固定観念であるだろう、世界にはネズミを貴重な

タンパク源にする民族も多いだろうし……。


焚き木に音や温度に反応をおそれ、屋根の上で家

事を恐れず肉を焼くハク。


こんがりと焼けた肉に串を刺し、下へ降りたハク

は大きめのバケツに穴を無数に開け、中に木を入

れそのバケツの上で風車を熱の上昇する力を利用

し、辺りに匂いを分散させ屋根にまた上がり辺り

を見回す。


時折、匂いに誘われて犬や他の動物達も集まるが、

屋根の上から石を投げ追い払うーー


ハク「うーん気長な作業だ……」

缶詰のサバ缶を食べらがらボーとしばし眺める。


ゾンビが近寄ってきた、やはりゾンビに嗅覚判断

はある、とメモを残した、しかし本能でもありそ

うな火に関しては無造作に近づきバケツもよく倒

す、これは現代に於いても火を怖がらなくなった

人間ならではの事かも知れない、人は火を操る事

により進化したといっても過言ではない、消す技

術、点火する技術を覚えた人間にたいし火は恐怖

の対象では無くなったと感じた。


まぁ脳の中なでは多少危険は感じているだろうが

動物のなかで毎日ガスコンロを見ている人間に於

いては、火は美味しいものが出来るものという右

脳的解釈、そして記憶がすでに勝っているのだろ

うな……


これでまぁ劣化した人間という解釈でゾンビに対

する行動マニュアルは出来そうだ、


○恐怖に対するモノ


食欲(満腹中枢が働いてない)恐怖心が無い。

集団行動になりやすい(獲物に対し遠慮がない)


バイ菌、ウイルス、ばっちい、逝って間も無いゾ

ンビは体温も高い事からゾンビも少し速い、トカ

ゲと同じ、人間のゾンビの場合ノロノロが早歩き

程度冬にはゾンビは激減する可能性は高い、血液

の凝固のスピードが早いからだろう。


大きく移動するのは冬がもってこいという事だ。

血が通わない、逝ってから時間がすでに経ち過ぎ

ている者はゾンビにならない理由、体の中の機能、

脳、心臓、血がもう活動できないからだ。


夜目は人間と同じく聞かない、が恐怖心がないの

で犬同様、犬は武器は牙しかないものの、人間に

とっては恐怖なのは固定観念と一つしかない武器

にたいして恐怖心が無く襲える事だ、ゾンビもそ

れに当てはまる。


○利点


動きが遅い、大体固まった血で体が動く訳はない、

これは絶対だ。


まばらにいる時は、落ち着けば早歩きでも対処で

きる、走れない、恐らく走る者がいたとしても、

バランス感覚が著しく低下したゾンビは走る程に

体温は人間と同じく上がるがバランスが取れず、

真っ直ぐ走る事も不可能だろう、大抵コケる左右

の足のバランスを取る脳がダメージを受けている、

更に同じ感覚で歩くという認識が無い。獲物を見

つけた時は、脳の活動がそれに支配されるからだ

ろう。


それに転かせば良い、だが足元には注意が必要だ

が速度はもうほとんど無い。


攻撃範囲は前方180度位か、寄りかかってくる感じ

なのでソコを注意、棒の先にTにしたトンボ状を作

れば押し除け事も出来るし、掴まれる可能性を考

えれば足元を狙うのが一番良い。


冷静に、ただ、来る進路にトンボの先を置いてお

けば向こうから来て転けてくれるバケツ、等、障

害物を進路上に置くのもいい手だ。


ビリボ君退化版はゾンビ社会に置いて最前の武器

と言える、背後から襲えた時はそりゃもう簡単に

コケる。あとは刺すなりトンボの先を利用してゾ

ンビの頭を攻撃する事も安易だ。


時間が経てばゾンビも倒れて動かななくなるから

(餌不足によるエネルギー源のタンパク質の減少)

安全に関わらないのも手だ。


ー恐怖心が無い


人と同じく恐怖心がないのはメリットでもあり、

同時にデメリットでもある。罠等、簡単にかかる

と予測できる。


ー操り易い


誘導の仕方によれば他の外敵に関しての防御にも

使える瞬間はあるだろう。常にデメリットとメリッ

トは表裏一体である


今日はここまでにしておこうーー


明日は休日って事でで、以前気になってた漫画に

ゲームをしよう、その為にしっかり寝るのだ。


そうどんな環境に於いても人間には休息と働くバ

ランスは必要なのだ。


ゾンビが怖くて寝れなーい!なんて問題は自分で

苦労して疲れてるだけだ、ちゃんと準備と策をこ

うじていれば、考える事自体が無駄な時間になる

からだ。


同じゾンビが出ない無事な朝、寝不足でいるか快

適に起きるか、同じ時間の使い方という結論から

してもやはり自分で勝手に苦労しているという事

だからね。


それだけでイザという時の体力、発想は衰え、み

ずから命を危険に晒す他ない。


食料は一週間分はある、奇しくも異星人襲来によ

り、人間が汚した環境は逆に良くなるという皮肉

な現象が地球に起きていた。空は青く、水自体も

上流に行けば、相当な綺麗さだ、人間に於いては

住みにくいこの環境は地球の人間以外のい生物に

於いては優しいのかも知れない。


宇宙人襲来も、自然淘汰に一環なのかも知れない

なんて考える時もある。


この自然を満喫するかしないかは人次第、僕は楽

しむ事を選んだ。シリアスから解放された僕は京

都までご当地グルメ旅を決行する事にした。


先ずは此処、静岡からだ……


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