駆け引き
男「武器を捨てろ」
3人の武装した男達に囲まれたハク達は大人しく
武器を捨て指示に従った、案内されてモールを
改築した部屋へと連れて行かれた。
男「何しに来た」
無愛想な男が銃をクリスの額に銃を押し付け
問いかけた。
クリス「人を探しに来た、温川と言う人物だ」
男「そんな人物は居ない」
ハク「居ないわけないじゃん、僕達はグリマンと
共存するコミュニティーから来ました、紹介者は
丸菱さんです、駆け引き面倒なんで、その旨
伝えてもらって、判断してもらっていいですか?」
男「……だからそんな男は」
言いかけた無愛想な男の言葉を遮りボーとした様な
1人の男が間に入って来た。
「まぁまぁ落ち着いて……武器を捨てた相手に
わざわざ銃突きつける事ないでしょ、
初めまして、僕はヒロと言います、
抵抗はしないで下さいね僕、血を見たくないんで」
彼はヒロ、目が優しいが、どこか抜けている様な
天然ぽい感じ、体型は中肉中背にして特徴は
然程ない普通の男といった感じ、見た目は眼鏡に
頭にはバンダナを巻いている、話は通じそうだ。
ハク「時間があまりないので騒がせたことは
謝ります、ごめんなさい……」
そう言うと頭をペコリと下げた。
思わずヒロも頭を下げた。
「結論から言います、僕が聞いた話では、
丸菱さんとの知り合いで、雪丸さんとも何かしら
縁があり、僕達は丸菱さんを含め、中の人を
あの施設から助けたい、故に協力を頂きたい」
無愛想な男「……なんだコイツ、淡々と喋ってるが
何故、俺達があの危ない施設から得体の知れない
者の言葉を信じ、命をかけて助けなきゃならない?
お前ら、立場わかってんのか?」
そう言うと銃のツカの部分でハクを殴ろうとした時
ハクの前にヒロが立ち塞がった、自分で作った腕に
装着した盾で打撃を防いだが男の打撃は強く
弾き飛ばされたのだった。
無愛想な男「しゃしゃり出るなボケ」
ヒロ「いてて……」
ハク「大丈夫?それ良いね、実は僕も腰に装着
出来るバックに腕にはめられる盾装備してるんだ」
ヒロ「おおおお!見せて見せて!」
瞬時に場違いな2人に成り下がるハクとヒロ
ハク「ここを引っ張って取り出してこう」
ヒロ「成る程!良いですね、それ欲しいなぁ」
何やら盛り上がり始める2人……
村木「おい!ヒロ!戯れてんじゃねぇよ!
お前、コイツら敵だとわかってんだろうな」
ヒロ「え?敵なんですか?」
クリス「……何かコイツ少しハクと似てるな」
ヒロ「はいはい……怒りっぽいんだから
ハクさん、和解したら後でゆっくり話しましょうね
僕のは師匠の温川さんに作ってもらったモノです
アイデアは僕ですけどまだ機能が
色々あるんですよ、でね」
村木がヒロの背中のパーカーを引っ張ると力任せに
自分の後方へと投げ飛ばした」
ヒロ「いてて……」
ハク(ほぉ……)
クリス(いきなり出るから強いかと思えば……
そんなに強くないか……コイツを人質に交渉を
持ち込むのも手だな)
それを察してか手の平をクリスに向け
動きを止めたハクだった。
倒れながらヒロは頷き返答する。
ヒロ「わかりました、だけど会わせる条件が
あります、最近ここらにゾンビが集結しまして……
まぁ原因は温川さんが元なんですけどね」
「会わせるにも温川さん、そして数人の仲間含め
実は四階部分に閉じ込めてられまして……
僕らも下へ簡単には降りれず困ってる次第でして」
無愛想な男「お前はまた!話、勝手に進めんな!
得体の知れない奴にペラペラと……」
ヒロ「……村木さん、現実見ましょうよ……
下はゾンビだらけ、僕達の武装ではゾンビを全滅
するなんて弾が少なすぎて話にならない上に食料も
もう少ない、貴方の子供だってお腹空かしてます
4階は既に食料が尽きていると思います、
それに僕らが少し下へ降りるのも苦労したのに
彼等は此処まで瞬時に来ました、今までレイダー
だって此処に到達した者はいなかったでしょうに」
村木「……そりやそうだが、確かに地の利は此方が
あるからな……ゾンビという壁に射撃も上からの
方が圧倒的に有利だからな」
ヒロ「銃撃は無いにしろ、それを瞬時に覆した、
と言うわけです、時間が無いのは彼等同様
私達もです、ここは彼等の力に頼りましょう」
村木は納得のいかない感じだが現実を
突きつけられると黙って銃を収めた……
ヒロ「と言うわけです、条件は一つ、このモールの
4階、3階までのゾンビを掃討して下さい
どちらにしろ、それしか会う方法も無いから
貴方達もそうするしかないし」
クリス「はぁ?お前ら黙ってりゃ、
言わせて貰うが何体いると思ってんだ!10や20体
どころじゃねぇんだぞ!100体どころでもねぇ!」
ポルキがリュックの中からクリスに助言する
「どう見ても無理な交渉だ、ゾンビを倒すのに
この数では最低でも弾は3000発、爆薬があれば
話は別だが聞いてみろ」
クリス「……爆弾はあるのか」
ヒロ「有るにはありますが、見てわかる通り
建物の損害が酷く多様は厳禁です、ただでさえ
師匠の爆弾実験で地盤が危険な状態です
まぁ……3発位までなら問題ない位かな、多分」
クリス「多分って……」
ハク「どうなの?クリスなら正確な判断が
出来るでしょ?」
クリス「……そうだな過信は出来ないが土台は
頑丈だ、特に此処の場所は端だから大型爆弾以外
手榴弾程度なら壁に穴開くくらいで問題は無い」
ハク「……モウマンタイね」
ヒロ「どうですか?勿論貴方達だけでやれとは
言いません、言い出しっぺの僕も協力しますよ」
村木「どちらしろ食料はもって3日だ、人は多い
方がいい、勝算があるなら俺も手伝う
お前もだよな山田……」
山田「えぇ……やだなぁ、どちらにしろ選択肢は
どうせ無いんでしょ……
お前達が現れなくても明日には俺達で行動する
予定だったし……絶対無理だと思うけど」
ヒロ「そうなんですよ~無理なんですよ
僕達だけじゃ」
クリス「そう言っても、どうする……」
ポルキ「私なら一階まで降りて土台に爆弾を
仕掛け建物ごと、一気に殲滅するが」
クリス「馬鹿、話聞いてないのか!そんな事したら
上の部分も倒壊して此方も全滅だ」
ポルキ「それしか方法はない、人がゾンビの
三分の一いれば可能だが、銃の数と弾数、各個人の
戦闘値を簡易に割り出してくれれば計算は出来るが
殲滅後の倒壊による生存確率の方が上だと思うが
失敗確率からして効率のいいやり方だ、まして
制限時間付きとなるとこれしか方法はない」
クリス「協力者はどれ位集められるんだ」
村木「俺にヒロ、山田、合わせて10人って所か」
ポルキ「話にならんな……」
クリス「ならんな……確かに」
クリス「この話は無かった事にする、
ハク協力者は無しだ、預かった手紙を
コイツらに渡して、引き上げるぞ」
そう言うとクリスはハクを見ると身を乗り出し
下の階をジッと見つめて何やらブツクサ
独り言を話していた。
クリス「おい、ハク!行くぞ」
そう言うクリスの背後からヒロが銃を押し付けた
ヒロ「……すいません、貴方達がスパイとも
限らないので、ここで帰す訳には行きません」
クリス「……まぁ、そうなるわな」
そう言うとクリスはヒロが瞬きする間もない程
素早く身を反転しヒロから銃を取り上げると
素早くヒロの頭に銃を押し付け構えていた。
ヒロ「……あれ?」
呆気に取られ自分の手を挙げるヒロ
「あれ、あれれ?」
クリス「お前素人か……安全装置したままだぞ」
と言うと指で安全装置を解除した。
クリス「初歩的なミスだな、たえず銃を触る
人間ならありえない出来事だ、戦闘においても
未熟、余計コイツらとの協力は有り得ない」
ヒロ「アハハ……」困り顔のヒロ
クリスは素早くヒロの背後に周り腕で首を
締めながらヒロを盾にし残りの銃を構える2人に
向け銃を構える。
村木「……くそ天然め、あれ程銃を持っても
不用意に敵に近づき過ぎるなと言っておいたのに」
ヒロ「ざっぎ村木ざんもじでだくぜに……むぐぐ」
山田「……」
山田も銃を見ると慌てて安全装置を外す
最中だった。
村木は片手を顔に当て嘆いた。
「お前もか……」
クリス「村木とやら……俺はプロだ、
お前が銃の引き金を引いた所で誰も殺れねぇぞ……
大人しく銃を捨てろ」
村木「言うぜ……ってもな此方は2人だ、
1人は撃てても勝算は此方が有利」
クリス「だから素人なんだよ……」
クリスは会話中に落ち着きのない挙動に見せかけ
ジリジリと移動、自分の背後にハクが居る位置取り
を既に完了していた。
村木「……くそいつの間に」
クリス「見ての通りだ、うちの大将は、お前達の
仲間が盾になってる、お仲間に当たるだけだ、
一方俺は、お前ら2人を纏めて倒せるぜ?」
「おっと山田とやら動くな、お前から弾くぞ」
山田は位置をずらしハクを射程範囲に捉えられる
位置までクリスの真似をしようとしたが
当然、見抜かれていた。
村木「……くそ卑怯者め」
クリス「……お前卑怯者の意味わかって
言ってんのか?この状況で、明らかにお前達の方が
有利であったし、ただの間抜けなだけだろ」
ヒロ「言いたかっただけですよ、お決まりでしょ
名台詞だから……むぐぐ苦しいです、
もうちと緩めてグダたい……」
クリス「……なんか調子狂うなコイツ」
素直に少し首を緩めるクリス
「まぁとにかく無理なものは無理だ、
お前達もそれは理解してるだろう、
俺も無益な殺生はしたくねぇ……此処は引け」
村木「……引けねぇ」
クリス「何故だ……勝ち目は無ぇぞ?」
村木「……だとしても俺達には後が無ぇんだ、
此処で引いてもどちらにしろ終わりだ」
クリスの背中を指でポンポンするハク
ハク「……えと何かシリアス状態の中
大変申し訳無いんですけど……」
クリス「俺の背中に隠れてろ馬鹿!」
ハク「はいはい、何かわかんないけど、
さっさとやるべき事やっちゃいましょ!」
村木「……何をだ」
ハク「助けるんでしょ?温川さんを、そして……」
軽くウインクするハク
「貴方達の大事な仲間もね」
村木「出来るのか?」
ハク「出来る出来ないの問題じゃないんでしょ?
なら互いが威嚇してる時間勿体無いとは
思いませんか?はい決まり!早く来る!
こっちこっち!」
村木「……何か調子狂うな」
ヒロ「僕もその意見に賛成、村木さん早く来なよ
あとクリスさんもうソロソロ離して……」
そして皆がハクの前に集まり意見を出し合った
ハク「結論から言うと時間が無いのはお互い様
範囲は縦に長く横に狭い、通路はいたる所で崩壊
銃の弾はクリス5発、村木さん2発、山田さん
見せかけだけのモデルガンでゼロ」
ハク(そういえばクリスは何だかんだで弾調達
上手いよね、いつの間に5発も)
クリス(蛇の道は蛇というやつか、というか
そんな大した問題ではないがな、こんな世界で
特に日本で弾や銃が手に入る場所は限られている
こんな世界で銃や弾を持てる奴は賢いか運がいいか
馬鹿はこんな世界に銃なんてないと思って諦める
その他雑魚が多いがな、特に日本はそういう
意味でも馬鹿が多いから有利に立ちやすかったが)
ハク「おっと後でまた脱線した」
村木「黙ったかと思えば抜けてんな、
コイツ信用して大丈夫なのか?」
ハク「まぁまぁ、ともかく、問題は
インナーショップの中にも居るゾンビだ、
纏めて倒すには無理、先ずは5階の場所で
使える物を見たいんだけど」
ヒロ「ジャンク品ですか……」
村木「奥は見せれねぇ……此方の人数、
把握させる訳には以下ねぇからな、
後は好きにしな」
壁は壊れ剥き出しになっている
ロープは何本かある、頑丈な登山タイプ
武器に使用されていた鋸が三つ
5階部分に設置してあった店の品
壊れた部分以外の4階部分に設置してある
インナーショップ
美容室
エステ店
服飾店×2
インテリア用品店
ゾンビの数およそ100体
通路の長さは200メートル程、通路は続いているが
破損の為、通れない温川が居る場所は4階部分の
端の奥の小さな喫茶店厨房。
ハク 「……成る程、成る程」
クリス「美容室にエステか……使えそうなモノは
なさそうだな……」
ハク「そう?何でも使い道はあるよん」
クリス「美容室だぞ?あれかハサミか、
確かに刃物だが……ホームセンターでもありゃ
いいんだが……」
ヒロ「ありますよ、二階部分に、だけど2階は
破損が酷くてゾンビも多いから今は行けませんが」
ハク「……下のホームセンターを抑えてと
言いたいけど時間がない」
とりあえず準備だけして一旦帰るよ、今日の時間も
もう無いんだ、やばいっす、もうトイレで
漏らしそうなくらい時間がない!
今日のところは紙にかいたコレ読んどいて下さい」
手書きで素早く書いた紙をヒロに渡すとクリスに
合図を送る。
ハクとクリスは縄を手に持つと勢いよく5階を
飛び出した、ロープにぶら下がる2人の体は
地面スレスレに弧を描きショップの壁を突き破った
所でロープをナイフで切ると大きく体を地面に
擦り付け転げながらショップの壁に
ぶち当たるもすぐ様起き上がり手に持った両手に
持った二本の紐を互いが引っ張りゾンビの群れに
突っ込んだ。
クリス「おい!ここから聞いてねぇ、どうすんだ」
ハク「ここはゾンビが少ない、
それはさっき確認済み、両手に持ったロープの
一つはお尻付近、前向きなら股間、一つは
脇付近、背後なら背中付近に押しつけるようにして
最初は程よく早く、だけどゾンビが転けない程度に
後は出入り口から一気に外へ出すよ!」
インナーショップの中は6体のゾンビ、その内
一体は離れておりロープで押さえられなかったが
5体をまとめて左右から挟み撃ち、体重で弛んだ
ロープを漁業の網のように絡めるとショップの
正面の大きい出入口に転けないように誘導すると
一気に紐を互いが引っ張るように押し出す
ハク「出入り口両サイドガラスだよね、そこから
ガラスぶち破って僕らも外へ出る!勢いはロープを
入り口に当てるようにゾンビを押し出して!」
『ガシャン!』
二つの両端のショーウインドウを打ち破り2人は
廊下へと身を乗り出した。
言った通りロープは入り口で引っ掛かりその勢いに
押され5体のゾンビは廊下へと放り出された。
その無防備な背後からハクとクリスが
一気にゾンビを吹き抜けの真ん中から落とす様に
蹴り上げる、一度に2人で2体、追撃の蹴り、
計4体はまるで人形の様に一気に一階へと
柵を越え落ちていった。
残り一体がハクへと襲いかかる寸前、クリスが
タックルの要領で吹き抜けへと押し出した、そこへ
ハクが押し出す力に特化した『側足蹴り』で
他と同じく柵に持たれ掛かったゾンビが勢いで
一階へと押し出されていった。
ハク「あぶなーい!クリスありがとう」
クリス「当然だ」
ハク「次!」
クリス「へ?」
「まっ待てよ!」
そういうと出入り口に落ちているロープを互いが
持ち、ショップを封鎖するようにロープを括り付け
るのだった。
ハク「正面は押さえた、片側の方は近くにある棚
で封鎖する、クリス!手伝って!」
クリス「忙しいな!わかった!」
片側と正面を封鎖、もう片側と
後にカウンターで引っかかっていたゾンビが
2人に襲いかかる。
ポルキ「後だ!クリス」
クリス「オッケー!背後にも眼があると安心だな」
ポルキ「……安心?」
クリス「あぁ安心だお前が居てくれて良かったぜ」
ポルキ「……」
クリスはナイフでゾンビの後頭部を一気に刺す、
動かなくなった事を確認する暇もなく、駆け出すと
サイド片側の空いた方を脇にさしたもう一本の
ナイフの両刀で応戦する。
クリス「ハク!この場を凌ぐにはキツい、次つぎ
来るぞ!ロープなんざ一時凌ぎだ、棚も動き始めた
押し返されるまで時間が無い!」
笑うクリスにポルキが問う
ポルキ「何を笑っている……この状況で」
クリス「あいつが考えなしにこんな窮地の場所へ
降りてくるもんか、言ったろ?任せときゃいいんだ
俺は俺のやるべき事を成すだけだ」
「ハク!持って3分だ!」
ハク「一個完全封鎖したら?」
クリス「5分は持つポルキが目になって
くれているからな、死角が無い分必ずもたせる」
ハク「了解!こんな時に誠がいたらいいんだけど
今は集中!」
クリス「……誠か、読めたぜ?ハク」
ハク「さすがクリス、じゃ頼むね」
クリス「任された」
ポルキは不思議だった、仲間にすらなってない私を
信じ、恐怖の中で一切後を見ないで正面
だけ見て戦うクリスの姿に
チラ見する余裕は少しはあるのに
だがそれをしないクリスの集中力は視界が変わる
事により脳の情報処理の時間が無く隙なく
戦闘に集中できていた事実に。
ポルキ「互いが高め合う……信頼というやつか
見ても未だ信じられないが我らのエリート集団の
脳波での交信より早いと言うのか……
考えないからこそか……何なのだこれは」
こうして無事そこから脱出した3人、ハクは既に
居らず、四階にある仕掛けを施し、去っていった。
クリス「ほら、コレ」
ぶっきらぼうにヒロに手紙を渡し不貞腐れている
ポルキ「なんで怒っているのだ?」
クリス「チッ何でもねーよ」
渡した手紙はハクからヒロへと渡されたものだった
どうもそれに嫉妬しているようで……
ポルキ「心が狭いというのはこう言う事か」
クリス「おい何か言ったか?あ?」
ポルキ「な、何でもない」
(なるほど、これが忖度というやつか、報告は
正確にが鉄則だが我はコイツらの仲間ではないし
上官でもないからな、感情というあやふやな選択肢
があると生まれる感情と言葉か……」
ヒロ「……ふーん、ほー、ギョギョギョ!」
村木「おいなんて書いてある」
ヒロ「簡潔に言うと明日を待て、だって」
村木「なんじゃそりゃぁぁあ!期待させた
飛び込み方してそれかーい!」
ヒロはクスクスと笑う、それに釣られクリスも
後ろ向きでニヤリと笑っていた。
ポルキ(笑い顔怖っ)
新たな感情を覚えたポルキだった。
こうして何か分からない期待を込めた
一夜が明け朝を迎えたのだった……
生存確率講座、クリス談
先程、言った馬鹿にわざわざ説明してやろう
銃の在処だ。
考えつくのは警官、コレはそこいらにあるが
生き残り人口により早い者勝ちだ、警官が生存者に
多い傾向は銃を持ってるから使わずとも、交渉材料
にもなるからだ、予備の弾はないと思っていい。
後は……
文明が崩壊した後ならこういったものが代表か……
更にマニアックに行きたいが考えろ、危ないことは
簡単には教えられねぇ、ただ無いだの非現実だの
いう馬鹿は真っ先に彼方へ行く事になる。
道は簡単で弾も潤滑に入り比較的狙いやすい
更にだ各場所にあり管理は十分だがそれは人が
いる時の話だ、決して畑のある民家探っても
都合の良い出方はしねぇぞ、更に警察署とか
いうなよ、ヤクザとか良いうなよ、当たり前だ、
それに事務所にはねぇぞ、大体隠し場所があるのは
わかるか?んなもん簡単に置いといたらガサ入れの
時やばいだろうが、海外なら別だがな、
やばい時はそいいう奴にすがるのも手だがな
悪い奴らと思われてるが中には義理堅い奴もいる、
自衛隊もだ、壊滅状態ならあり得るが運よく
生き残り、更に早いもん勝ちだ。
んな運に任せた方法じゃ生き残れねぇぞ
簡単なのは二つある、これも文明がある場合は
不可能に近いがある被害が水準を越えると
手に入りやすいんだ。
弾の形状もある事を忘れんなよ、仮にっもってた
としても使い道にはならねぇからな
ハク「使い道はあるよ」
クリス「お前は黙ってろ、調子狂う、たくっ
コイツは何んでも使えるようにしちまう所が
怖ぇぇ……敵に回したくない奴はこういう奴だ
ってのも忘れんなよ」
ヒントは教えてやった、まぁせいぜい愚痴ばっか
こぼしてねぇで、使わない脳のシワでも増やして
考えな」




