タイトル未定2025/04/13 03:10
各自がそれぞれの役目を果たし準備は整った。
ヌク「皆聞け、こちらの準備は整った、各自はどうだ?」
勝木「脱出組も最後の女が出た所だ、出口場所は豹が待機してる筈
だ、俺らも3分後此処を出る、こちら側はもう脱出組の通路はグリ
マンがいて使えねぇ、プランBの爺さんに合流する、大丈夫なんだ
ろうな?まだモニターシャッフルしてねぇが内部が慌ただしく動き
出してるぜ」
ヌク「だろうな、台風がもう来るという事じゃ、奴らも自然の脅威
には警戒が必要だろうて、内部に水や風の影響が出ない様に封鎖す
るじゃろう、まだ来て日が経たん、そう簡単に生命体が独自で進化
していきウイルスや細菌と順応し独自進化した我らより地球という
世界では我らの方が生き抜く為には強いという事じゃ、まぁそれも
適応する為の人体実験じゃろうがな」
ポルキ「10年もすれば次の世代の体への研究が完成するだろう、そ
うなればグリマンはカプセルや母船を離れても生きていける、そう
なれば地球のあらゆる所にグリマンが姿を現すであろう、真の侵略
はそこから始まるだろう」
相葉「……人間を見るようにグリマンが外を徘徊する風景か、人は
減り続け何もしなければ自然淘汰されるのは我ら人類って訳か」
勝木「おいおい……怖い事言うなよ」
ヌク「現実じゃ」
勝木「……そう言ってる間に全扉しまいやがったぞ!」
ヌク「大丈夫じゃわしの元へ皆集まれ」
相葉「わかった、勝木、爺さんの場所はモニターでわかってるな、
こちらにも居場所を教えたらそこを出ろ」
勝木「了解だ」
ヌク「急げ、これ以上長引いたら台風で皆危険じゃ、それにハクも
長くは持たないだろう、今生きとるのが奇跡なんじゃから、あの雪
丸相手に」
勝木達は早々にヌク達と合流したが出口は封鎖され彼等が出れる
場所は一つしかなかった。
ヌク「いいか出口は暗所番号を知っている入って来た開口部のみ」
勝木「はぁ?どうやって行くんだ、言っただろ!もうその通路途中
はどう進もうがグリマンが居て通れねぇぞ」
ヌク「馬鹿タレが、ワシを誰だと思っとるんじゃワシは医者でもあ
る、此処が体を利用した作りなら基本原理は変わらん、体というの
はな基本前提がある、どのように環境に変化しようがその肉体を生
かすために最前に進化し生命は生きながらえとるんじゃ、だが今回
は複雑な工程は無い、実にシンプルに行くぞ」
「嫌な予感しかしねぇ……」
走り通路を駆けるとある部屋に着いた。
ポルキ「此処だ言われた物は既に出来ている筈だ」
地球で言う3Dプリンターの様なものがあり修理個所を製作出来
る部屋だった、此処には生体修理用のみならずパーツや外皮部分の
金属系すら合成できる場所であった」
中に急ぎ入ると既に機械が彼等の求める物を製造し終わっていた。
「なんだこれ……」
その脱出に必要な道具はスプリング状の形をしていた。
「人数分あるな、皆これの中に入り血管の中を通って行く」
勝木「……ほら嫌な予感が当たった」
ヌク「いいか静脈と動脈血の流れは分かるな、此処からだと静脈部
が近い、だが目的の場所への流れとは逆、そこでこれじゃ、これに
乗って血管を血の流れに逆らって一気に目的の場所へ行く、脈拍か
ら計算して目的の場所までは2分35秒、ワシが先行しナイフで血
管を裂いて血と共に出口まで吹っ飛んで完了じゃ」
勝木「2分……」
※ 人間の脈拍は1分に約60、象は20、ハツカネズミは600等体の
大きさにより脈拍は大きく変わるものの平常を保つよう作られた生
体母船では侵略時の戦闘モードではなく地に安定させるために制御
されており安定している事が多くそれをヌクは利用して位置到達ま
での計算をしたのだった。
ヌク「大丈夫じゃ息が続かんでも蘇生してやるわ」
勝木「……嫌な予感どころじゃなかった」
内臓から出るヌクの手術技術と知識で神経を掻い潜りナイフで切
り血管の大きさがコイルの大きさに近い目的の血管に入った、バイ
ヤススプリングで血の流れを水が逆らって上がる逆流を利用し到達
すると急ぎ脱出したのだった。
相葉「……後はクリスにハクお前達だけだぞ」
ヌク「時限爆弾の残り時間は20分じゃ!」
相葉「待て!クリスがまだ中にいるそうだ!」
ヌク「……だがもう時間が無い、急ぎハクに連絡じゃ、タイマーは
止められん、爆発が起きれば太い血管が破裂する、動脈とまはいか
んが血の流れは相当出る、その流れは奴らの内部交通機関へと到達
する」
ポルキ「そこで相葉と共に仕掛けた凝固剤が散布し交通網を遮断す
る事が出来る上に主要なマシン開口部も塞がれる筈だ」
ヌク「どれくらい持つ」
ポルキ「主要な血管の修理は大きければリモートコントロールする
バイヤスで血管を修復するだろう、血管自体の修復にかかる時間は
約2分」
ヌク「……そんなに早くだと」
ポルキ「案ずるな、血管が修復されても流れ出た血が目的を達する
までの時間を稼いでくれる」
時は急がれた……




